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ぱふぅ家のサイバー小物

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書籍

2020.09.10
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カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史7 ファウンデーションの誕生(下)

銀河帝国興亡史7 ファウンデーションの誕生(下)

 銀河紀元1万2069年(ファウンデーション紀元元年)に、ストリーリング大学の研究室の机に突っ伏して死んでいるのが発見された。明らかにセルダンは最期の瞬間まで心理歴史学方程式の研究に取り組んでいたのだった。その手は作動させたプライム・レイディアントをしっかりとつかんでいた。(342ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1998年6月発行

皇帝クレオン 1 世の殺害について、首相だったハリ・セルダンの責任は問われなかった。彼は首相の任を解かれ、ストリ-リング大学に戻り、心理歴史学の研究を続けた。衰退に向かっていた銀河帝国を救うために――。

60 歳の誕生日を迎えたセルダンを、妻ドース・ヴェナビリ、養子のレイチと、その妻マネルラ、そして、共同研究者のユーゴ・アマリルをはじめとする大学の多くの職員・学生がセルダンの誕生日を祝った。そんな中、孫娘のウォンダは、セルダンが死ぬ夢を見たという。レモネード・デスがキーワードだった。
クレオン亡き後の銀河帝国は、ドゥーガル・テナール将軍が率いる軍事政権によって支配されていた。ヘンダー・リン大佐はテナール将軍に、セルダンを排除し、心理歴史学を手に入れるべきだと進言する。
テナール将軍はセルダンと会談するが、それより前にドースが皇居に入り込んでリン大佐を脅迫し、セルダンを解放させた。

心理歴史学の膨大な方程式はプライム・レイディアントと呼ばれるキューブに収められていた。2 個あるプライム・レイディアントは、セルダンとアマリルだけが使うことができた。そして、これを使うには、若い数学者タムワイル・エラーが設計し、技術者シンダ・モネイが開発した電子浄化器が必要だった。
ドースは、セルダンとアマリルが目に見えて衰えているのは、電子浄化器のせいだと考え、エラーに詰め寄った。だが、電子浄化器が本当に悪影響を及ぼす胃のは人間ではなく‥‥ドースはエラーを殺したが、自らも重傷を負い、セルダンの前で絶命する――。

セルダンは 70 歳になり、銀河図書館にオフィスを構え、心理歴史学の研究を続けていた。
その数年前、ウォンダはアマリルの研究室を訪れ、プライム・レイディアントを見て心理歴史学に目覚める。アマリルは他界するが、ウォンダがその後を継いだ。
軍事政権はセルダンの示唆によって瓦解し、セルダンは皇帝エイジス 14 世と友好関係にあった。だが、トランターは荒廃し、治安が悪化していた。レイチ、マリレナ夫婦と次女のベイスは惑星サンタンニへ旅立った。ウォンダは残り、精神感応力を使ってセルダンを守るといった。
その頃、アマリルがプランを立てていた 2 つのファウンデーションのうちの 1 つを設置するのに適当な惑星ターミナスを、図書館長ラス・ゼノウから紹介される。セルダンはゼノウに、銀河百科事典(エンレイクロペディアギャラクティカ)編纂プロジェクトのために場所が必要だとして、ゼノウに協力を依頼していたのだ。
一方、ウォンダの精神感能力をもってしても、セルダン何度か暴漢に襲われた。そんなとき、ステッティン・パルヴァーという青年が心理歴史学の研究に加わり、セルダンを守る。ステッティンもまた、精神感応者だった。2 人は、暴漢たちから逆訴訟されたセルダンの裁判を有利に運び、枯渇していたプロジェクト資金を確保し、銀河図書館にオフィスを確保した。

銀河紀元 12069 年、ボー・アルリンやガール・ドーニックたちはターミナスへ移民し、ウォンダとステッティンは星海の果て(スターズ・エンド)へ旅立った。ハリ・セルダンがストリーリング大学の研究室に突っ伏して死んでいるのが見つかった。その手は、作動させたプライム・レイディアントをしっかりと握っていた。
セルダンの葬儀にエト・デマーゼルの姿があったが、リンジ・チェンが率いる公安委員会はその行方をつかむことができなかった――。

作者のアイザック・アシモフは 1992 年 4 月 6 日に 72 歳で他界した。本作品はその死後に刊行された。アシモフ最後の長編小説で、これが遺作となった。
心理歴史学を研究していたセルダンとアマリルは、組織のメンバ同士の摩擦を減少させようとすると、別のメンバの間で摩擦が増える「人的問題保存の法則」を発見したという。また、セルダンが「愚かなことをいう習慣がつくと、だれか他人の面前で、いつ、うっかり口を滑らせるかわからない――それも、喜んで告げ口するやつの前でね」(42 ページ)と言う――これらは、アシモフによる人間観察の成果であろう。
本書のエピローグは、シリーズ第1 巻『ファウンデーション』に繋がり、登場人物の関係が再構築され、壮大なファウンデーション・シリーズの円環は閉じる――。

