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ラスタ・パスタのレレ日記

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2008年05月03日
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カテゴリ:音楽:ライブ
今やジャズ・ピアノの重鎮のひとりとなったチック・コリア。
はつらつとした演奏と、爆発頭の髪型で人気の上原ひろみ。

ふたりのピアノの競演ライブが武道館であったので行ってきた。

ふたりの競演は、11年前。上原ひろみが17歳の時。
上原ひろみにとっては夢の競演だったが、チック・コリアは最初、彼女との競演を「才能ある若いピアニスト」という印象はあったが、よく覚えていなかったそうだ。

しかし、2006年の「東京Jazz」で、今度はプロとして実力が充実してきた彼女との競演で、非常に強い印象を受けたという。彼女がおどろくほど成長していたからだ。

そして、2007年11月、ブルーノート東京での競演。この時は、ふたりで、じっくりリハーサルを行ったらしい。そこで、録音された素晴らしい2枚組みライブ・アルバム、チック・コリア&上原ひろみ「Duet」が今年発売された。

Duet通常版中.jpg
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デュエット


上原ひろみは、故オスカー・ピーターソンのライブのオープニング・アクトで、ベース、ドラムスとのトリオでの演奏を聴いたのが最初だが、
今回、二人の十分なすり合わせを行った後の、夢の競演、
しかも、ジャズのライブはあまりおこなわれない武道館。

わくわくして、会場に着いた。
エリック・クラプトンなどは、東京ドームでツアー2日間やるよりは、オーディエンスとの距離が近い武道館で5日間ライブをやるほうを好んでいるが、ジャズをやる会場としては少し大きすぎる。

しかし、やはり人気の二人。チック&ひろみ。大勢のジャズ・ファンが会場に来ていた。

ステージには、向かい合わせにグランド・ピアノが2台。
それだけだった。

ピアノのデュオで、多彩な表現が出来るのは、かつて、チック・コリアとハービー・ハンコックが「ライブ・アンダー・ザ・スカイ」などで競演しているので、実証済みだが、チックとハービーという、いわば互角の勝負ではなく、

ベテランのチックと、その彼にあこがれてきた上原ひろみとの競演。
どんな演奏になるか興味しんしんだ。


場内が暗くなり、ステージに二人が登場した。

チック・コリアは、グレイっぽいシャツにブルー系のグレイのベスト、スカーフのようなものを、低いところで結んでいる。

上原ひろみは、赤い衣装に、黒のレギンズ(スパッツ)、髪の毛は、たぶんウィグ(かつら)の小爆発頭。茶系の髪に赤いシャギーが部分的に入っていて、衣装とのコーディネーションがされている。

ステージの前に立ったチック・コリアが、マイクを持ち、

「(今夜のライブは)1泊だけの旅行で、一晩だけの特別なショウです」と言った。

チックは、このライブのためだけに、1泊3日で日本にやってきてくれたのだ。
(アメリカと日本を往復すると1泊2日ではなく、1泊3日になってしまう)

チックのMCで、最初の曲は

ビル・エヴァンスの「Very Early」だ、と紹介される。
ライブ・アルバムでも最初に収録されている曲だ。

ステージ向かって左側のピアノがチック・コリア・
右側のピアノが上原ひろみ。

チックは、どっしりと座って、プレイする。
上原ひろみは、身体をはずませてプレイする。
それは、鍵盤の指先に体重をかけて、重たい音を出したい、という時と、
感情がおもわず、身体の動きとして出てしまう、という両方がありそうだ。

上原ひろみの弾くピアノのフレーズは、時にチック・コリア的であり、CDでは、どっちが弾いているのか分かりにくい部分があったが、今日は、目で見て確認できるので、ふたりのピアノ・プレイの特徴が良くわかった。

チックは、やはり曲のリズムに関する部分では主導権をにぎっている、というかリズムは彼が決めていることが多い気がする。

上原ひろみは、指先が鍵盤のスウィート・スポットというか、非常にいい位置を叩いているようで、チックよりも澄んだ明確な音が出ていることが多い。

チック重厚
上原は軽やか

という感じだろうか。
二人のピアノ・プレイの特徴は、後で、それぞれのオリジナルを弾いている時に、もっとはっきりとした違いとなって出てくる。

この特別な夜の演奏曲目は

1.Very Early (ビル・エヴァンス)
2. Summertime(ガーシュイン)
3. Children’s Song #12(チック・コリア)
4. Place To Be(上原ひろみ)
5. Humpty Dumpty(チック・コリア)
6. Fool On The Hill(ビートルズ:ジョン・レノン)
7. Old Castle(上原ひろみ)

アンコールは後ほど紹介。


とにかく、全体を通して、上原ひろみは常ににこやかに微笑みながら演奏している。チックとの競演が嬉しくて、楽しくてたまらない、という感じだ。
それはそうだろう。ジャズ・ピアニストを志した時に、すでに第一線で活躍していたアーティストと競演できるのだから。

そこには、ものおじするとか、ちゅうちょするとか、硬くなるということはまったくない。
では、彼女は緊張していないのかといえば、それは違ったと思う。

曲の展開の節目、エンディングなどでは、じ~っとチック・コリアのほうをみながら、タイミングやニュアンスを読み取ろう、聴き取ろうとしていたからだ。

楽しくて、全身でその喜びを表現し、大きなアクションで弾きながら、
常に微笑んでいる。一瞬、目をつむり曲の中に入っていくのに専念しているような時が、時々あるが、その瞬間は短い。さっとまた、微笑みみもどる。

二人の演奏も楽しいが、上原ひろみの表情や身体の表現を見るのも、また楽しい。ピアノの椅子の上をお尻ではずんで、横に動いてしまうなど、ダイナミックな弾き方だ。わざとしている、というより、自然にそうなってしまうのだと思う。

その2に続く





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最終更新日  2008年05月23日 18時41分21秒
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