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2013.07.31
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カテゴリ:日替わり日記
タニキキョウ


「妻は認知症です」と店に張り紙

苫小牧市双葉町で洋菓子店「ケーキのヨコヤマ」を営む横山重雄さん(65)は、妻の洋子さん(64)が認知症であることを来店客に張り紙で知らせている。今年で40周年を迎えた同店。ずっと、夫婦二人三脚で歩んできた。今までの習慣をできる限り維持し、病気の進行を遅らせたいと願う夫の「告白」。来店客や地域住民に大きな共感を呼び、認知症理解の輪が広がっている。

こんな記事が目にとまった。
同世代のものとしてとても気になり最後まで読んで、少し涙がにじんだ。
脳の老化ということには個人差があろうが、それでも還暦を越えた頃から記憶力の減退が気になりだした。
それをとみに感じるのは、散歩していて路傍に咲く四季の花々など植物の名前がポッと出てこないことだ。いつも見ている雑草はわかるが、ある季節にしか出会うことのない花はかなり忘れてしまっている。
この間も、娘が帰郷したおりに犬を連れ孫と散歩にでかけた。
林沿いの路傍に小さな白い花を見つけた。孫に教えようとして、
「あっ、………」と、叫んだだけで名前が出てこない。
ずっと気になって、家に帰って図鑑で確認してようやくタニギキョウだったことを思いだした。オトギリソウもムラサキケマンもそうだった。
こんなふうだから、文章を書くときにも、書こうと咽のあたりまで出かかっている適切な言葉がすんなりと出てこない。だから、30分で書けたものが1時間かかり、ほぼ1時間だったものが半日かかりと、だんだん長くなってしまう。
言いわけめくが、ブログをなかなか更新してないのは、身辺雑多の忙しさもあるのだが、こうした記憶障害が大いに関係している。1時間以上もブログに費やしている時間がとれないということは書けないと同義である。
しかし、記憶に障害ができるということは悪いことばかりではない。
借金のことも、過去にあった嫌なことも、あらかた忘れていられるから円形脱毛症になることもない。失恋の哀しみに苛まれることも、それはもともとないか。
記憶の障害の原因としては、脳の障害(外傷、脳血管障害、脳炎、薬物中毒etc.)が考えられるが、僕の場合はアルコールによるものと、つらい記憶からの逃亡習慣などの蓄積が脳に負荷を与えてきたことが大きいような気がする。
記憶障害ということでは、約束事が困る。
文章などで通知がくるものはスケジュール帳に書くので、日々チェックすれば済むが、友だちとの口約束が問題だ。ことに飲みながら約束したことでは最近でも幾つかの失敗がある。
日曜日のある朝、電話が鳴った。こんな朝早くうるさいなと思いながら、寝惚け眼で電話をとった。
「おい、どうしたんだ。彼女ともう30分も待っているぞ!」
先日一緒に飲んだ友だちだ。
ぼんやりしていた脳内の焦点をけんめいに絞る。ようやくうっすらとしていた記憶がよみがえってきた。そうだ、二軒めだか三軒めに入ったスナックのママを口説いて、友だちとさる山奥の温泉行きを約束していたのだった。
僕としては、口説いて「OK」と言わせた時点でゲームは完結しており、メモリーには残されていない。
何の用意もしてない。とにかく詫びて、友だちとふたりだけで行ってもらった。友だちの好きな店のママだから、奴もまんざらでもないだろう、という読みもあった。
しかし結果はハズレだった。
どこかの女とふたりただけで温泉に行ったという噂は彼の細君の耳に入った。しかも「僕も一緒だから」という“ウソ”までついて行ったということになっていた。
僕は、友だち夫婦のあいだに立って、釈明するハメになった。
とある小料理屋にふたりをご招待し、記憶の定かでない約束をしてしまったのはすべて僕が悪かったのであって、彼に下ごころや妻への裏切りがあったわけではなく(確信があるわけではないが…-_-;)、…と、平謝りで許してもらった。
もちろん、そのスナックにも行ってない。気の弱い僕には、叱られそうで行けないのだ。
ということで、年齢とともに人との約束はし難くなっている。僕が約束を破るのは、すべて脳内メモリーの老化が原因であって、ルーズなわけではない、ということをご理解頂きたいのである。


