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*モナミ* SMAP・映画・本

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2008.12.13
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『温室デイズ』 著:瀬尾まいこ


みちると優子は宮前中学校に通う中学三年生。
卒業を目前に控え、宮前中学は荒れていた。
不良たちが我が物顔で廊下を闊歩し、学校の窓も全て割られている。
教師への暴力は日常茶飯事だ。

そんな時、不良たちのリーダーである伊佐瞬の告白を断ったことで、
優子は女子からいじめを受け始める。
優子を守ろうとみちるは立ち上がるが、今度はみちるがいじめの対象に。
ますます陰湿にエスカレートするいじめ。

みちると優子は、それぞれのやり方で学校を元に戻そうとするが。



本当にこんなに怖い中学校が、中学生が、いるのだろうか。
荒れてると評判の学校だった私の中学時代も、
それなりにヤンチャな子らもいたけれど、普通の子は普通だったような。

だけども今は、普通の子が陰湿なイジメをするのか。

先生や大人は、一応はまだ怖い存在だった。
カッコつけて突っ張ってみても、やはり大人の言うことには、
最終的には従っていた。

しかしこの物語の子らは、教師を教師とも思わずやりたい放題。
教師たちも、諦めてしまっているのか、それとも、
火の粉がわが身に降り注ぐのを避けるためか、生徒たちのなすがまま。
車を壊されても、外聞を気にするのか警察にも届けない、
そしてそういうところを、子供たちは見逃さない。


先生も親もあてにならない。
だったら自分でどうにかするしかない。

と立ち上がった子が、次のイジメの標的に。

今の時代に、みちるのような行動をする子がいるのか。
明らかに次のイジメの対象になると分かっているのに。
そこがいまひとつ現実味にかけているというか、
理想話のような気がしないでもなく。

みちるほど強い子がいるのか。
いれば学校は変わるかもしれないのに、という、
あり得ない願望を描きたかったのかもしれないけれど。

不良の筆頭である男子と幼馴染で一目置かれている、という設定も、
少女マンガめいてるような。
だったら徹底的に彼をヒーローにしてしまえばよいのに、なんて、
読んでる途中から思ってしまった。


小学生の頃いじめられていた優子は思う。
ドロップアウトした子には、いくらでも救いの手が差し伸べられるのに、
学校の中で頑張ろうとしている子には、一人で耐える以外何もない、と。

学校の中に踏みとどまり耐えている子にこそ、助けが必要なのに、
大人たちは「ムリして行くことない」とばかり言う。

学校に行かなくても受験はできるし、卒業もできる。
だったら一人学校で頑張っているみちるは、一体何なんだ?
学校って一体何なんだ?


一人一人の小さな行動が、少しずつ変化を起こすかもしれない、
という夢物語。
現実には、そんなに簡単じゃないだろう。

だけども、事なかれ主義では何も変わらない。
それどころか悪化する一方。

温室の中は過ごしやすいかもしれないけれど、
外の寒さに慣れておかなければならないかもしれない。

自分の置かれている環境を諦めるのではなく、
「なんとかしなくちゃ」という気持ちを、子供たちだけでなく、
教師や大人たちも持つべきだと思わされた、一冊でした。



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【参考】
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最終更新日  2008.12.13 20:07:03


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