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カテゴリ:試写会
7日、WOWOW主権の「Little DJ 小さな恋の物語」を新宿厚生年金会館大ホールにて鑑賞した。
客層は小学生位から年配の方まで幅広い客層で、客入りも上々で一階席は満席で、途中から二階席を開放する位だ。 映画の話 FMラジオ局のディレクターであるたまき(広末涼子)は、深夜の担当番組の打ち切りが決定し落ち込んでいた。そんなとき、彼女は自分にラジオの楽しさを教えてくれた少年太郎(神木隆之介)のことを思い出す。1977年、函館の病院に交通事故で入院した13歳のたまき(福田麻由子)は、1つ年下の太郎と出会い意気投合するが……。 映画の感想ややネタばれあり。 私の苦手な難病物と言われる作品で駄目かなっと思って見たのだけど、これがなかなか良い。主演が少年少女と言うのも感情移入しやすく、演出もストレートでとても判りやすい。 主演の神木隆之介は子役から本当に旨く少年俳優へと脱皮したと感心させられる。相手役の福田麻由子も笑顔が可愛く「日本沈没」の頃から比べると成長したと感じさせられる。映画は福田麻由子演じる少女たまきが成長して15年前を回想する形で幕を開けるのだが、たまきの現在を演じるのが広末涼子なんだけど、福田の顔から言ったら田中麗奈の方が良かったような気がする。 時代設定は1977年。主人公の太郎が入院した病院で、病院内の放送でDJをする話なんだけど、その放送で流す曲がまたイイ。シュガーベイブ、チューリップ、サディスティック・ミカ・バンド、QUEENなど話の展開に合わせて絶妙な選曲だ。ただ難点は使っているオーディオが1977年当時に無かった機械も見受けられるし、大先生役の原田芳雄が使っているヘッドフォンがどう見ても現在の平べったいヘッドフォンを使っていることだ。時代設定で言うと、病院の屋上にあるBSアンテナや、背景の家の屋根にもBSアンテナがあるのが詰めの甘さを感じた。それから入院する病室って男女一緒の部屋ってあるんですか?いくら地方の病院だからって、そりゃ無いんじゃないのと思ってしまった。それから、太郎とたまきが一緒に見に行く映画「ラストコンサート」。あの映画を見る事で後の展開を暗示させているのも難点と言えば難点かな。それにしても映画館で掛かっていたフィルムがえらく劣化していた。傷だらけで真っ赤に色焼けしたフィルムはとてもリアルタイムで掛かっていたフィルムとは思えないくらいのダメージだった。 まぁ細かいことを言えば色々あるけど、映画中盤位から、しっかりと泣かされてしまった。同じ部屋に入院していた男の息子の涙。太郎の両親の涙。太郎の母から平手打ちをくらった後の、たまきと太郎のビニールカーテン越しの再会から告白。グッとこらえたつもりでも涙が溢れてくる、多くを語らないストレートな演出にやられっぱなしでした。 話は1992年に移り、太郎が憧れていたDJ役の小林克也の顔見せは「アメリカン・グラフィティ」でいう、ウルフマン・ジャック的な役割で良いキャスティングであった。 少年少女主演で線の細くなりがちなストーリーを原田芳雄、松重豊、光石研ら大人の俳優が手綱を引き締め、太郎の両親を演じた平田尚美、石黒賢らの好演が光る作品である。 個人的に、ここ数日間ホラー作品が続いただけに何か心が洗われる作品に出会えて嬉しかった。 映画「Little DJ 小さな恋の物語」の関連商品はコチラをクリック。 《送料無料》(サントラ) Little DJ 小さな恋の物語 オリジナル・サウンド・トラック(CD) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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