1751626 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

ラスタ・パスタのレレ日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
2009年01月03日
XML
カテゴリ:音楽:CD
ギターのフレイズを聴いただけで、そのひととかるミュージシャンがいる。
その中でも、暖かくて、ソウル・フィーリングにあふれたギターを弾くのは、David T. Walkerそのひとである。

ミュージシャンには、大きく分けて、2種類の人たちがいると思う。

ひとつのタイプは、創り上げる音楽全体を常に考え、コントロールしていくひと。
幅広い音楽性を持ち合わせて、プロデューサー型のミュージシャン。

ハービー・ハンコックなどがその代表じゃないだろうか。

もうひとつのタイプは、One and Onlyの独創的なフレーズを紡ぎだす職人気質のミュージシャ
ン。今日紹介するDavid T. Walkerもその代表のひとりだ。

彼は、70年代にモータウンをはじめとして、さまざまなミュージシャンのギター・プレイヤー
としてそのキャリアを培ってきた。

マーヴィン・ゲイ
スティービー・ワンダー
スモーキー・ロビンソン
ジャクソン・ファイヴ
バリー・ホワイト


そうしたキャリアの中で、ソウル、ブルース、ジャス、ゴスペル、ファンクなどさまざまな音
楽の影響を取り込み、しかし、けっしてハードなギターではなく、どこまでも甘くあたたかく
、歌うような独特のギター・プレイを貫いてきたいぶし銀のプレイヤー。

70年代、80年代にソロ・アルバムを数枚づつ出しているが、

ぼくが彼の生の姿をはじめてみたのが、
クルセイダーズとともに来日した、1980年のステージ。

クルセイダーズのテキサスファンクと洗練されたソウルフル・フュージョン・ミュージックに
、独特の陰影やニュアンスを付加して、あくまでもサイドマンに徹する姿。
これは、堪らないものがあった。

日本では、彼のようなサイドマンでありながら、いぶし銀のプレイする職人プレイヤーは、結構人気があり、根強い固定ファンが多くいると思う。

Dreams Come Trueの吉田美和の、そのひとりで、彼女は最近の多くのツアーに、David T. Walkerを「お爺ちゃん」といいながら、敬意をもって同行させている。

さて、そんな彼が、日本での人気に後押しされて、13年ぶりのソロ・アルバムを出した。
題名は『Thoughts』

Thoughts 中
Thoughts / デヴィッド・T・ウォーカー
《送料無料》デヴィッド・T.ウォーカー(g)/THOUGHTS(CD)
ユニバーサルJ デヴィッド・T・ウォーカー/Thoughts
THOUGHTS
デヴィッド・T・ウォーカー/Thoughts


曲目は、


1. グローバル・マインドフルネス
2. 愛のテーマ
3. ストリート・ライフ
4. 瞳を見つめて
5. ハウ・スウィート・イット・イズ
6. リボン・イン・ザ・スカイ
7. ジェネロシティ・オブ・スピリット
8. 誓い
9. 別れたくないのに
10. 二人の絆
11. アイ・ウォント・ユー
12. ソーツ

1、7、12が今回のための彼のオリジナル曲

そして、他は彼のゆかりのミュージシャンたちの曲を、
David T. Walkerの独創的なアレンジで仕上げた曲。

例えば、2曲目の「Love's Theme」は、

今は亡き、バリー・ホワイト&ラヴ・アンリミテッドの大ヒット曲。
ストリングスをバックに、Davd T. Walkerのギターが気持ちよさそうに歌う。
もちろん、彼らしい、ニュアンスにとんだ、ディテイルに神が宿るかのようなギター・プレイ
が早くも、満載。

3曲目の「Street Life」

変わって、彼のギターのイントロから始まるのは、クルセイダーズがはじめて、女性ボーカリ
ストを招いて演奏し、これも大ヒットした「Street Life」

Davidのギターからは、「Street Life....」という、ランディ・クロフォードの歌声が聴こえ
てきそうだ。歌心があるとか、そういうことではなくて、ギターが本当に、歌っている。

Davidは、曲を演奏する時、まず最初に歌詞をじっくりと読んで、その意味を深く心に刻みこむそうだ。

朋友、ンデゥーグ・レオン・チャンスラーのドラムスと
バイロン・ミラーのベースによるリズム隊も、
ダイナミックにきまっている。

4曲目、映画音楽で有名なミッシュル・ルグランの
「Watch What Happens」は、
ルグランの美しいメロディに乗って、Davidのメロウなギターが際立つ演奏。


5曲目の「How Sweet It Is」はマーヴィン・ゲイの曲で、
またしても、ンデゥーグ・レオン・チャンスラーのドラムスと
バイロン・ミラーのベースが、ヘヴィーに響き、
オルガン・サウンドが印象的。