あとがきは、小説『銀河英雄伝説』シリーズの作者、田中芳樹さん。田中芳樹さんもまた、アシモフに影響を受けた作家の 1 人だ。

リアルタイムで読んだときは 20 代だった私も、首相を辞めて大学に戻ったハリ・セルダンの年齢である。こうして読み返してみると、もしかすると自分はセルダンの人生を追体験しているのではないかという気にさせられる。『銀河帝国の興亡』で初めてハリ・セルダンに出会ってから、40 年以上の歳月が流れた。
人類が地球から発祥したことは分かった――では、この先どこへ行くのか。それは、私たち“次の世代”に託された課題ではないか。心理歴史学は、終わりのない壮大な人類プロジェクトである。







最終更新日  2020.09.10 12:30:12
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2020.09.09
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史7 ファウンデーションの誕生(上)

銀河帝国興亡史7 ファウンデーションの誕生(上)

 (セルダン)「しかし、いいかい、命を賭けろとはいわない。ヒロイズムや蛮勇はいらない。おまえにもしものことがあったら、わたしは母さんに顔向けできない。ただ、できるだけ探ってくれればいいんだ」(221ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1998年6月発行

40 歳になった数学者ハリ・セルダンは、衰退に向かっていた銀河帝国を救うべく、ストリーリング大学でユーゴ・アマリルとともに心理歴史学(サイコヒストリー)の完成を目指して研究を続けていた。だが、彼らを支援する帝国宰相エト・デマーゼルを失脚させようと画策する勢力があった。

その勢力を率いるラスキン・ジョラナムもまた、心理歴史学の手に入れようとしていた。
セルダンとドース・ヴェナビリの養子となったレイチは、ジョラナム主義に魅了された。彼が、差別を受けていたダールの出身だったからだ。
ジョラナムは、デマーゼルがロボットであるというビラをばら撒いた。デマーゼルへの信頼を失墜させる狙いがあったが、何よりも、彼がロボットと因縁のあるマイコゲンの出身だったからだ。
セルダンは、ジョラナムのやり口を逆手にとり、デマーゼルがロボットでないことを人々に信じさせ、マイコゲンにジョラナムの処分を委ねた。結局、ジョラナムはニシェヤへ流刑となり、そこで最期を遂げる。
皇帝クレオン 1 世はセルダンを高く評価し、デマーゼルの後任の首相に任命した。

50 歳になったセルダンは、首相の業務を遂行しながら、皇帝からの支援を受けて心理歴史学の研究に没頭していた。
セルダンが首相として皇居に入って間もなく、暗殺されそうになった。そのとき、園丁マンデル・グルーバーは、熊手を持ってセルダンを助けようとした。

ジョラナムの側近だったギャンボル・ディーン・ナマーティはワイ市に逃れ、グレブ・アンドリンの支援を受け、ジョラナム主義者の首領となっていた。歴代のワイ市長は帝位簒奪を狙っており、その一族であるアンドリンもまた、皇帝暗殺を目論んでいた。一方、ナマーティはセルダンの暗殺を企んでいた。
ひょんなことからグルーバーが園丁長に任命され、新しい園丁が採用されることになった。ナマーティに説得され園丁の一団に潜り込んだアンドリンは、もう一歩のところでセルダンに手が届かず、公安警官と近衛兵によって殺される。
セルダンは無事だったが、しかし、皇帝クレオン 1 世は意外な人物によって殺されてしまった――。







最終更新日  2020.09.09 12:13:12
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2020.09.08
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(下)

銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(下)

 (リター母さん)「地球を助けた人造人間がいた。それはダ・ニーで、バーリーの友達だった。かれは決して死なずに、どこかに生きていて、復帰の時を待っている。その時がいつくるか、だれも知らない。だが、いつかはかれは戻ってきて、偉大な昔の日々を回復し、あらゆる残酷、不正、悲惨を取り除く。それが約束だ」(368ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1997年11月発行

トランターで開催される数学者大会で心理歴史学(サイコヒストリー)について発表したハリ・セルダンは皇帝クレオン 1 世に謁見するが、宰相エト・デマーゼルの追跡を受けることになる。ジャーナリストのチェッター・ヒューミンと歴史学者ドース・ヴェナビリの支援を受け、セルダンはトランター各地を逃げ回る――。

マイコゲンのサクラトリウムで、セルダンとドースは動かなくなった金属製のロボットを発見した。そこへサンマスター 14 が現れセルダンを脅迫するが、間一髪でヒューミンに救出される。

