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カテゴリ:M氏の像 浅草橋個展へむけて
「まことの花」ってなんだろう? 昨年、日経新聞のエッセイでふと目に留めた。 能の大成者である世阿弥が、真に人をひきつける能を「まことの花」とたとえている。 己をよく知りながら切磋琢磨していくことで技術と人間性が円熟して、老人になってもなお、人をひきつける。 それは、枯れない花、または、たとえ枯れていても魅力的な花。 清濁すべて知り尽くしてなお、輝く花。 凛(りん)とした美しい空気がただよってくるようなイメージが浮かんだ。
芸を追う人間だけでなく、だれしも自分らしく心身とも美しく年をとりたい。 その具現したイメージとして「まこと(真実)の花」は素敵な言葉だ。
年が明けて、その言葉がでてくる本「現代語訳 風姿花伝(世阿弥著 水野聡訳)」を買った。 何度か読み、考えた。 今年の個展は引き続き『M氏の像』。その副題に「まことの花」を使おうと決めた。
「風姿花伝」は日本最古の能楽理論書だが、教育書、哲学書としてもおもしろい。
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最終更新日
2006年04月24日 21時47分09秒
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