カテゴリ:うたのおけいこ
さうかうしてゐるうちに、結社誌「短歌人」8月号の締め切りが迫つてきてしまつたよ~ん 原稿は郵送で12日必着といふことなので、遅くとも9日あたりには出したいところです。 これから毎月上旬は、気楽なブログどころではない緊張感に包まれるのが恒例になりさうざんす。 頭の中は、ご覧の通り旧かなづかひモードにシフトし、脳内快感物質ドーパミンがドパドパ分泌されまくりである。 ・・・とはいふものの、楽しいといふことと、短歌の出来不出来とは、また別問題である。 アートの道は厳しいのよん とりあへず、最近詠んでゐる詠草(草稿)はこんな感じです(未推敲、未整理、順不同)。 ・・・なお、自分なりに傑作と思ふ歌は、同人誌発表まで出し惜しみしまして、当分の間伏せさせていただきます それからは薔薇をあきらめひたぶるにトマトを植ゑて妻を愛して 紫陽花(あじさゐ)と青梅の実と蝸牛黴のはびこる梅雨とはなりぬ 石立鉄男氏を悼む 「チー坊」に瓜ふたつなる我が娘杉田かをるになるのだらうか 日月星しみじみ見し日そよ風の吹きこむ風呂にうたた寝しをり 蒸し暑きゆふべなれども涼風(すずかぜ)にあゝ気持ちいい日本のぼくら 行く春を惜しみて部屋にいざなひし風入る窓に蜘蛛の肥えをり 「あの頃」はもういいやけふこの頃はしあはせすぎて詩さへ浮ばず 眠る子の手を擡(もた)げれば微笑みぬ不思議の国のをとめなるらし 春泥といふ言葉より立ち上る詩あらむ未だ意味を知らずも 鮮(あざ)らけき黄色の花が下向きに恥づかしさうに咲きたるトマト 胡瓜棚風吹き抜けて果つるなきお喋り聞きつ梅雨の晴れ間に 孕(はら)み女(め)のうつくしき夏削氷(けづりひ)に銀(しろがね)の匙挿して抉りぬ 削氷(けづりひ)に甘葛(あまづら)かけてギヤマンの器に盛れば夏は来にけり 蝶の吻(くち)薇(ぜんまい)伸びて蜜吸ひついとどはかなきいのちなりけり 蛾の骸(むくろ)蟻ら運べりパセリの葉縮れて萌ゆる木(こ)の下闇に 削り節、アミ与ふれば忽ちに蟻集りて疾(と)く運びゆく 撫子が夏の日差しをうまさうに受けてゐるなりすつくと伸びて 曝(さら)け出す自分が君を傷つけることに気づいて口を噤みき をりふしは君の裸身がちらつきぬセックスレスはをはりにしない? 今しがたクロード・モネの汽車はサン・ラザール駅に着きにけるかも 睡蓮の花が水面(みなも)に耀(かがよ)ひて表現(エクスプレッション)印象(インプレッション) どうしても君の話柄に乗り切れず苛立ち初めし我がもどかしさ それは姫踊子草といふのだと噛み合はぬまま会話続けり 春植ゑし阿蘭陀芹に蝶々の幼虫(をさなむし)這ふ殺すべかるや 知久といふ苗字の由来風発し諏訪一族の旧友(とも)と語りぬ 著作権を保有します。 無断転載、引用、改変等は禁じられています。 © Yoshiaki Nosho ‘Nohara’ Sakamoto 2007 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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