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テーマ:徒然日記(23477)
カテゴリ:その他
あの日の空は真っ青に晴れていた。
その下で群れを成す黒い服の集団が、一種異様にすら見えたものだ。 今まで一度も袖を通したことのなかった喪服。 まさか、こんなときに着ることになろうとは。 泣き通しだった。生まれて初めて、葬儀という場で本気で泣いた。どこから出てくるのだろうと思うほど、涙は後から後から流れて尽きなかった。 社長の優しい笑顔が浮かんでは消え、あたたかい声が頭の中に響き、とめどなくあふれる思い出に、私は人目も憚ることなく泣き続けた。隣に座っていた店長に心配されてしまうほどに。 店を閉める数日前の、飲み会の席。 社長はいつになくご機嫌だった。顔を真っ赤にして酔っ払って、カラオケを唄っていた。 マネージャーは驚いたように、「あんなにはしゃいでいる社長、見たことないよ」と。 社長は、きっと、このひとときだけでも、現実から離れたかったに違いない。 どれだけ辛かったのだろう。誰にも言わずにひとりで抱え込んで、心底辛かっただろう。 だから、それを抱えて自らこの世から消えてしまった。 それを思うにつけても、私の心は限りなく痛むのだ。 そして、社長の力になれなかった自分に対して、憤るのだ。 あの年の1月26日は、良い天気だった。 今日は2日目終了。 疲れましたが、昨日よりは少しマシでしょうか。 音楽ネタはもう少し余裕ができたら。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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