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なめこ先生の我ら食べ鉄道中記

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2023.02.05
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カテゴリ:定期列車


グランクラスの3回目はサービスについての考察です。東北・北海道新幹線は2030年に札幌延伸が控えているので、サービスを継続するとなれば、アップグレードが必要になってくると感じます。そこで、どういったサービス改善を図っていくのか、皆様一緒に考えていきましょう。

【1、マンパワーの面】
グランクラスは登場当初はアテンダントさんは1列車あたり2名乗務と、きめ細かいサービスを提供していましたが、昨年の秋からは1名乗務に削減されています。これでは1人にかかる負担が大きく、痒い所に手が届くおもてなしはきついんじゃないかなあと思います。エアラインの国際線は、基本的に複数のアテンダントさんで各クラスを担当することが原則になっているので、その技量について、ファーストクラスだと乗客のアイコンタクトだけで察するおもてなしの達人もおられます。人数を削減するのではなく、きちんと増やして待遇も上げてやらないと、ソフト面の価値は落ちるものです。

【2、シートサービス】
北陸新幹線開業や上越新幹線へのE7系、W7系の導入など、グランクラスに乗ることが出来るチャンスは増えています。フルサービスでなく、シートサービスのみの提供については、なすのやたにがわなどの短距離便であれば理解はできます。しかし、グランクラスの肝は、フルサービスを提供することでそのよさが生きていく面があるので、シートのみの列車を乱発するのはよろしくありません。こうなってしまうと、近鉄のしまかぜやひのとりに軍配が上がります。特にひのとりについては、グランクラスとほぼ同等のシェル型シートを搭載していて、名古屋~大阪間の特別料金については、900円とグリーン車よりも廉価ですので、グランクラスの存在意義が問われることになってしまいます。また、7月に登場する東武のスペーシアXにもグランクラスに似たプレミアムシートが出てきます。こちらも、特別料金はJRよりも安く設定されているので、フルサービスとのバランスを考えることについては、再考を要する段階に入ったと言ってもよいでしょう。

【3、ミールサービス】
前回の記事で、サービス低下の原因となったのはここを上げましたが、食事を冷食タイプにするのであれば、機内食や他社の観光列車の食事をヒントにするべきです。ケータリングについては、NRE(日本レストランエンタプライズ)の管轄にもなるので、量の少ないリフレッシュメントではなく、もっと本格的な食事を提供してもよいでしょう。JALやANAの国内線ファーストクラスは、時間帯によって食事のメニューを変えている他、温かいご飯も提供をしています。それもそのはず。機内にライススチーマーを装備しているので、アツアツのものを出すことができるのです。E5系やE7系もギャレーを少し改造するだけでスチーマーを載せることは十分に可能ですし、温かい食事を売りにすることは、お客さんに乗ってもらうための強烈なセールスポイントになります。伊予灘ものがたりの高い乗車率は、きめ細やかな対応とおもてなしの他、温かい食事を丁寧に提供してくれる乗客本位のサービスがヒットした証左でありますから、こういった先鞭から学ぶことも必要ではないでしょうか。

また、予約制の食事にすることも有力な選択肢です。具体的にはJR九州のD&S列車や、JR四国のものがたり列車などのように、3日前までの予約制の食事にしておけば、あらかじめ作る量が決まりますし、食品ロスについても大幅に減らすことができるのです。

いずれにせよ、供食サービスの改善は、今後のグランクラスを占う大きなキーポイントになってくると思います。JR九州のふたつ星4047は、予約制の佐賀牛弁当の効果もあって、乗車率が高く1か月先でも指定券の入手が難しいほどです。グランクラスであれば、首都圏の有名店やミシュランに乗ったお店などとのタイアップは簡単にできるでしょうし、これをインバウンドに繋げたりしていくことで、乗車率の向上は見込めるはずです。この点をJR東日本はどのように捉えているのか、本腰を入れて考えてもらいたいものです。