6曲目の「Ribbon In the Sky」は、スティーヴィー・ワンダーの曲を
少ししっとりと仕上げている。
暖かいギター・ソロに突如として、強いアタックがかかるのもDavid流。

3,4,5,6曲目の曲調の変化と流は決して飽きさせないどころか、どんどんDavid T.
Walkerの音世界に自分が弾きこまれてゆき、素晴らしい。

Davidが、いつも自分流で、ありのままの自分を表現することを心がけているそうだが、それ
は、とりもなおさず、彼の長い音楽キャリアの中で、彼が音楽に対してとってきたスタンス、
音楽とのかかわり、生き方そのものを表現することのようだ。

ソウルやR&Dの偉人達の曲を演奏しながら、それがすべてDavid T. Walkerの曲であるかのように自分色に響くのはそのためか。

7曲目の「Generosity of Spirit」
威勢のいい、ドラムスで始まる、彼のオリジナル曲も、すんなり他の偉人達の曲の中に自然に

おさまりながら、存在感を醸し出している。
さながら、新しいDavid T. Walkerのソウル系フュージョンの誕生といった感じだ。

8曲目のスタイリスティックスの
「You Make Me Feel Brand New」
は、どこまでもしんみりと、sweetに。

9曲目の
「You'll Never Find (Another Love Like Mine)」は、
もともとは、1976年にR&BシンガーのLou Rawlsが歌った曲だが、最近では、注目のマイケル・ブーレ( Michael Bublé)もカヴァーしている。
アルバムもここまで進んでくると、やっぱりソウル・フィーリング、R&Bテイストの楽曲が
、David T. Walkerの持ち味を最大限に引き出すんだなあ、と思う。

10曲目の「If You Don't Know Me By Name」

70年代のフィリー・ソウル・グループのハロルド・メルヴィン&ザ・ブルー・ノーツの曲を
1989年にシンプリー・レッドがカヴァー。オリジナルもシンプリー・レッド版も大ヒット。

ここまでくると、David T. Walker節全開の真骨頂。

11曲目の「I Want You」は、ふたたびマーヴィン・ゲイの曲。
さっきよりは、ソウルフルにタフに、しなやかに、リズムが粘っこくうねっている。
レオン・チャンスラーのドラムスとバイロン・ミラーのベース、
ストリングスのオーケストレーションに乗って、David T. Walkerは、
これでもか、といわば無我の境地へのギター・プレイが光る。

12曲目タイトル・チューン、オリジナル曲の「Thoughts」は、
アルバム終盤の大興奮をすこしクール・ダウンさせながら、心地よい余韻を残してくれる。

はっきり言ってしまおう。
かずかずのスタジオ・プレイ。ツアー同行。
十数枚のソロ作品のある彼のキャリアの中で、

このソロ・アルバム『Thoughts』は、最高傑作であると!

1941年生まれ、67歳になって最高傑作をたたき出す、とは、
やっぱり前人未踏、One and Only、いぶし銀の職人的ギター・プレイをひたすら貫いてきた彼

だからこそ、達成できたのかもしれない。
円熟みがますます増していく彼の今後の活躍も楽しみだ。

大すいせん、大大オススメの1枚。
『Thoughts』を聴いて、激動の2009年、もう一度、人間のぬくもりを思い出そう。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2009年02月16日 23時45分28秒
コメント(4) | コメントを書く


PR

日記/記事の投稿

カレンダー

バックナンバー

2024年04月
2024年03月
2024年02月
2024年01月
2023年12月
2023年11月
2023年10月
2023年09月
2023年08月
2023年07月

フリーページ

コメント新着

 背番号のないエース0829@ 最優秀新人賞  岡田有希子「十月の人魚」に、上記の内容…
 坂東太郎G@ 沖縄音楽、癒しのチャンプルー♪♪(08/18) 「石垣の塩」に、上記の内容について記載…
 背番号のないエース0829@ Re:長澤まさみ 「マスカレード・ナイト」に、上記の内容…
 カワグチ@ Re:物議をかもしたマイケル・ジャクソンのビデオ・クリップ!!(07/11) 10年以上前のエントリーに何なんですが… …
 背番号のないエース0829@ Re:小室 「安室奈美恵 Never End」に、上記の内容…

キーワードサーチ

▼キーワード検索

お気に入りブログ

【感動】『なごり雪 … ken_wettonさん

さて。 開拓父ちゃんさん

「歌う」のが、好き 佑【Yuu】さん
日々なるサウンドト… BASSMAN SYBさん
夢のかけら☆ヾ カリンさん9357さん

ニューストピックス


© Rakuten Group, Inc.