朝、西の低い空に黒い雲の海。
その上の方はいい天気なのに。
最近、私がお風呂に入る度に出現する小さな黒いクモ。(こっちは虫のクモだよ)
そう言えば、去年もいたね。
別のクモだけどね。
去年のクモは、私がシャワーを浴びた時にお湯をかぶり、溺れちゃったのか動かなくなった。
今年もまた同じ種類のクモがバスルームに現れた。
なんでかな?
お風呂が好きなんかな?
ここはとても危険だよ。
去年のクモの二の舞いになるよ。
その小さなクモは、バスルームの壁を這ってたから、私は気をつけてお湯をぶっかけないようにシャワーを浴びた。
お、どこに行った。
無事だったかな?
クモは壁の下の方にいて、ドアの隙間にかくれた。
ごめんね。
ドア開けないと出られないからね。
と私は言って、クモを潰さないようにそっとドアを開けて出た。
多分、ちっちゃいから、大丈夫だよね。
次の日もクモはバスルームにいて、私はすごく気をつけて髪を洗った。
そこにいると危ないよ!
気をつけてね!
とか、話しかけながら、お湯をひっかけないように違う方向を向いて髪を洗った。
そんなふうに次の日もそこにいた小さなクモに話しかけながらシャワーを浴びてたら、なんかお友だちのように思えた。
私が出たあと、夫がシャワーを浴びると言うので、私は小さいクモがいるよ。って教えた。
それは私の友だちだから、お湯ぶっかけないように気をつけてって。
ところが次の朝、私がバスルームを覗くと…
クモがバスルームの床で縮こまって動かなくなってた。
うわぁ クモ死んでるよー!
私は夫をバスルームに呼んで言った。
ほら、あんた私の友だち殺しちゃったよ!
ほんまかぁ〜
夫は覗き込むように動かないクモを見ていた。
これ、死んでるか?
だってなんか丸まって動かないよ。
あ、動いたで!
ほら、生きてるし!
本当に?!
ほんとだ。
クモが足を伸ばした。
そうなんだよ!
意外と不死身なの。
うっかりお湯かけても、ちょっとくらいならしばらくして平然と歩き出したりするからね。
ても、心配だ〜
私はクモ死なせた前歴あるからね。
どこか逃がしたら?
と夫が言って、私も同意した。
そうだよね、バスルームはあまりに危険。
死なせちゃうことのないように…
夫がクモをメモ用紙に乗せて、窓を開けて…
小さな庭に逃がした。
ありがとうね。
短いあいだだけど、お友だちでいてくれて。
ちょっぴり寂しいな。
なんか涙出ちゃった。
さよなら、友だち。
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