3色頭

2020.06.08

どこか連れてって〜
と頼むけど、夫が連れてってくれるのは植木屋さんだけ。

その度にお花の鉢植えを買うから、うちの狭い庭は小さな鉢植えだらけになって来た。
私は鉢植えじゃなくて、広い公園の咲き乱れる花々が見たいんだけど。

さて…
5月の連休が終わった頃、仕事に行くことになって、ぼうぼうに伸びた髪をなんとかしなくちゃと思った。
でもまだ美容院には行きにくくて、夫に髪を切ってもらうことにした。

私は美容院が好きではない。
髪が伸びたら仕方なく行くけど、長時間美容院で座ってるのが苦手。
もう適当でいいから早く終わらせて。
と言いたくなる。

そんな私だから夫でもいいのだ。
短くしてくれさえすれば。

だけど夫は適当ですまさないタイプ。
長さが揃ってない部分があれば真剣に切り揃えようとして、何度も確認する。

いいって、いいって。
これでじゅうぶんだよ。
って言って、ヘアカットをすませた。

実際、何の問題もなかった。
夫は理容師でも美容師でもないけど。

それでしばらく仕事に行ってたんだけど、最近、白髪がかなり伸びてきて目立つようになった。
いつもは朝、ちょいちょいと塗ってごまかしてたけど。

ある朝、じっくり鏡を見たら…
長〜い白髪がのぞいていて、その近くに茶色く光る毛が幾分あり、その髪の根本も白く光っていた。

わーっ！
3色だー！
と思った。
元々の黒い髪にブラウンに染めた部分と白髪が混在してる。

昔むかし、まだ私が中学生の頃。
私たち生徒が「3色頭」と呼んでる先生がいた。

白髪が多くて茶色に染めてるんだけど、すぐにまた白髪になっていて、黒い髪と茶色の髪と白髪が混ぜこせになった頭。

誰が名付けたか、「3色頭」
みんなそう呼んでた。

それだ〜
まさしく3色頭だよ、私。

先生、ごめんなさい。
と、今にして思う。

毛染め専門店に予約を入れた。