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森へ行こう(心とからだと子育てと)

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森の声

森の声

2024.01.11
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カテゴリ:カテゴリ未分類
子どもの育ちにとって「大人との関わり」は非常に重要です。
子どもは全ての文化や文明が生まれる前の状態で生まれてきます。人間らしい知性も、感性も、心も全くない状態で生まれてきます。もちろん、知識や技術も皆無です。

子ども達はそういうものの全てを、「そういうものを受け継いできた大人」との関わり合いを通して、大人から受け継いでいくしかないのです。そのため、その「大人との関わり合い」がなければ、子どもは「人間以前の状態」のまま肉体だけが成長していくことになるのです。

本来、「しつけ」や「教育」は「人間以前の状態」で生まれてくる子ども達に、祖先が創り出し、受け継いできたものを伝えることで「人間らしさ」と「人間らしく生きる能力」を育て、さらにそれを次世代の子ども達に受け渡す能力を育てるためのものです。

でも、競争意識ばかりが強くなってしまった現代人は、しつけや教育を「祖先が創り出し、受け継いできたものを伝えるためのもの」とは考えなくなりました。
そして、「しつけ」や「教育」を「子どもが社会的に成長するためのもの」「子どもを親の期待通りに成長させるためのもの」と考える人が増えてきました。

そこで求められるのは「競争に勝つための能力の育ち」だけであって、「人間らしさの育ち」は無視されています。

それほど「競争」を望んでいない人もいますが、そのような人は「みんな同じ」「みんな一緒」の中に安心を求めています。そのため、そのような人も「祖先が創り出し、受け継いできたもの」には興味がありません。もちろん、伝えようともしていません。
というか、親自身も知りません。家族や地域や人と人のつながりの崩壊と共に、伝承が途絶えてしまったからです。

その結果、子ども達が大人を尊敬しなくなりました。大人に「かっこよさ」や「あこがれ」を感じなくなったからです。
昔は「早く大人になりたい子」がいっぱいいたような気がするのですが、最近の子は「大人になりたくない子」の方が多いような気がします。大人になっても、自由に行動し甘やかされている子どもに嫉妬している大人がいっぱいいます。

大人とのつながりが希薄になってしまったため、人間の心や、からだや、知性や、感覚や、様々なつながりや文化を支える働きをしている「言葉」すら学ぶことが出来ない子ども達が増えてきました。

同じ感覚や、同じ知性や、同じ知識や、同じ文化を持った仲間との間で日常会話をする程度の言葉は学ぶことが出来ていますが、その程度の言葉では学ぶことも、考えることも、感じることも、対話することも出来ないのです。
当然、昔の人の精神性や、思想や、感受性を理解することも出来ません。「嫉妬」や「嫉み」という言葉を知らない子には、こういう感情は理解できないのです。「美しい」という言葉を体験を通して学ぶことが出来なかった子は、美しいものを見ても何も感じないのです。

そんな状態の最近の子は、「会話」は出来ても「対話」が出来ません。そして「対話」が出来ない子は学ぶことも出来ません。相手の言葉を覚えることは出来ても理解することが出来ないからです。

そして「対話」が出来ない子は他の子と目的を共有して一緒に活動することも出来ません。一緒に楽しく遊ぶことも出来ません。

ただし、お母さんや家族の間で対話が出来ている子は、仲間とも対話することが出来ます。そして助け合って活動することが出来ます。

でも、家族との関わり合いを通して子どもの対話能力が育つためには、毎日の生活の場で、家族が様々な体験を共有し、つながり合っている必要があります。でも、簡単で便利な機械に囲まれている現代人の生活ではそれが消えてしまっているのです。





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Last updated  2024.01.11 08:12:09
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