テーマ:好きなクラシック(2327)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2008年6月1日(日)15:00開演
入場料:¥3,000 D席3階(14列23番) 主 催 神奈川県民ホール 第15回神奈川国際芸術フェスティバル 藤原歌劇団 「椿姫」 ヴェルディ作曲 オペラ3幕 <字幕付原語上演> 会場:神奈川県民ホール・大ホール 指 揮:大勝秀也 演 出:ベッペ・デ・トマージ 再演・演出:馬場紀雄 合 唱:藤原歌劇団合唱部 管弦楽:神奈川フィルハーモニー管弦楽団 バレエ:スターダンサーズ・バレエ団 出演: ヴィオレッタ: 出口正子 アルフレード: ドミニク・モラレス ジェルモン : 牧野正人 フローラ : 関真理子 ガストン : 所谷直生 ドゥフオール: 三浦克次 ドビニー : 柿沼伸美 グランヴィル: 若林勉 アンニーナ : 家田紀子 ジュゼッペ : 梅原光洋 使 者 : 堀内士功 召 使 : 佐藤勝司 感想 藤原歌劇団主催の「椿姫」は8月に4回公演あるのだが、今回は「神奈川国際芸術フェスティバル」 の一環で神奈川県民ホールの主催公演。出演者も重なっており、ある意味8月のリハーサル的 公演かなと思いつつも、オケが神奈川フィルでもあり聞きに出かけた。 ベッペ・デ・トマージ演出は1998年藤原初演でほぼ隔年で演奏されており、藤原・椿姫の定番もの。 全体的に黒を基調にシャンデリアや石柱はそれなりに豪華、舞台奥はガラスや鏡が使われ、 広がりを出している。時代設定も原作通りで至ってオーソドックス。 プレトークでも説明されたが、序曲の間に遮幕の後ろで終幕以降のヴィオレッタが倒れ、墓に 入れられる場面が演じられる。そのため3幕最後はヴィオレッタは立ったままで終わる。 椿姫はヴィオレッタがほとんど出ずっぱり、ヴィオレッタと相手方との歌唱になるので、 その出来が重要になるが、本日のヴィオレッタ役出口正子は声は出ているのだが、その歌声に 響き、艶がなく魅力を感じない(一昔前の日本人ソプラノ歌手のよう)。相手アルフレード役ドミニク ・モラレスは背が高く二枚目で容姿はピッタリだが、肝心の歌声は音は届いているが声が小さく、 「乾杯の歌」で帰ろうかとも思った。 ところが1幕2場ジェルモン役牧野正人が登場するとその豊かな低音の歌声で会場内は一変に オペラ気分に。アリアの後の拍手喝采、ブラボーは断トツだった。 歌う所は少ないのだがアンニーナ役の家田紀子は美しく表情豊かなソプラノの響きで素晴らしい。 歌声だけだと、どちらが本来のヴィオレッタか判らなくなってしまう。 本日一番良かったのは神奈川フィルの弦。序曲や3幕最初の弦楽のみで弱音で演奏する場面 では、ピッタリと息が合い、その緊張感ある演奏に思わず引き込まれた。木管のソロ演奏も 良かった。 先週神奈川フィルの定期演奏会でブラームス交響曲第3番、ヒンデミット交響曲「画家マチス」を 聴きその際も思ったのだが、マルティン・シュナイトの指導により、特に弱音時の表現力が随分と 向上しているように感じた。 チケットの販売状況を見ていると、直前まで余り売れておらずガラガラかと心配したが、7~8割 程度埋まっていた印象。学生が多く、かなり動員したのか。 今回の神奈川県民ホール2500人の側に新県民ホール・神奈川芸術館1300人(オケピット有り)の 建設が進められている。県民ホール耐震工事時の代替えホールなのだが、耐震工事後も継続して 使われるとのことで、財政難の神奈川県においてその経営運営を思わず心配してしまうのだが。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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