なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

特製弁当でお腹も心も満腹になった後は、後半戦の沿線の様子です。



肥前浜を出発して10分ほどで次の多良に停車します。多良には幸せの鐘があり、この鐘を3回鳴らすとみんなが幸せになれるという縁起のある鐘だそうです。



多良から諫早間では、このような有明海の絶景を見ることができます。いかだがたくさん並んでいるこの光景は、海苔の養殖をしている様子です。有明海は海苔の一大生産地の一つで、全国シェアは約40％を占めます。



ということで、往路の車内体験として、海苔の試食を楽しんできました。先着12名までが申し込める限定イベントで、江北を出発後に申し込んできたものです。有料体験ですのでお値段は1000円しますが、お酒に合う海苔の試食が楽しめます。復路の車内体験は波佐見焼の転写で、こちらは先着10人で2500円です。



車内体験は多良を出てから始まります。発車後にイベントのお知らせのアナウンスがありますので、ラウンジでお代を払い、2号車で札とネックストラップを頂きます（イベント終了時に回収）。



試食できる海苔はこちら。佐賀海苔のプレミアム品、有明の風さんの初摘み海苔です。アミノ酸含有量が多く、醤油をつけなくても海苔本来の濃厚な風味が味わえる逸品でした（＾～＾）。海苔単品だけでも十分に美味いのですが、美味しい組み合わせを味わってもらえるよう、ご飯、笹かまぼこ、ゴーダチーズと合わせる食べ方も紹介をされています。試食用の海苔は3枚入りのセットが２つもらえます。１つは車内で食べてきましたが、もう1つは家に持ち帰って朝食にしました。



試食で食べられる海苔は車内販売で買うことができます。スーパーで普通に売られている海苔の2倍～3倍はしますが、よく売れていました。隣は味付けのわらすぼ。意外とビールに合うおつまみなのです。



車内体験は前半と後半合わせて約30分ほどで、途中小長井に停車をして撮影タイムです。伊予灘ものがたりの下灘に負けないくらいの絶景が撮影できる海に近い駅であります。



乗車日当日は雨の予報もありましたが、何とか夕方まで持ちこたえたので綺麗な海の情景を撮ることができました。快晴時には島原半島や雲仙普賢岳も望むことができます。



小長井から約20分。諫早に停車し、ここからは大村湾に沿って長崎本線の旧線を走ります。大村湾の様子もきれいに撮影ができました。海沿いでは徐行運転のサービスがあります。



諫早を出ると、長崎までは50分近くかけてゆっくりと走ります。その間、ラウンジでゆったりと過ごす時間を取ることができました。2号車のラウンジは、３６ぷらす３のラウンジやビュッフェとよく似た造りとなっています。1両半のスペースを1両に凝縮してレイアウトされているだけに、３６ぷらす３と比べると手狭な印象も受けますが、ななつ星や３６ぷらす３の贅沢な雰囲気を手頃な価格で楽しめるという点では、この列車が連日満席になる理由が納得できます。



こちらは反対側から撮影をしたものです。ラウンジの定員はやや少ないですが、豪華な仕様に変わりはありません。逆に限られた改造費の中でこれだけの設備に仕立てることができるのは、小倉工場の技術陣の大きな成果であると感じます。



D&S列車の特徴である組子細工です。室内灯にも装飾がされています。



車内販売のグッズはコーヒーサーバーの隣に置かれています。品数がやや少なめですが、その分は食べ物を充実させてカバーしています。くじら最中やカントゥッチはお土産に最適。



武雄温泉から3時間弱。終点の長崎に到着です。イベントやおもてなしがふんだんに散りばめられていて、お酒の進む飲み道楽列車の要素もありますが、海を眺めながらのんびり過ごすファミリー向きの列車としても使い勝手のよい列車である印象を受けました。はやとの風やいさぶろう・しんぺいよりもバージョンアップして走り出したD&S列車。先に紹介をした特製弁当はリピートしても食べてみたい内容でしたので、時間を取ってまた長崎には出向けたらと思います。