次に、セルダンとドースは、トランター内部のマグマをエネルギーに転換しているダール地区へ向かう。そこで働く人々は、背が低く、皮膚の色が濃く、縮れた髪と髭のために、他の地域から差別されているという。
熱溜め(ヒートシンク)を見学したセルダンらは、セルダンのことを知っているというユーゴ・アマリルと出会う。アマリルには数学の才能があったが、周囲から迫害されており、セルダンはヘリコンの大学で学ぶことを勧める。
セルダンとドースは、ビリボトンと呼ばれるスラム街へ、リッター母さんと呼ばれる老婆を訪ね、地球を助けた人造人間ダ・ニーと、その友だちバ・リーの伝承を聞く。ダ・ニーは生きており、復帰の時を待っているという。

ビリボトンから戻ったセルダンは、レイチという少年の案内でダヴァンという男に会う。ダヴァンは心理歴史学を利用して革命を起こそうとしていた。
だが、セルダンはダヴァンには与せず、エマー・サルス軍曹とともに、トランターの南極にあるワイ市へ向かった。
正当な帝位継承権を主張するワイ市市長マニックス 4 世の娘ラシェルが、セルダン、ドース、レイチを迎えた。彼女も心理歴史学を利用しようとしていた。ラシェルはクーデターを企てていたが、帝国軍がその機先を制し、ワイ市を制圧した。
ラシェルはセルダンを殺害しようとするが、危機一髪のところでヒューミンが救出に現れる。「上」での危機をはじめ、セルダンに追っ手をかけていたのは、じつはラシェルだった。そして、ラシェルはヒューミンの正体を曝く。
こうしてセルダンの逃避行は一件落着するが、セルダンはヒューミンの真の正体に気づいていた――それは、ヒューミン、セルダンとドースの 3 人だけの秘密となった。

セルダンとドースは、何度かエアジェットに乗るが、その加速や着陸の描写は、飛行機嫌いのアシモフならでは。







最終更新日  2020.09.08 12:25:23
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2020.09.07
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(上)

銀河帝国興亡史6 ファウンデーションへの序曲(上)

 (セルダン)「わたくしは未来に関する確率の理論的査定を心理歴史学と呼んでおります」(30ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1997年11月発行

銀河紀元 12020 年、惑星ヘリコンから銀河帝国の首都惑星トランターへ、32 歳の数学者ハリ・セルダンがやってきた。トランターで 10 年ごとに開催される数学者大会で、セルダンは、心理歴史学(サイコヒストリー)を応用することにより人類の未来を予言できるという理論について発表――若き日のセルダンの冒険が始まる。

この情報を聞きつけた、セルダンと同年齢のクレオン 1 世は、宰相エト・デマーゼルに命じ、セルダンを呼び出した。クレオン 1 世は、心理歴史学を使って自らの暗殺を避ける方法をたずねる。しかしセルダンは、そうしたミクロな事象を扱うことはできないと断言する。
落胆した皇帝は、セルダンをヘリコンへ帰すようデマーゼルに命じる。デマーゼルは、ゴロツキを雇ってセルダンを襲わせる。そこへジャーナリストを名乗るチェッター・ヒューミンが現れ、セルダンを救出。自治権が認められているストリーリング大学へと逃がす。大学では歴史学者ドース・ヴェナビリがセルダンの面倒を見ることになる。心理歴史学感染のヒントを得るため、歴史研究に勤しむセルダン。だがある日、歴史と同じくらい予測が難しい気象現象について関心をもち、気象学者とジェナール・レッゲンの観測に同行し、トランターの「上」に向かう――惑星トランターは無数の巨大なドームに覆われており、人々はドームの内側、実際には惑星の地表面下で快適な暮らしを送っていた。だが、ドームの上は分厚い雲に覆われ、冷たく、荒涼とした世界が広がっていた。
そこでセルダンは、空を飛ぶジェットダウンに追われ、凍死しそうになる。ドースが機転をきかせ、なんとかセルダンを救出した。
セルダンは、有限時間内に心理歴史学の階を得るには、扱う世界を小さくすればいいのではないかと考えた。

セルダンとドースは、トランターの中で農耕を営み他地域との交流を避けているマイコゲンへ向かった。マイコゲンでは男女とも頭髪や眉毛を脱毛しており、男女間の格差があった。セルダンは、失われた「宗教」という文化について考える。
マイコンゲンにはフィルムではなく印刷された「本」があり、そこに 2 万年前の人類の歴史が記されていた。彼らは数百年の寿命を誇ったオーロラと呼ばれる世界の子孫であり、寺院には 2 万年前のロボットがあると書かれていた。
セルダンとドースは、寺院“サクラトリウム”へ向かった――。