ところで、先の記事の後半を…。

「家内が認知症を患っており、お客様に大変ご迷惑をお掛けしております」

 色とりどりのケーキが並ぶショーケースの上に、張り紙が置かれたのは2011年。洋子さんはその2年前、認知症と診断された。だが、「病気が進行しにくくなる」という医者の助言を信じ、重雄さんは今までと変わらず洋子さんに店番を任せた。それでも、症状は日を追うごとに進行。常連客の顔を覚えていられず、評判だった気立ての良い接客、お金の数え方―など、当たり前にこなしていたことがほとんどできなくなった。

 店には「態度が悪い」など洋子さんに関する苦情が毎日のように寄せられ、売り上げは激減。店を畳もうと何度も考えた。だが、ケーキ職人一筋でやってきた重雄さんに別の道へ進む決心は付かず、店を続けるには、洋子さんの病を来店客に打ち明けるしかないと腹をくくった。

 「(認知症を)隠さず出していくべ。何かあったら、俺たちが助ける」。近所でスポーツ用品店を経営し、横山さん夫婦と家族ぐるみの付き合いを続けてきた大捕良一さん(69)は、重雄さんにそう働き掛けて、自らパソコンで洋子さんの病気を知らせる張り紙を作った。地元の北中央通り商店会も市に依頼して会員向けの認知症サポーター養成講座を企画。病気の理解に努めた。

 会長の日高浩一さん(49)は「普通は(認知症を)隠したいと思うはず。横山さんが勇気を出したことで、地域のみんなが『何かできることはないか』という雰囲気になった」と話す。

 反響は予想以上だった。認知症の家族を介護しているという客は張り紙を目にし、「元気をもらった」と涙を流してケーキを買い求めた。洋子さんが店番の時は、支払いの際におつりが出ないよう気を配ってくれる客もいた。店の売り上げも、以前と変わらないほどにまで回復した。

 夫婦共通の趣味のゴルフにまた出掛けるようになり、洋子さんは笑顔を見せることが多くなった。大捕さんらは、仕事と介護でストレスのたまる重雄さんを呼び、酒を酌み交わしながら愚痴を聞く機会を何度もつくった。

 「認知症を告白したことで、気が楽になった。地域の支えが無かったら、今の自分は想像できない」と重雄さんは笑顔で語る。

 だが、この1年で症状は急速に進行。家を飛び出して徘徊(はいかい)したり、頼んでいない商品を買ってきたりと、重雄さんも目が離せなくなった。今月から洋子さんは、通所介護サービスを利用するようになったが、ケーキをショーケースに並べるなど簡単な作業は続けている。

 「妻はいつか、自分の記憶さえ失うかもしれない。だから夫婦の思い出は、妻の分も心にしっかり焼き付けよう」。重雄さはそう決めている。

 「あなたはケーキを作るだけでいい。あとは私が全部やるから」

 今から40年前。2人が出会った洞爺村(現・洞爺湖町)から引っ越し、縁もゆかりも無い苫小牧で独立すると決めた重雄さんに、洋子さんはそう語り掛けた。責任感が強く、てきぱきと働く妻。忙しい時には、2人で徹夜してケーキを作ったこともある。周囲からは「この店は奥さんで持っている」とまで言われた。

 「今までの恩返しじゃないけど、できるところまで彼女の望むような生き方をさせてあげたい」。周囲の人々の温かい心に支えられながら、横山さん夫婦の歩みはこれからも続く。



読了感謝!
ごぶさたしてすみません










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Last updated  2013.07.31 21:40:19
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