You raise me up に想う
フィギュアスケートのフリー演技で、荒川静香が氷上で舞った歌で、一躍有名になった“You raise me up”. 最初は荒川静香の演技には感動しましたが、この歌は私にはそれほど印象深く残ってはいませんでした。私がこの曲をオカリナ・コンサートで吹くようになったのは、確か一昨年前からだと想います。その旋律の美しさにまず惹かれ、そしてまたその歌詞がとても魅力的なのです。荒川静香がフリー演技に採択したのは、ケルテイック・ウーマンがカバーしているものですが、この“You raise me up”、ず~っと前から歌われていたのかと思っていたら、比較的新しく、2002年にアイルランド/ノルウエーのミュージシャン、シークレット・ガーデンが、 “Once in a Red Moon”に収録したのが、最初なのだそうです。もうひとつ、驚いたのは、この歌は実はアイルランド民謡の“ロンドンデリーの歌”をもとにして創られたものだ、ということです。そういえば、あの有名な“ダニー・ボーイ”も“ロンドンデリーの歌”の旋律ですが、この“You raise me up”のほうが、元の旋律から大きく離れているような気がします。旋律の美しさもさることながら、歌詞の魅力が何とも言えません。特に最後のしめくくりのくだり、You raise me up, to more than I can be.嗚呼なんと素敵な言葉でしょう。