高校野球暑さ対策の本質
またまた高校野球ネタで恐縮だが...近年の未曽有の酷暑を鑑みて、ここ数年の甲子園大会では様々な施策が行われている。準々決勝以降で日程を空けるべく休養日を設けるとか、延長戦にタイブレークを導入するするとか、5回終了時に10分間のクーリングタイムを設けるとか、午前と夕方の2部制にして気温ピークの時間帯の試合を避けるとか(3日間だけだったが)...どれも一定の効果を上げているとは思うし、否定されるべきものではないと思う。また他にもドーム球場を使用するなどの案も出てきている。ただいずれも小手先の施策であって、本質はそこではないとも言いたい。私は甲子園大会よりもむしろ地方大会の方が好きで、テレビでもよく観戦している。そこでよく目にする光景は、選手が足をつるなど熱中症と思しき症状に見舞われるシーンだ。そしてそのたびに試合は中断する。場合によっては結構長時間になったりするが、これは甲子園大会だけ見ていてはお目にかかれない光景だ。もちろん地方大会においても暑さ対策としては様々な施策がとられているとは思うが、それでもこういった現実があるとすれば、これはもう「この時期に野球大会をやるべきではない」ということなのではないだろうか。甲子園に出場する球児よりも地方大会で散る球児の方がはるかに多い。しかし今は甲子園に出場する49×20=980人だけにスポットを当てた論議だけがなされているような気がしてならない。