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カテゴリ:マカロニウエスタン
「待つなジャンゴ引き金を引け」(1967) 監督 エドアルド・ムラルジア 久しぶりにマカロニウエスタンを見ました。シネフィルWOWOWでの放送を録画したものです。 で、「待つなジャンゴ引き金を引け」ですが、日本では劇場未公開で、テレビ局が輸入して放送した作品です。1968年4月から7月まで、日本テレビ系で毎週木曜日夜8時に11作品がプロ野球ナイター中継と交互に放送され、その最後の11作目が「待つなジャンゴ引き金を引け」です。 開巻、牧場主とおぼしき老人が馬車で走っていると、メキシコのならず者集団が現れて射殺されてしまう。この時の会話で、「10万ドル払ったのに馬が届かないとアルヴァレスが云ってるぞ。金を返せ」とならず者の親分ナヴァロが云う。老人は「私は正直者だ。アルヴァレスが嘘をついてるんだ」と。 この老牧場主の息子ジャンゴ(ショーン・トッド)は殺された父親の仇を討つんだと、妹(ラーダ・ラシモフ)が止めるのをふりきって家を出る。ここまでは話がスムースに進んだけれど、このあとがわけがわからなくなります。 ならず者親分ナヴァロの息子が金を盗んで家出したというので、怒ったナヴァロが追跡し、ある村でその息子が殺されているのを発見、誰が殺したんだと、村民を壁に並ばせて、云わないと殺すぞと脅していると、ジャンゴが現れて、ナヴァロと子分どもを撃ち倒します。 10万ドルを取り返したいアルヴァレスは手先のナヴァロが殺され、子分どももジャンゴにやられてしまった。近くに住む凄腕のならず者ホンドを雇ってジャンゴの居所を探せと命令し、ジャンゴの妹を連れてきて人質にする。子分の一人に「妹を助けたかったら金を持ってこい」とジャンゴに伝えろと命じるのだが、ここで??となる。ジャンゴを探せと云っておきながら、ジャンゴに妹のいのちと引き換えに金を持ってこいと云いに行ってこい、とは変な展開だ。居場所がわからないのではなかったのか? 話がいい加減というかわかりにくいというか。そもそもジャンゴの父親が10万ドルでアルヴァレスに売った馬はどこへ行った? もとから馬がいなくて金を受け取ったのなら、悪いのはジャンゴの父親ではないか。10万ドルの持ち主はアルヴァレスであり、なぜ彼が悪役になってしまうのか? かなりいい加減なマカロニウエスタンの玉石混淆の、石コロである一編です。劇場未公開なのは当然で、いくらブームでもこれでは商品にならないだろう。でも主役ジャンゴのショーン・トッドは拳銃を撃つのも様になってるし、マカロニのガンマンとしては良い感じです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2020年05月29日 15時51分38秒
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