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長押 綴

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2015.08.09
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カテゴリ:◎2次裏漫
その世界は優しい気持ち、哀しい気持ち、もやもやした気持ち、頑張りたい気持ち、全て一人の心で出来ていた。


その世界の人々は皆作者の彼女の分身だった。


だからこそ相手を理解しながらも否定したり、相容れないながらも協力関係になったりすることに聊かの狂いもなかった。



ある日、作者は恋をした。


唐突に彼女の世界にリアルが混ざりこんだ。



彼女の恋したあの人もどき。



あの人の刹那を切り取るようにして、彼女は彼を克明に描写し続けた。




次第に、彼女の想った世界は、彼の色やにおいや音などを鮮やかに表現した『彼』に食われていった。


このままではいけないと彼女は思った。


だからこれまで協力していなかった人々をも協力させて、余りにも強過ぎる『彼』に立ち向かわせることにした。

だが、その二極化が皮肉にも、更に『彼』の輪郭をくっきりとさせることに繋がった。



だから、彼女は筆を置き、本を閉じることにした。

彼女の敗北宣言であり、『彼』にとっての幸せを探した結果。


とうとう幸せに出来なかった、彼女が手に入れたかった怪物。


『彼』は今日、彼女の世界から飛び立つ。



彼女の引いた何百本という枠達の森を抜けて、新たな未来へ。





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最終更新日  2018.03.13 21:30:09
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