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水彩画紀行  スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

水彩画紀行 スペイン巡礼路 ポルトガル 上海、蘇州   カスピ海沿岸からアンデスの国々まで

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水彩画人 俊介

水彩画人 俊介

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スペインの忘れえぬ人々


スペインの忘れえぬ人々 続編


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カテゴリ:絵日記三昧
倉敷には、彫金、陶芸、古代硝子、彫刻、染物

といったいろんな芸術家がよく集っていた。

そして、そんな人が集まる美味しい店が

美観地区の古い旧街道沿いに今もある。

壁をベンガラで染めた静かな吉井旅館という料亭。

蔵屋敷そのままの新粋という居酒屋。

おのおの、その主人の人柄や見識に、魅力があったから。

私が居た頃は、そこは芸術家の溜まり場。

たとえば・・・。

地元の青年とまず酒を酌み交わして、全国に

地域のシンボルとなる彫刻を作っっていった流正之氏。

「まったく燃えない」岡山県人が自己反省して作った

キャッチフレーズ「燃えろ岡山!」を

地元青年たちと肩を組んで叫んだのは

消防署の前。

八方破れの人物。

日経新聞の私の履歴書では、その奇想天外な人生経験

と面白さにおいてトップにランクされる方。

一緒に、由加山へ花見にいって句会を開いたりした。

牛窓に釜を開いた陶芸家にも、ここでであった。

池田満寿夫に焼き物を初めて教えた方だった。

焼き物の常識を無視した、不均一な肉厚の焼き物を

割れないように焼くのに、相当苦労したゆえか

満寿夫氏を、陶芸では素人とこき下ろされていた。

しかし、僕は、師の作品より、生徒である満寿夫氏の

陶芸にとても惹かれた。

表参道の小さな画廊で、その個展があり、本人と

その作品に初めて出会った。

こねた土をばっさり削ったり曲げたりしただけのような

荒削りの土の塊りに金や銀を塗っただけのような作品。

「ファラオ」と僕が勝手に名づけた作品は、

なぜか高貴な王侯の気品と偉大さがあった。

それは、これまでの焼き物では出会ったことのないような、

不思議な魅力があった。

ごまんと土をこねる人がいる中で、このような造形を

した人は彼のみ。やはり天才。

晩年、池田氏を突然襲ったのは、更年期障害。

製作意欲のみでなく、日々の生きる意味すらなくす重症だったよう。

最も意欲的に生きて不規則な生活をしている人を

突然襲うという治りにくい心の病い。

そんな方はご注意方。

本当は、重要な情報を伝えるホルモンのような物質が

欠如することによって起こる肉体の病い。

あと20年生きていたら、

また新しい分野に飛び込んで魅力ある作品を

この世に残せたのに。

日展や、各種絵画会の徒弟制度の桎梏を離れて

無頼に、着流して、自由奔放に生を楽しんだ生き方。

こう言う人が大好きです。

銀座の画廊を尋ねると、地方の画家の名画が数十万円。

一方、著名な画家の駄作が数百万円。

こんな絵をこんな価格で売って恥ずかしくないのか

と思うこと多々あり。


ともあれ、池田満寿夫氏の死去は本当に残念。

版画、デッサン、小説、映画、陶芸など多様な作品の中では、

あの不思議な土に塊りに、高貴さや偉大さを

与えてくれた陶芸作品が一番魅力がありました。

みなさんも、よかったらぜひご覧ください。

飯田市の美術館などにも展示されています。

その他、倉敷では、いろんな魅力ある芸術家とであった。

話したことは無かったけど、新粋で静かに

酒を飲まれていた倉敷硝子の小谷真三さん。

泡を含ませたり、流したり、自由自在な硝子の造形は

流麗で、あたたかく、優しく、気品があった。

この方の作品を50点近く所蔵されていた資産家

の方とも友達になって、伺ったことがあった。

その中にあった、首の長い細首の紫色の花瓶。

古代飛鳥時代の衣装をまとった貴婦人のような

ほんとうに美しい作品だった。

倉敷の美術館やアイビイスクエアなどの硝子作品の

店に行かれたらぜひ、ご覧ください。

僕も、ひとつ赤い線の入った硝子の盃を持っている。

たまたま行った倉敷の「こぼれ花」という友達の溜まり場

だったバーのママさんにもらって、白玉の?歯にしみとおる

酒を楽しんでいます。

どうして、こんな素晴らしい硝子の盃を、分けてくだ

さったのか、いまだにわからない。

いつか、お礼に行こうと思って、もう10年が経ちました。

倉敷旧街道  

紹介した美味しい店はこの通りの奥の左側にあります。

「こぼれ花」は、まだあるなら駅を出て、右に線路沿いに

行ってみると出会うかも。

みな、優しく心ある方々。話し相手になってくれるはずです。


倉







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Last updated  2003/03/07 05:46:15 AM
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