惑星トランターは全体がドームで覆われ、人々はその中で籠もって暮らしており、エキスプレスウェイでで移動する――これは、同じアシモフの作品『鋼鉄都市』の地球と同じである。
銀河帝国では宗教という概念が失われているが、セルダンはこれを「超自然的」と表現する。つまり、「自然の法則から独立した存在があるという信念。たとえば、エネルギー保存の法則とか、作用の恒常性の存在とかに束縛されないものがあるという信念」(205 ページ)だという。心理歴史学は超自然的事象を扱わない――これが、本書から続編の『ファウンデーションの誕生』へ繋がる重要な伏線となる。
トランター世界には、人種差別、男女格差、宗教問題があり、これは、来るべき 21 世紀の社会問題をアシモフが予言しているかのようだ。







最終更新日  2020.09.07 19:55:41
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2020.09.01
カテゴリ:書籍
カレイドスコープの箱庭

カレイドスコープの箱庭

 牛崎「人口の減少に伴いあらゆる社会領域が収縮している現代では、これまでと同じ制度は維持できないと諦めるしかありません」(279ページ)
著者・編者海堂尊=著
出版情報宝島社
出版年月2015年7月発行

准教授に昇格した東城大学医学部附属病院・不定愁訴外来(愚痴外来)の田口公平医師に、高階権太院長が無理難題を吹きかける。今回の依頼は、誤診疑惑の調査――電子カルテ導入委員長として、病院内の関連部署に聴取して回る。気管支鏡検査室で見た気管支鏡の映像は、まるでカレイドスコープ(万華鏡)のようだった――。
そして、田口は後輩の病理医・彦根新吾を呼び寄せ、病理検査室の菊村教授と牛崎講師の 3 人で、問題の病理標本を再度診断する。診断の正確さで定評のある牛崎講師の誤診だった――。
高階院長に報告書案を提出した田口は、Ai 標準化国際会議を準備するため、ボストンへ飛び、マサチューセッツ医科大学の東堂文昭を訪ねる。300 人の聴衆を前に Ai の講義をする羽目になり、 世界的なゲーム理論学者・曾根崎伸一郎と対峙する。
帰国すると、不定愁訴外来に厚生労働省の白鳥圭輔技官がやって来て、田口の院内調査を再調査すると言い出す。
カレイドスコープを電極に使ったウソ発見器を携えた白鳥と田口は、再び病理検査室を訪れる。手術検体が行方不明となっていることが明らかになった。
そうこうしているうちに、Ai 標準化国際会議の開催が迫る――不定愁訴外来に、『ジェネラル・ルージュの凱旋』の救急医・速水晃一、『チーム・バチスタの栄光』の心臓外科医・桐生恭一、『イノセント・ゲリラの祝祭』の病理医・彦根新吾が集まり、田口や白鳥とともに祝杯を挙げる。
国際会議が終わると、田口と白鳥が調査を再開。誤診疑惑の真実が明らかになる。白鳥が持ち込んだカレイドスコープは、じつは‥‥。

病理検査室は解散し、あらたな組織として再スタートを切ることになった。そのトップとなった牛崎医師は田口の問いかけに、「人口の減少に伴いあらゆる社会領域が縮小している現代では、これまでと同じ制度は維持できないと諦めるしかありません」と答える。田口・白鳥コンビの最後の事件において、海堂先生の諦観を言葉にしたものではないだろうか――。

巻末に「作品相関図」「桜宮市年表」が付いており、海堂ワールドの羅針盤となろう。
また、「放言日記」は『ジェネラル・ルージュの伝説』巻末の書き足し。2010 年以降の海堂先生の活躍が分かる。







最終更新日  2020.09.01 12:06:57
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2020.08.31
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史5 ファウンデーションと地球(下)

銀河帝国興亡史5 ファウンデーションと地球(下)

 「わたしが現在の状況で最善をつくしてあなたさまをここにお連れしたのは、もっとずっとせっばつまった事情のためです。わたしは死にかけております」(361ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1997年8月発行

ソラリア人サートン・バンダーは、〈スペーサー〉の歴史を語った。ソラリア人は遺伝子を調整し、ひとつの身体に男性と女性の両方の本質を組み込んで全人になったという。そして、熱をエネルギー変換器官を介して機械的エネルギーに変換したり、精神力変換作用によってロボットを使役しているという。
バンダーはゴラン・トレヴィズ一行を殺そうとするが、ブリスの能力で生き延びた。一行はソラリア人の子供ファロムを連れ、ソラリアを出発した。
3番目に訪れた惑星メルポメニアは死の惑星だった。廃墟から残り 47 の〈スペーサー〉の座標を発見した。
次に一行が訪れたのはアルファ・ケンタウリだった。広大な海原の真ん中に〈新しい地球〉と呼ばれる島があった。