【4、アメニティ】
アメニティについては、スリッパが無料でもらえます。靴ベラやアイマスクについては、アテンダントさんを呼べば持ってきてくれますので、是非活用しましょう。この他にも余力があれば、国際線のように豪勢ではなくても、化粧品会社とタイアップしたクリームや保湿ミストなどを提供することで、女性客の乗車を狙うことができます。クルーズトレインは宿泊が伴うので、アメニティについてはしっかりとしたものが提供されます。こういったおもてなしをグランクラスにも拡張してもよいかなと感じますね。

【5、ラウンジ】
東京発の列車で、グランクラスを利用する乗客には、八重洲中央口にあるビューゴールドラウンジが無料で使える特典があります。このラウンジはビューゴールドカードの会員とその同伴者が利用できるプレミアムラウンジで、乗車の90分前から使える落ち着いた雰囲気が特徴です。ラウンジでの主なサービスとしては、

1、コーヒーや紅茶、ソフトドリンクが無料で飲める
2、お菓子(簡単な茶菓子です)が食べられる
3、新聞や旅行雑誌が読める
4、Free wi-fiが利用できる
5、クロークが利用できる

といった空港の主要ラウンジ並みのサービスが受けられるメリットがあります。ただ、このラウンジは東京駅にしかないので、ユーザーをもっと増やすのであれば、大宮や仙台、盛岡、長野、富山、金沢、新潟などにもラウンジを整備する戦略は必要かもしれません。ラウンジ利用権は、乗客にとっては一種のステータスともなりますので、車外でのサービス拡張も、グランクラスの販促をする上では大切な環境整備と言えるのではないでしょうか。

【6、ドリンク・アルコール類の提供について】
ここも実は、乗客を獲得する上で大事なポイントとなります。北海道新幹線の新函館北斗開業の際には、グランクラスで北海道限定ビールのサッポロクラシックが提供されていた時期がありました。エアラインのアルコール類のサービスは非常に凝っていて、ワインについては銘柄や産地、醸造年など、味や品質にこだわって出しているところがほとんどです。それに倣い、ワインだけでなく他のアルコール類についても、工夫次第で乗客を呼び寄せることは本当に可能です。森伊蔵(プレミアム芋焼酎)や獺祭や玉乃光(いずれも純米大吟醸)などをグランクラス内で飲めるようにすれば、お客さんはこれ目当てに乗りに来る方が絶対に出てきます。飲み物一つ考えていくことも、乗客増への布石となるのです。ただし、1杯限定(かつ100mlの小瓶で提供)にするなど、貴重な銘柄酒については、制限を加えていくことも選択肢にはなりますが(^^;;)。

【7、事前割引】
最近は乗車率のテコ入れのために、えきねっとで期間限定ながら事前予約をすれば、割引運賃でシートのみのグランクラスに乗れる機会が増えてきています。ただ、事前割引はフルサービスにも適用するべきでしょう。ヨーロッパのファーストクラスの運賃は、PEX運賃が設定されていて乗車の1か月~1週間前に予約をすれば、かなりお得に乗ることができるようになっています。こういったエアラインに似た運賃体系を適用することで、乗客の選択肢が増えてきますし、より乗る機会を幅広い年代の方に提供することにひいては繋がってきます。

【まとめ】
グランクラスは、普通車やグリーン車では得られない体験をすることが出来る付加価値の高いサービスが本来の売りです。また、客単価が高くなるので、高い乗車率はそのまま運賃収入のアップにも繋がります。ただ、現状を考えると、今のグランクラスはシートを提供して満足しているような殿様商売のようにしか見えてこないところがあると感じている乗客は多いと思います。どこでも体験できるようなことではなく、奮発してもいいからこの列車に乗りたい、この列車でないと味わえない一時をユーザーは求めているのです。一度、大規模なマーケティングを行ってサービス改善を真剣に行ってもらいたいものですね。来年は北陸新幹線の敦賀延伸が控えています。おもてなしのアップグレードは首都圏の乗客だけでなく、来年からは関西、中京からの乗客のニーズにも応えていかなくてはなりません。中途半端なものではなく、また乗りたいという気持ちにさせてくれるおもてなしをお客さんは待っています。





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最終更新日  2023.02.05 08:42:18
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