テーマ:好きなクラシック(2327)
カテゴリ:オペラ
鑑賞日:2021年2月14日(日)14:00開演 入場料:2,970円(D席 4階2列) 【主催】(財)新国立劇場 2020/2021シーズン オペラ『フィガロの結婚』 モーツァルト作曲 全4幕(イタリア語上演/日本語及び英語字幕付) 会場:新国立劇場オペラパレス スタッフ 指 揮 :エヴェリーノ・ピド→沼尻竜典 演 出 :アンドレアス・ホモキ 美 術 :フランク・フィリップ・シュレスマン 衣 裳 :メヒトヒルト・ザイペル 照 明 :フランク・エヴァン 再演演出:三浦安浩 舞台監督:高橋尚史 管弦楽 :東京交響楽団 合 唱 :新国立劇場合唱団 チェンバロ:小埜寺美樹 出演 アルマヴィーヴァ伯爵:ヴィート・プリアンテ 伯爵夫人:セレーナ・ガンベローニ→大隅智佳子 フィガロ:フィリッポ・モラーチェ→ダリオ・ソラーリ スザンナ :臼木あい ケルビーノ :脇園 彩 マルチェッリーナ :竹本節子 バルトロ :妻屋秀和 バジリオ :青地英幸 ドン・クルツィオ :糸賀修平 アントーニオ :大久保光哉 バルバリーナ :吉原圭子 二人の娘:岩本麻里、小酒部晶子 感想 ダンボール箱オペラで有名な演出だが、これまで鑑賞したこと無く、新型コロナ感染の中、開催されるとのことで初台へ向かった。入場までの対応は、先日の「トスカ」と同じ。 新型コロナ感染防止の緊急事態再発動後のチケット売出しだったため、前後左右の空席は設けず単純に50%の販売時点で打止め。そのため4階席はD席分は満席、C席は中央ブロックはほぼ満席で、左右のブロックの2~4列目は空席。1階席も中央付近は満席に近かったが、左右ブロックは空席が目立つ状況。新国立劇場は空調による換気が出来ているとの判断でしょう。 時間となり場内暗転、チューニング、指揮者登場で序曲が始まると直ぐに幕が開く。舞台は一回り小さな上下左右に白い壁に囲まれた舞台上に「トウキョウ」「LONDON」「VIENNA」と書かれた白い段ボール箱が後ろから次々に積み上げられる。そこへフィガロが登場し、紐で壁を計測し始め第1幕開始。 1,2幕と3、4幕は連続して上演され、休憩は1回(30分)のみ。全ての幕はこの舞台上で行われ、2幕で大きな白い衣装ダンスが運び込まれたり、ケルビーノが飛び降りた後に舞台下からスチールのはしごが掛けられれアントーニオが登場したり、左右、後ろの壁がずれて屋外になったりするのみ。 元々混乱する場面が多いオペラなので初見者には向かない演出だが、余分な物が無いだけに、歌手たちと音楽に集中出来る。 舞台前の黒い張り出しに民衆の合唱が立ったり、3幕の民衆たちとの踊りが無かったのは新型コロナ感染対策だったのか。 レチタティーヴォはチェンバロが入りオーソドックス。音楽のテンポは中庸で、アリアでは少々遅くしてたっぷり歌わせており、指揮者の沼尻竜典の功績でしょう。 歌手は皆さん素晴らしい。フィガロ役のダリオ・ソラーリは、明るめのバリトンで「もう飛ぶまいぞこの蝶々」のアリア含め「トスカ」のスカルピアより合っている。伯爵のヴィート・プリアンテも、演技含め良かった。 日本人歌手も素晴らしく、ケルビーノ役の脇園彩は「恋とはどんなものかしら」のアリア含め、ズボン役にピッタリ。伯爵夫人役の大隅智佳子は、昨年10月「夏の夜の夢」に続いて急な代役にも関わらずビブラートの掛からない美しい歌声で、アリア「あの楽しい思い出はどこに」は伯爵夫人の感情が十分に伝わる歌唱だった。 また重唱もバランス良く合っており、スザンナと伯爵夫人の「手紙の二重唱」は美しい響きに。4幕フィナーレの伯爵の「伯爵夫人 私を許してくれ!」からの重唱も美しい。 前回は主役全員が死んでしまう「トスカ」だったが、今回は誰も亡くならない「フィガロの結婚」。物語がごちゃごちゃしているが最後は何となく納得した気分にさせられるのはやっぱりモーツァルトの音楽な訳で、その素晴らしい音楽を十分に楽しめる公演だった。 End お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2021.02.17 16:46:08
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