そして、ついに地球に辿り着いた。地球は放射能に覆われており、細菌もウイルスも死滅していた。
ファースター号が地球の周りをめぐる巨大な衛星〈月〉へ降下していくと、流暢な銀河標準語を話す男性が一行を歓迎した。「友情をもって、皆さんにご挨拶します」――彼は 2 万年もの間、稼働しているロボットだった――。

本書は、アシモフの銀河帝国興亡史の最も遠い未来を描いた作品である。アシモフのロボット・シリーズの登場人物の名前を“2 万年”ぶりに目にし、懐かしさで涙腺が緩んでしまった。
このあとに続く『ファウンデーションの誕生』『ファウンデーションへの序曲』は、第1 作より前の時代を描いている。アシモフは、この先の未来史を描くことなく、1992 年に他界する。

本書のタイトルから、竹宮惠子の漫画『地球 (テラ) へ…』を思い出した。こちらは 1977 年の作品。人類は、環境破壊された地球を離れ、マザーコンピュータによる完全な管理の下、銀河へ植民してゆく。そんな中、超能力を備えた新人類ミュウの一団が地球へ帰還しようとする――『地球へ…』のマザーコンピュータや、銀河帝国のロボットには悪意がない。悪意はないけれど、私たち人類の選択を狭めている。
だからこそ、人類は故郷に戻り、自分たちの立ち位置を確認し、そこで正しい選択を行わなければならない――。

さて、前作『ファウンデーションの彼方へ』の最後で「ガラクシア」を選んだ主人公トレヴィズの決断について、初めて読んだ 34 年前も今も、私には釈然としないものがある。うまく言葉にできないのだが、「ガイア理論」を受け入れがたいという気持ちがある。
ただ、21 世紀に入ってもなお、私たちの生活、考え方はアシモフの死者の手の上で踊らされているというのも、また事実である。ガラクシアという概念も、もしかしたら‥‥〈スペーサー〉ファロムから目を逸らした主人公トレヴィズが、銀河系外宇宙に目を向けたことに、いまの私は得心がいった――。







最終更新日  2020.08.31 20:18:15
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2020.08.29
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史5 ファウンデーションと地球(上)

銀河帝国興亡史5 ファウンデーションと地球(上)

 トレヴィズ「銀河系の人々が地球に関心を抱いて以来、いまではもう何千年もたぶん2万年くらい――たっているとしても、一人残らず自分の発祥の惑星を忘れてしまうなんてことが、いったいありうるだろうか?」(21ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1997年8月発行

第二ファウンデーション探索の命令を受けたターミナス議員ゴラン・トレヴィズは、惑星全体がひとつの精神を共有する超有機体ガイアに滞在していた。トレヴィズは、ガイアにも記録が残っていない人類発祥の惑星「地球」を探さなければならないと考えていた。
トレヴィズは歴史学者ジャノヴ・ペロラットと、ガイアの女性ブリスとともに、ファースター号に乗って地球探索の旅へ出発した――。

一行は惑星コンポレロンに上陸した。
トレヴィズはミッザ・リザラー大臣と一夜を共にしたが、地球を話題にした途端、リザラーは人差し指と中指を交差させて、両手を挙げた。コンポレロンでは地球を〈最古の世界〉と呼び、その研究をしているヴァジル・デニアドールを紹介された。
デニアドールは地球の位置を知らなかったが、地球を出発した宇宙植民者の最初のグループ〈スペーサー〉、それに続くグループ〈セツラー〉が建設した〈ベイリ・ワールド〉がコンポレロンだという古文書があるという。デニアドールは、〈スペーサー〉世界の宇宙座標の幾つかを教えてくれた。

一行が上陸した最初の惑星はオーロラといった。居住可能な惑星だったが、人間はいなかった。ペロラットは、ロボットとみられる物体を発見した。それは一瞬だが、機能した。
次に上陸した惑星はソラリアといった。そこには多くのロボットが働いており、銀河語を話せるソラリア人サートン・バンダーが現れた。バンダーは、あっという間に一行を無力化した。







最終更新日  2020.08.29 13:25:25
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2020.08.28
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史4 ファウンデーションの彼方へ(下)

銀河帝国興亡史4 ファウンデーションの彼方へ(下)

 ペロラット「人間は自分たちが隣人より優れていると、頭からきめてかかる傾向がある。自分たちの文化は他の世界のものよりも古くて卓越していると。他の世界のよいものは、自分たちの所から借りていったものであり、一方、悪いものは借用に際して歪んだか堕落したものであり、でなければ、よそで発明されたものだと。そして、質の優越性の優越性を同一視する傾向がある」(60ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1996年7月発行

