364588 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ノベルの森

ノベルの森

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

マトリックスA

マトリックスA

コメント新着

マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) New! ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
ただのデブ0208@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) New!  おはようございます。オリンピック サッ…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
ただのデブ0208@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11)  おはようございます。これまで経験した…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) 風とケーナさんへ こんにちは。 いつもあ…
マトリックスA@ Re[1]:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) ただのデブ0208さんへ こんにちは。 何時…
風とケーナ@ Re:小説 「scene clipper」 Episode 40(04/11) おはようございます♪いつも本当にありがと…

お気に入りブログ

新宿彷徨(その4) 変… New! MoMo太郎009さん

勿忘草が咲く丘で 9 New! 千菊丸2151さん

ソフトバンク・阪神… New! クラッチハニーさん

水俣病啓発の日  … New! ただのデブ0208さん

2297. 八重桜散る頃… New! カズ姫1さん

あららぁ~気合が全… ナイト1960さん

高崎と防災協定を結… マイケルソフトさん

フリーページ

カテゴリ

2017.09.16
XML
カテゴリ:SF小説
ある夏の日に  アカペラYesterday




大きくて分厚いドアを開けると

「いらっしゃーい」

大音響に負けず・・・聴きなれたよく通る声が耳に入ってきた。
思ったとおり、ヨースケが大きく目を開いてやって来る。

「なんだよ、ユーイチぃ最近ぜんぜん顔見せないじゃない!新宿ばっか行ってんのかよー」
「それ誤解だってヨースケ、新宿にも下北にだって行ってないからな。忙しかっただけだから」
他の客の邪魔にならないようカウンターに移動しながら言い訳して奥の席に座るとヨースケが、

「そう言えば、ユーイチ、昨日誕生日じゃなかったっけ?」
驚いた!
「え!何で知ってんだ?」 
「いいじゃん別に」
ヨーコにさえ、わざと言わないでいたのに・・・
「ヨースケ・・・」
「もう、ユーイチは言い出したら利かないからな・・赤坂のレコーディングスタジオの新倉さんから聞いた」

「ああ、なるほど・・・」納得して幾度か頭を縦に振った。

その時ドアが開いて新たな客が・・・!
「いらっしゃーい!あらら、噂をすれば何とやら、だねユーイチ」
「だね、ちょっと挨拶してくるわ」

音楽の師匠と仰ぐ新倉さんと奥様が!、空手の習得の為にリバプールから来てるティムちゃん、おっと!今日は豪のゲイリーさんも一緒!後の2人は初顔で、合計6人がテーブルにつく、その前に新倉さんが気付いてくれて。

「よー、久し振りだな」と。
「ご無沙汰してます」と頭を下げる。
「Hi, Yuichi!」とティムとゲイリーが先に挨拶をくれた。
「ハイ、ティム。ゲイリー」とカタカナ英語で手を上げる。

ヨースケがいつものように客からのオーダー待ち、かと思ってたら、近づいてった。おまけに何かを新倉さんに耳打ち、それを新倉さんがティムたちに伝えているようだ。
ティムがヨースケを呼んで耳打ちする。大きく頷いたヨースケがすっとぼけた顔して俺の横を通り過ぎると、唐突に音が止まり、ブーイングが起きる。当然の反応だ。
すると、

「Yesterday」♪ 前触れもなくティムがアカペラで歌い始めたのだ!
皆の顔が俺に集まる!

なんていい奴らなんだ・・・

ヨースケが他の客の間を急ぎ足で回ってる。
歌声は次第に大きく、そして広がり、一つになった!

目の前がぼやけたまま、アカペラYesterdayが終わり拍手が鳴
る。
俺は一言どうしても、言いたくなった。

「みんな!ありがとう!thank you!俺はこの歌が大好きだ・・新倉さん、翻訳お願いします。特に Oh, I believe in yesterday.俺はここを「ああ、俺は過去を否定したりなんかしない」と読み取りたい。自分の過去を否定してたら、これから前に向かって生きていけない。そう思うから・・・みんな今日は本当に素敵なプレゼントをありがとう!」

深々と頭を下げた俺の頭の上を拍手と「Happy Birthday!」が通り過ぎる。

頭を上げて俺はヨースケに言った。

「ここにいる全員にビールを1本ずつあげてくれ。俺のおごりだ!」
直後におきた歓声がこの日最も大きなものだったらしい。ヨースケが、そう教えてくれた。



―― 隕石落下・・・それさえ忘れさせてくれた、ひととき――









今日の好きな曲は、言うまでもなくビートルズの
The Beatles -「Yesterday」です。僕の中のNo1です!
Beatroom7Dさん、 Upして頂いて、本当にありがとうございました。





いつも応援ポチをありがとうございます。
今日もよろしくお願いします。♪

 にほんブログ村 小説ブログ SF小説へ にほんブログ村 音楽ブログ 好きな曲・好きなアルバムへ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017.09.23 13:24:13
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.