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カテゴリ:科学本
「複雑な、あまりに複雑な」逢沢明(現代書館)
こっちはまだまだ犬耳が続く。 P115 ジップの法則に絡んで「ギャズビー(Gadsby)」には「E」という文字が一文字も使われていないって話。日本語でそれはちと無理な相談?そういうのにチャレンジしている文学作品はあるのだろうか? P145 人口変動のロジスティック曲線について。それこそいろんな本で何度も見かける話だけれどこの本の明快さは優れもの。ロジスティック方程式という微分方程式の解が視覚的に載っているので人口爆発しないことがよく分かる。 P148 ロジスティック方程式を「差分」の形に変えると面白いことがいろいろ起きる。これをエアコンの制御における「連続値制御」と「サンプル値制御」の違いに比しているのが目鱗。条件によっては値が振動したりと安定しなくなる。ロバート・メイのロジスティック写像への導入だ。 P160 ロジスティック写像のパラメータの増大によって、2周期解、4周期解・・・と2^nの周期がすべて存在するカオスに落ち込む様子が視覚的に良く表されている。 P179 ローレンツ・プロットやロジスティック写像の一般化としてのテント写像。 P181 それが「パイこね変換」の本質であること。そしてリャプノフ指数&lambdaの定義が明確になる。テント写像では一回の写像で二点間の距離が二倍になる。そのとき&lambda = log 2。式で書くとd(t) = d(0)e^(&lambda t)。カオスの初期値敏感性と本質的に関わっているお話。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2005年09月14日 19時27分43秒
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