シリウス星区に祖先をもつマン・リ・コンパーは、地球全体は放射能を帯びており生命が存在しないという物語をゴラン・トレヴィズとジャノヴ・ペロラットに語った。
コンパーの正体は、第二ファウンデーションの「観測者」だった。トレヴィズが不十分と思われるデータから正しい結論に到達する神秘的な能力があると考えたコンパーは、そのことを若き発言者ストー・ジェンディバルに報告した。第二ファウンデーションを離れたジェンディバルはスーラ・ノヴィをともない、3 人がいるセイシェルへ向かっていた。

トレヴィズとペロラットは、セイシェル大学古代史学部のソテイン・クィンテゼッツ・アブトに会い、地球人がロボットを考案したことを知る。地球人はロボットの力を借りて、セイシェルへ植民したという。そして、ミュールですらガイアに手出しをしなかったと告げる。
ファースター号はガイアへ向かった。彼らの動向を知ったハーラ・ブラノ市長は、公安部のリオノ・コデルをともないガイアへ出発した。

ファースター号はガイアをめぐる宇宙ステーションに補足され、ブリスという女性に案内され、ドムと呼ばれる老人に会合する。ドムはロボット工学の三原則について語り、あるとき、ロボットたちはテレパシー能力を身につけたという。そして、ロボットが〈永遠人〉になったという。
また、ミュールがガイアの 1 人であったことを告げ、ガイアがトレヴィズを呼び寄せたのだという。
トレヴィズとペロラット、ジェンディバルとノヴィ、ブラノとリオノがガイアに集結した。ノヴィが本来の姿を現し、トレヴィズの決断を待った。第二帝国は、ターミナスが握るか、第二ファウンデーションが握るか、それともガイアが握るのか。トレヴィズはコンピュータに触れ、決断を下した――銀河系の運命のかかる決断を。そして、トレヴィズの手には未解決の問題が残った――。

銀河帝国興亡史 3部作から 30 年ぶりに書かれた続編。同じアシモフの SF であるロボット・シリーズはもちろん、『宇宙の小石』『暗黒星雲のかなたに』『宇宙気流』『永遠の終り』のエピソードがちりばめられており、ファンとしては嬉しい限り。そんなファンの声に支えられて、本書はアシモフ 263 冊目の著作にして、はじめてのベストセラーとなった。ニューヨーク・タイムズ紙のベストセラー・リストに 25週にわたって載り続けたことは、『ファウンデーションと地球』の前書きにあるとおりだ。
早川書房から翻訳版が出版されたのが 1984 年で、初めてリアルタイムに銀河帝国興亡史を読むことになった。

後半に登場する惑星ガイアは、1960 年代に登場したガイア理論の産物だが、本書と同じ年にジェームズ・ラヴロックの『地球生命圏 - ガイアの科学』が翻訳されており、1990 年に入るとゲーム「シムアース」が登場するなど、認知度を高めている。
コンピュータの役割も強調されており、ちょうどプログラミングを始めた私にとって、記憶に残る作品となった。

ペロラットが地球の伝説について語る――「人類学ではそれを“地球中華思想”(グロポセントリズム)と呼ぶ。人間は自分たちが隣人より優れていると、頭からきめてかかる傾向がある。自分たちの文化は他の世界のものよりも古くて卓越していると。他の世界のよいものは、自分たちの所から借りていったものであり、一方、悪いものは借用に際して歪んだか堕落したものであり、でなければ、よそで発明されたものだと。そして、質の優越性の優越性を同一視する傾向がある」(57 ペ-ジ)、「地球の表面でかね? そんなことはありえない。戦の武器として核爆発を使うほど愚かな社会など、銀河系の歴史には記録されていない。そんなことがあったとしたら、われわれは決して生き延びていないだろう」(60 ページ)――アシモフの死語28 年を経てもなお、私たちは死者の手のひらの上で踊らされているようだ。

36 年ぶりに読み返してみると、私はペロラットの年齢を通り越してしまった。これまで、いろいろな経験をさせてもらったが、技術が人類の未来を切り開くという“願い”だけは当時と変わっていないことを確認できた。







最終更新日  2020.08.28 12:23:32
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2020.08.27
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史4 ファウンデーションの彼方へ(上)

銀河帝国興亡史4 ファウンデーションの彼方へ(上)

 ジェンディバル「第一発言者、〈セルダン・プラン〉は無意味です!」(143ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1996年7月発行

1 万 2 千年続いた銀河帝国は崩壊しつつあった。このことに気づいたハリ・セルダンは、心理歴史学を応用し、帝国崩壊後の 3 万年間の暗黒時代を 1 千年に短縮すべく、2 つのファウンデーションを設立した。銀河系の辺縁にある惑星ターミナスに設置された第一ファウンデーションは経済を発展させ、心理歴史学が予見できなかった突然変異体ミュールを退けた。さらに、第二帝国を指導する心理学者集団、第二ファウンデーションをも打ち破ったかのように見えたが――。

