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カテゴリ:いろいろメガネ
この選挙結果に溜飲をさげた方、おめでとうございます。涙を呑んだ方、ご愁傷さまでした。 予想通りともいえる結果で、自民党政権の崩壊にたちあえたことは、なにはともあれウフフのフだ。 自民党は2ケタ台止まりもありといわれたが119議席となったのは、比例での民主のおこぼれもあるが、選挙終盤で各メディアの民主の圧勝予想への自民党支持者の揺り戻しの結果が大きかったのであろう。 野党の民主308、共産その他が26で、334議席。与党の自民119、公明21。民主と他党の議席数ではこれだけ圧倒的大差になっているが、得票数でいえば民主党は半分も得ているわけではない。 いわゆる死票が多い小選挙区制効果が如実にあらわれた結果ということで、自民党は政権の長期延命をはかるために導入した制度で自らの足をすくわれたということになる。 首長選挙は典型的な小選挙区制の見本のようなものだが、これはリーダーを決めるためだからしかたがない。しかし、国会はさまざまな課題について国民の代表たちが知恵を絞る場所である。ものごとの決定はスムーズに行くであろうが、間違いがおきやすい。 極端な例をあげると、地方議会で議員が1人だけという超小選挙区にしたとしよう。首長はひとりであるから、ふたりだけの相談で何でも決めることができる。理事者側にとってはこんなラクな議会運営はないだろうし、そうしたしくみからはなれあいによる澱み、不正もおきやすい。 今度の国会は民主党の絶対多数であるから、民主党で決めたことは簡単に通りやすい。自民党が立ち直るか、このまま瓦解するかわからないが、いずれにしてもラクな国会運営になることだろう。しかし、体内に大きな対立軸を抱える民主党では、党内合意のほうが大変になるかも知れない。 そして、安定多数のうま味にアグラをかいていると次の選挙で、また逆のことが起きることは十分にあり得る。 民主党内には比例代表制度の不備を理由に、廃止の議論があるようだがそれであったら、小選挙区制度も廃止し、1県1選挙区などの中選挙区への変更を検討すべきである。民主党も、明日は我が身とおもったら、安定議席をもっているうちにぜひ実行すべきだ。 ところで、選挙上手だといわれる公明党が小選挙区に擁立した8候補が全員落選した。その1人、冬柴鉄三元国交相に挑んだ田中康夫が当選した。間接的ではあったが、支援したひとりとして喜びたい。 民主党からの要請を受けて立ったこともあり、次の内閣では地方分権担当大臣を担うことが予想されている。 大騒動のすえ尻つぼみととなった全国知事会の求めている地方分権とはまた違った地方分権案をうちだすものと思われる。国の官僚相手にどのような闘いをみせてくれるか、手腕を期待したい。 当選させたくない候補者にマイナス票(1票引く)を投じる「落選運動」があり、共感できるが、もうひとつの落選運動、最高裁判事の信任投票はの方法は不合理そのものだ。 本来は、信任したい人に○をつけさせて、何も書かなければ棄権または無効というのが選挙の常識ではないか。 それが、なにもわからないからと×をつけずに投票したら信任したことになるというのは、投票の詐欺行為だと思う。それに、洗礼を受けるのは新任の1回だけだから、○×の判例データがあまりない状態で、判断しなければならない。 僕も、投票した後からひとりひとりの経歴を読んで、×をつけなかったことを後悔した判事もいるが、こんな目くらましのような信任制度はただちに改めるべきである。 励ましのクリックを お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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