カテゴリ:西洋史関連(論文紹介)
Michel Pastoureau, "«Arma senescunt, insignia florescunt». Note sur les origines de l'embleme"
dans Michel Pastoureau, Figures et Couleurs : Etude sur la symbolique et la sensibilite medievales, Paris, 1986, pp. 125-137. ミシェル・パストゥローの論集『図柄と色彩―中世の象徴と感性に関する研究』所収の論考を紹介します。今回は、「『紋章は衰え、標章は栄える』標章の起源に関する覚え書き」を紹介します。 12世紀半ば、紋章が出現し、社会に定着していくと、次第に紋章は廃れ、新しい標章が流行するようになります。本稿では、兜飾り、バッジ、標語(ドゥヴィーズ)、制服を、順次見ていきます。 これらが出現・発展し始めるのは、14世紀半ば頃からです。紋章が非常に厳格な規則に従っているのに対して、これらの標章は自由で、制服はまた別ですが、個人の好みで使うことができたというのが特徴としてあげられます。 こうした標章が栄える中で、衰退した紋章ですが、17世紀頃には紋章が優位を取り戻します。この現象の理由は、はっきりしないとのことです。 紋章の出現や、発展の時期については、パストゥローの多くの論文を読んで勉強していますが、本稿が対象とする時代・主題については予備知識もなく、邦語で読める『紋章の歴史-ヨーロッパの色とかたち』や『ヨーロッパ中世象徴史』でもあまりふれられていないので、本稿は十分には理解できませんでした。 しばらく読めていない『紋章学概論』にあたれば、もう少し詳しく勉強できると思います。きっと読んでいきたいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012.10.08 10:42:25
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