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カテゴリ:観光列車
いさぶろう・しんぺいと同じく肥薩線を走る観光特急です。こちらは熊本~人吉間の球磨川沿いを走るメインルートの列車で、1日3往復が走っていました。かわせみ やませみはデビューした4年前に乗車して以来で、今回は2回目の乗車です。4年前に乗ったときには車内で焼酎とおつまみを片手に飲み鉄を楽しむことができたので、車内販売についても乗車記の中で記していきます。先ずは特別運転のときの様子です。
門司港出発前です。発車の約10分前に入線してきます。車両はメタリック系の色が採用されているため、光の加減によっては色味が大きく異なってくるので撮影が難しいのです。種車はキハ47で1号車がかわせみ(翡翠)、2号車がやませみ(山翡翠)です。かわせみはメタリックブルー、やませみはメタリックグリーンと車両によって色が異なります。 側面から撮ったエンブレムです。JR九州のD&S(Design and Story)列車のエンブレムや意匠は、車内外のあちこちに散りばめられていて、これも水戸岡鋭治氏が手掛ける列車の特徴となっています。 行先サボです。本来は熊本~人吉になりますが、特別運転のため、博多~門司港にきちんと差し替えられています。このサボも行く行くは貴重になりそうです。 ※写真を一部トリミングしています。 撮影が終わり、発車5分前を切ったので車内に入ります。1号車のかわせみです。リクライニングシートが6列24席並びます。編成全体での定員は74名。そのうち40名がリクライニングシートとなります。 リクライニングシートは885系とフレームが同じ形のものが採用されています。相違点は885系の本革に対してこちらはモケット張りになっています。椅子ごとの模様が異なるのはドーンデザイン研究所のデザインのこれまた特徴で、非常に凝っています。 また、窓側の眺望が悪い部分がありますが、これは種車のキハ47の構体をそのまま活かしているためです。本来ならば窓割も変更した改造をやるべきところですが、これをやってしまうと車両によっては車体強度が低下することがあり、安全性を鑑みると簡単には出来ないのです。悩ましいところですが、安全には替えられません。 JR九州のホームページでは座席の予約の際に窓割も親切に示してくれています。前もって予約される場合は参考にされるとよいでしょう。 かわせみ やませみ公式HP https://www.jrkyushu.co.jp/trains/kawasemiyamasemi/ かわせみ やませみはリクライニングシート以外のシートのバリエーションが豊富です。こちらは4人用のボックスシートで、モケット以外は或る列車によく似た感じのシートとなっています。それもそのはず。改造費用は或る列車の6億円とまではいかないものの、2億3000万円かかっていて、一般形気動車にかけるものとしてはこれまた破格なのです。普通車として利用するグレードとしてはグリーン車に匹敵するかもしれません。 1号車のカウンター席です。写真を見るとお分かりかと思いますが、木材が車内では多用されています。床材には地元産の杉、内装にはこれも地元産の檜、暖簾には八代産のい草がふんだんに使用されていて、D&S列車のコンセプトである地域性とストーリー性を持たせているわけです。木材を使った車両は、戦前の半鋼製車(車体は鋼製で内装が木材を使用したもの)がありますが、水戸岡さんのデザインがきっかけとなり全国の観光列車で使われるようになりました。ななつ星や或る列車はその代表例です。 カウンター席には3席がキッズチェアとして確保されています。シートベルトも備えられていて、安全性も配慮した形です。椅子の後ろにはかわせみのロゴが。 自然の中にいるような雰囲気の天井デザインになっています。2号車はこれが緑になり、車両の基調となる色と統一感を持たせてあります。冷房ダクトもラインフロー式にリニューアルされたのですっきりした天井になりました。 1号車にはデッキ部分に簡易カウンターがあります。残念ながら利用した日には使われなかったのですが、2号車が車両検査のときにはこのカウンターを売店として活用するそうです。その際、2号車はいさぶろう・しんぺいで使われる増結車が充当されます(この場合は、かわせみ+いさぶろう・しんぺいの増結車の2両編成で運転)。この他、バーカウンターとして地酒や焼酎が提供される機会が運転日によってあります。こういったイベントがあるときに乗ってみたいですね。 2号車に移動します。1号車の青に対して2号車は緑の色調です。青と緑のコントラストが新鮮です。 天井も緑で統一。森にいる感がします。 2号車のボックスシートは4人用と2人用と2種類あります。 2人用ボックスシート。或る列車よりもテーブルは少し小さめですが、駅弁やお酒を楽しめる大きさは確保されています。 2号車のカウンター席です。反対側はやませみベンチシートとなっていて、通常の指定席料金530円に210円が追加で必要となります。ベンチシートは大きさ的にカップルや親子連れ向けのシートとなっています。 2号車の一番奥はソファー席がロングシートのように並びます。簡易コンパートメントのような造りです。車内は木材を多用していることもあってか、全体的に豪華な雰囲気が漂います。博多~門司港間の特別運転はいさぶろう・しんぺいと併結してのものなのですが、座席の埋まり具合はかわせみ やませみの方が多かったです。いさぶろう・しんぺいもそこそこ乗ってはいましたが、3~4人のパーティーで1ボックス埋めて使うパターンが目立っていました。改造が近年のものなのでグレードはやはり高いものがあります。 D&S列車の特徴であるオブジェと車内販売については、次の項目で紹介します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.05.14 21:33:15
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