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炎の独りゴマ

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2018年05月03日
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カテゴリ:母と私
二回目の抗がん剤。
たしかに父と私は、医師と話し合った。

父は、ホルモン剤投与して二週間、
抗がん剤一度目投与して二週間の母を見て、
抗がん剤治療を辞める、
諦める判断を切り出すか、
悩んでいた。

それは私も全く同じ気持ちで、
私も同様に、その話を切り出すか、
悩んでいた。

しかし、例えばの話だが、
抗がん剤を辞める話だとして、
病院側からすれば、治療を諦めるなら
家に強制的に戻すか、
診療所に移動してくれと言ってきており、
二者択一で言えば、
抗がん剤治療するしかないよう、
追い詰められていた。

ただ、母が薬に殺されてしまう
危険性を医師にも認識して欲しくて、
私は、母をどこかに移動できるような
状態ではないと再三主張した。

医師からすれば、
治る前提に話している我々と
回復しない前提に話している医師とは
考え方に隔たりがありすぎると
言われた。

医師は、ルール通りの抗がん剤を
続けて、ガンを抑えるか、殺すしかない
と続けた。

追い詰められた父と私は、
主張を繰り返すしか道が残されてなかった。

結論を言えば、
抗がん剤は続けるが、
現状、抗がん剤は最強のものであり、
以後は、患者の状態を見て、
きつくない薬に変えていくしかないと
いうものだった。

父や私は、いかに平和主義な
腐った脳をしているのか悔やむが
これは、薬で状態が悪くなったら、
抑えるという意味で、決して
今回、弱い薬を使いますという意味ではない。

改悪して理解すれば、
最強の薬で取り返しのつかない状態に
しなければ、
薬は弱くしない、
効けば助かるし、効かねば死ぬだけ
と、とれる。

しかし、父と私は、
長い長い交渉に疲れ、
次回は弱い薬だと、都合のよい解釈を
した。

そして薬は処方され、
おびただしい汗をかいた3日後、
母が携帯電話で緊急召集をかけた。

母が【もう無理だ】と主張したのだ。

私は、当日、20時まで病院にいて、
二時間かけて堺まで
帰っていたが、母のなげきに
踵を返して、病院に戻った。

母は、憔悴はしていたが、
まだ普通に元気でいるように見えた。

ホルモン剤で、少し復活していたので、顔のシワなどはマシになり、
調子良さそうに見えたのだ。

しかし、反対にメンタルは最悪で、
一晩中、死を叫び続けた。







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最終更新日  2018年05月03日 18時05分16秒
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