ファウンデーション設立から 498 年――セルダン・ホールにハリ・セルダンのホログラフ映像が現れた。〈セルダン・プラン〉は順調に進んでいるようだった。だが、ターミナスの若い議員ゴラン・トレヴィズは、ミュールによって変更されたはずのプランが完全に一致するはずはなく、第二帝国の支配者となるために第二ファウンデーションがわれわれを操作し続けていると主張した。
ハーラ・ブラノ市長はトレヴィズを捕らえ、第二ファウンデーションを見つけるまでターミナスに帰ってくるなと命じた。彼女は、トレヴィズに最新型宇宙船ファースター号(豪商ホバー・マロウのクルーザーにちなんで)を与え、同行者として 52 歳の歴史学者ジャノヴ・ペロラットを指名した。ペロラットは、忘れられた人類発祥の惑星、地球を探すという。
ブラノはトレヴィズの同僚マン・リ・コンパー議員を呼び出し、トレヴィズを密かに追跡することを命じる。
トレヴィズは、第二ファウンデーションがあるという「星界の果て」とは、銀河系で最も新しい世界であるターミナスの反対、つまり最も古い世界である地球を意味していると考えた。ファースター号はセイシェル連合を目指した。

第二ファウンデーションの 25 代目の第一発言者クィンダー・シャンデスは、12 人の発言者の中で最も若いストー・ジェンディバルと対面した。ジェンディバルは、〈セルダン・プラン〉には欠陥がないことが致命的な欠陥だと指摘する。そして、ミュールの出現で起きたプランからの逸脱は、第二ファウンデーションの努力にも関わらず補正できなかったことを証明した。ジェンディバルは、個々の人間の反応を予言できるほど進歩した心理歴史学的方法「微小心理歴史学」が存在しており、それが〈セルダン・プラン〉を完璧なものにしているという仮説を述べた。そして、発言者会議にいる敵対者をあぶり出すために徹底的な精神分析を行い、トレヴィズを追跡する必要があると提言する。
だが、発言者デローラ・デラミーはジェンディバルを弾劾した。トレヴィズが地球探索に出掛けたことを知ったジェンディバルは、弾劾裁判の場で、銀河図書館に地球に関する資料がまったくないことを紹介し、それは第二ファウンデーションの誰かによって行われたと主張した。ジェンディバルは、農婦のスーラ・ノヴィを召還した。彼女は、発言者会議の誰もが為しえないほど微細な精神調整を施されていたのだ。発言者会議は、この未知の勢力を「アンチ・ミュール」と呼ぶことにした。

トレヴィズとペロラットはセイシェルに上陸した。そこで彼らを待っていたのは、コンパーだった。







最終更新日  2020.08.27 18:54:43
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2020.08.26
カテゴリ:書籍
銀河帝国興亡史3 第二ファウンデーション

銀河帝国興亡史3 第二ファウンデーション

 第一発言者「〈セルダン・プラン〉は完全でもないし、正確でもない。そうではなくて、その時になしえた最善のものにすぎない」(163ページ)
著者・編者アイザック・アシモフ=著
出版情報早川書房
出版年月1984年12月発行

1 万 2 千年続いた銀河帝国は崩壊しつつあった。このことに気づいたハリ・セルダンは、心理歴史学を応用し、帝国崩壊後の 3 万年間の暗黒時代を 1 千年に短縮すべく、2 つのファウンデーションを設立した。その一方は、銀河系の辺縁にある惑星ターミナスに置かれ、人々は銀河百科事典の編纂者として働いた。ファウンデーションは経済を発展させ、ついに帝国軍を退けるほどに成長した。だが、ファウンデーション設立から 300 年後、心理歴史学が予見できなかった突然変異体ミュールが現れ、第一ファウンデーションは敗れ去った。ミュールは、銀河征服の障害となる第二ファウンデーション探索に乗り出す――。

カルガンを本拠地にしたミュールは、ハン・ブリッチャー将軍に第二ファウンデーション探索を命じた。ミュールの精神操作を受けていないベイル・チャニスが同行することになった。2 人は、まず農業惑星ロッセムへ向かった。チャニスは、ロッセムを支配しているタゼンタが第二ファウンデーションだと考えていた。
ミュールが 2 人の前に現れ、チャニスが第二ファウンデーション員であると指摘する。ミュールの艦隊はタゼンタを攻撃し、廃墟にしていた。そこへ第二ファウンデーションの第一発言者が現れる。
第一発言者は、第二ファウンデーションがミュールと同じように精神操作能力をもつ集団であること、そしてカルガンを支配下に収めたことをミュールに告げる。敗北を悟ったミュールは心を開き、第一発言者は彼の心を修正した。ミュールは精神作用力とその帝国を保持するが、平和愛好家に転向し、あと数年の寿命を全うすることになるだろうと、第一発言者は告げた。そして、第一発言者とチャニスは第二ファウンデーションへ帰還する。

