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カテゴリ:想うこと
1970年代後半にラジカセが一般化するまで、小さなトランジスタラジオが大概の庶民の傍らにあった。主流はすっかりテレビに移っていたが、気持ちの拠り所としての放送は相変わらずラジオにあった。
音楽やトークも、カウンターカルチャー、サブカルチャー的なものが多く、そこから沢山の文化が生まれ、テレビの世界に昇華されていった。 いわば、ラジオとテレビが健全にその役割を担い合っていた時代だ。 。。。そして時は過ぎ、それぞれが成熟し、分離し、迷走し、また新しい立ち位置を模索している。 その数十年の間にメディアに関するハードも、いまやインターネットを中心とした多岐な進化に至っている。 音楽に関して言及すると、いつの間にか時代は、誰もが大ヒット曲を聴く時代から、ユーザーの娯楽に関する多様化からハードやソフトの多様化に至って「自分だけのモノ」を選ぶ時代に移った。 そして、とうとうそこに連関する形でRadikoやサイマルを筆頭とするPCによるインターネットラジオ、スマートホンの登場となった。 時代はコアターゲットの時代に入り前述の多様化のためとも言えるyoutubeやニコニコ動画に並び、「アプリ」と称するカウンターまたはサブカルチャーの成長舞台が登場する。 そこには聴きたいものを聴きたい人が、それに沿ったアプリを選び、自由にゆったり楽しむ時代の土台ができたことになる。 製作者や創作者は、意志さえあれば心置きなくしがらみを外れクオリティーを求める事も可能になった。 もちろん「しがらみ」による圧迫、そこへの挑戦、試行錯誤がポップカルチャーの質を高めるエネルギーにもなるのであるが、「しがらみ」側が巨大化してしまった現在では、やはり現在の環境の変化は、まずは純粋な製作者や創作者が育成される場所として好意的にみるべきと考える。 (形は異なるが、かつてはアングラ、マイナーの汚名を甘受していた音楽のインディーズレーベルなどの市民権の向上もこれにあたるのでしょう) 「いいもの」を純粋に追い求め、大衆の素朴な移り気に諦めず、カルチャーとしての誇りを土台に提供していく事ができる時代。。。 ぼくがサイマルラジオや世界のインターネットラジオ、湘南ビーチFMに向ける視線もそこにある。 もちろん、まだまだ今の結果が社会の表層に現れるのは先の話である。 何気にスマホのラジオをつけ、気に入った放送を流している自分がいる。 機械の名称としての「ラジオ」も完全にソフトとしての名称に変化しつつある。 かつてのトランジスタラジオと同じサイズの物体が、かつて誰の家でも傍らにあったように、携帯電話という機能上、否が応にも傍らだ。 気が付いたら、環境は冒頭に述べたトランジスタラジオの時代に戻っている。 前述した「「自分だけのモノ」を選ぶ時代に移った。」は、実は「回帰した」と言っていい時代なのである。 原点の本質性への回帰現象は、いまやすべての分野に起こっているのは明白だ。 製作者、創作者は胸を張って、時の到来を夢見てモノづくりに励みたい。 ****** 明日は湘南ビーチFM三週目だよん <必!注目!> 湘南ビーチFM 78.9Mhz レギュラー番組放送中!! 2011/10/7から毎週金曜日夜10時~11時生放送!! 「佐藤竹善 Friday Musical Voice」 全国、世界中で聴けます! 詳しくは↓ http://plaza.rakuten.co.jp/okranogunkanmaki/diary/201109160000/ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 8, 2011 11:13:04 PM
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