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カテゴリ:マスコミ試写
7月下旬、虎ノ門のtogen試写室にて香港映画「ドッグ・バイト・ドッグ」を鑑賞した。
映画の話 カンボジアで子どもの頃から殺人マシーンとして生きてきた青年パン。香港へ密入国したパンは、レストランにいるターゲットを迷わず射殺する。犯行現場にやってきた刑事ワイは、近くで見かけたパンを不審に思い、コンビを組むリンと追跡。しかし屋台街で人質を取ったパンは、交渉にあたったリンと人質をためらいもなく殺害する。やがて逃走中のパンは、故郷を思わせるゴミ捨て場の山で、そこに住む不法移民のユウと出会い…。 現在公開中の「呪怨パンデミック」に出演しているエディソン・チャンと、「ピンポン」のサム・リー。何かと日本映画にゆかりのある二人が、二匹の犬の化しガチンコ勝負をするバイオレンス映画だ。 以下ネタばれあり。 甘いマスクが売りの二枚目俳優のエディソンが、髪の毛と眉毛を金髪に染め上げて服装もボロボロで冷酷な殺し屋パンを演じているのだけれど、こいつが暴れだしたら手が付けられない。交渉人も人質も容赦無く殺し、護送中のパトカーからもとんでもない方法で脱出を図り香港の町の中に逃げ込むものだから警察も大変だ。 そのパンを追うのが刑事ワイ、演じるのはサム・リー。警官の父を持つワイだが、父の汚職と、それを告発してから堕落していく日々であった人物が、自分の目の前で相棒をパンに殺されて怒りのスイッチが入ってしまったから大変な事になる。 執拗にパンを追うワイ。違法捜査ギリギリの暴力でパンの足取りを探るワイの異常性が淡々と描かれて逆に恐ろしい。サム・リーは不眠不休でこの役を挑み、画面からサムの狂気がにじみ出ている。 逃亡するパンは逃げ込んだゴミ山で父に虐待される少女ユウと出会い、パンは自分と同じ境遇のユウを連れ出して逃亡をするのだが 映画は観客の予想しない、とんでもない展開に突入してゆく・・・。 映画の感想 この映画はヤバイ!ここ何年か香港映画を見ていなくって、久々に見た香港映画がこんなヤバイ状態になっていたとは驚き。 とにかく突発的な暴力の連鎖で痛いを通り越して、そこまでやるか?というシーンの連続である。普段バイオレンス演出を見慣れた者でも画面から目を背けたくなるシーンが多々あり、試写室からも女性の「うぅーっ」とか「あぁーっ」という悲鳴のような声が聞こえてくる。 この映画の面白いところは、パンはユウとの出会いで人間性を取り戻してゆくのに対して、ワイはドンドン狂気に突っ走っていくのが面白い。ワイを演じたサムは映画の中で、過去の希望に満ちた警官から、現在の堕ちた警官に変貌して、さらに最後にはアッと驚く姿で登場し、3変化を遂げていて、役者としてこの役への意気込みと役者魂を感じた。もちろんエディソンも素晴らしい演技で応えている。 狂犬と化した二匹の犬のバイオレンスは狂気に満ちていて、見るものを圧倒することは確かだ。そんな中、ユウを演じたペイ・ペイの無垢な存在が話に膨らみを持たせ、狂った世界に一筋の光を与えている。 エディソンやサムを目当てで映画を見に行く女性ファンは、暴力満載のバイオレンスに覚悟が必要な作品である。 映画「ドッグ・バイト・ドッグ」の関連商品はコチラをクリック。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.08.13 16:10:31
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