ファウンデーション設立から 376 年が過ぎた。
第二ファウンデーションでは、12 代目の第一発言者が学生を教えていた。心理歴史学は精神科学の発達したものであること、セルダン・プランが完全ではないこと、来るべき第二帝国は心理学者のグループによって指導されるものであること。そして、それまで第二ファウンデーションの存在を隠し続けなければならないこと。

14 歳の少女アーカディア・ダレルは、惑星ターミナスで小説家を目指していた。彼女の父トラン・ダレル博士はベイタ・ダレルの息子で、第二ファウンデーションが第二帝国の支配層になることを危惧していた。彼の協力者で電気神経学を学ぶ学生ペアレス・アンソーアは、電子脳写を使って第二ファウンデーションによる精神操作の痕跡を突き止めた。
ダレル博士は、第二ファウンデーション探索のため、図書館員ホマー・マンを惑星カルガンへ派遣する。マンが乗った宇宙船にはアーカディアが密航していた。
2 人は、ミュール亡き後の惑星カルガン君主で第一市民を名乗るステッティン卿に囚われる。アーカディアは、ステッティン卿の愛人レヴ・メイルスの手引きで宮殿を脱出し、宇宙空港へ向かった。彼女はトランター農協の貿易代表プリーム・パルヴァーに助けられ、生まれ故郷のトランターへ向かう。かつての首都惑星は、表面を覆っていた金属の殻を売って穀物の楯や家畜を買い、いまは農業惑星となっていた。
そんな中、カルガンとファウンデーションの間で戦争が始まった。敗戦続きだったファウンデーションだが、クォリストンの戦いに勝利し、ついにカルガンを退ける。
パルヴァーはターミナスを訪れ、ファウンデーションと農業協定を結ぶとともに、アーカディアのメッセージをダレル博士に届けた。ステッティン卿から解放されたマンもターミナスへ帰還した。
マンは「第二ファウンデーションは存在しないのですよ!」と主張したが、電子脳写によって彼が操作を受けていることがわかった。ダレル博士はアーカディアから「円には端がない」というメッセージを受け取っており、第二ファウンデーションがターミナスにあることを確信した。そして、第二ファウンデーションの力を封じる精神空電装置を開発し、彼らを逮捕した。ファウンデーションは第二ファウンデーションに勝利したのだ。
だが、それも第二ファウンデーションによる巧妙な隠蔽工作だった。位置不明の世界の、位置不明の部屋で、第一発言者は巨大な銀河を見上げながら学生に語る――ハリ・セルダンが〈星界の果て〉と呼んだのは詩的でいいじゃないか――。

銀河帝国興亡史の第1 巻は大河小説、第2 巻はミステリー小説、そして第3 巻はアニメ原作ノベルである――精神操作能力をもつ異能力バトルに介入した 14 歳の少女が銀河の運命を握る――(笑)。ちなみに、第2 巻までは株式会社サイドランチによってコミカライズされている。

時間を 40 年余り遡る。私は、銀河帝国興亡史 3部作を読み終わってしばらく後、ローマ・クラブの『成長の限界』(1972 年)を読んだ。当時の統計データをもとに、システムダイナミクスの手法を使って未来予測したもので、人口増加や環境汚染などの現在の傾向が続けば、100 年以内に地球上の成長は限界に達すると結論づけている。
だが、『成長の限界』は技術的なブレークスルーを考慮していない。これはセルダン・プランも同じで、第2部に登場する電子脳写は銀河帝国時代になかった技術である。

銀河帝国興亡史は、純粋理系の私に歴史を学ぶことの楽しさを教えてくれた。そして、『成長の限界』に述べられているシステムダイナミクスをパソコン上でプログラミングしたところから、IT 技術者としての道を歩み始めた。今日の私を構成している知識・経験は、銀河帝国興亡史に触発されて積み上げてきたものと言える。

幼い頃は、原子力飛行機や原子力ロケットが飛び回る絵本を読んだ。
その後、原子力船「むつ」の放射線漏れ事故やスリーマイル島原子力発電所事故があった。それでも私は、人類の技術力を信じ続けた。
幼い頃に読んだ絵本のようなバラ色の未来は、たぶん来ないだろう。それでも、生活を豊かにしてくれる技術開発に貢献したい――それが、終生変わらぬ私の“願い”である。そして、近い将来、心理歴史学を生み出すであろう数学の忠実な僕であり続けるだろう。







最終更新日  2020.08.26 12:35:01
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