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カテゴリ:科学本
「複雑系は、いつも複雑」逢沢明(稲垣耕作)(現代書館)
同じ本から P104 複雑さの中から突然、秩序(order)が現れる。カウフマンのランダム・ネットワークの「平方根の法則」。「秩序の結晶化(crystallization of order)」は、地球上の生命の誕生が「偶然なんだけど実は相当高い確率で発生したのかもしれない」と予感させる。 P116 モノーの「偶然と必然」から。「タンパク質はランダムである。」つまり199個までのアミノ酸配列が分かっていたとしても200個目のアミノ酸を予測できない。にもかかわらずタンパク質のアミノ酸配列は生命現象の要である。 P126 ルネ・トムの「カタストロフィー理論」。この世界に現れるカタストロフィーは七種類に完全に分類できる。「恋の終わり」の七種類とは果たしてどんなものか・・・。 P141 Mathematicaのウルフラム。セルラー・オートマトンで素晴らしい研究を。クラス1は「リミット・ポイント」、クラス2は「リミット・サイクル」、クラス3が「ストレンジアトラクター(カオス)」、そしてクラス4がこの本の主題の「カオスの縁」、力学系には対応物がない領域でここが生命の領域かも?と。さらに「クラス4は計算万能!」と予測した。 P146 ライフ・ゲームは計算万能性をそなえている。 P153 ウルフラムの仕事を引き継いだラングトンの&lambdaパラメータ。これによってクラス4がクラス2(周期的)とクラス3(カオス的)の境目だと分かる。まさに「カオスの縁」なわけである。ここでは「ごく単純なところから思いもつかない複雑さの世界が生まれてくる」、つまり「創発(emergence)」が起こる領域なのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年08月20日 11時05分10秒
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