テーマ:海外生活(7781)
カテゴリ:我が社のないしょ話
明日木曜日、同じチームのドイツ人ミリアムがドイツに帰国することになった。
10日ほど前に急に決まったのだ。ちなみにイタリアに帰ってくる日は未定。 彼女は2年ほど前、我が社に来た。 背が高い赤毛の美人である。 いいこなのだが、来た当時は 「イタリアは給料安すぎ!」とか、「デザインレベルが低すぎ!!」とか、さんざん文句を言っていた。 わたしたちはさすがにカチンときて、「じゃあ、どうしてイタリアに来たの?」と聞くと、急に彼女のまわりがばら色になり「『愛』のためしかないじゃない!?」とおのろけた。 彼の仕事のためにいたしかたなく、ということだ。 その当時、彼女には南イタリア、カラブリア人とドイツ人のハーフの背の高い美男子の婚約者がいて、その1年後、ジューンブライトで彼らはめでたく結婚した。 双方の家系が貴族の出?らしくトスカーナの彼らの別荘にドイツから大勢の招待客を呼んで、それは豪華なパーティが催されたらしい(会社からは誰も招待されなかったので写真で見ただけだけど。)。 余談だが、その3ヵ月後、絵に描いたような庶民的な結婚式を挙げたわたしたち。。。(泣) 彼らのハネムーン先もわたしたちと同じくエクアドル、そしてペルーだった。ちなみにヨーロッパ人には中南米は熱い愛の国の象徴のようなものでハネムーン旅行で行くのに人気があるらしい。 彼らが旅立つちょっと前から、ミリアムには「行く前にマルちゃんにいろいろ聞きたいからよろしくね。」と言われていた。 そして、出発前夜「今夜、お宅に行ってもいい?」と聞くので「うん、是非来て!」とわたしは慌てて家に帰り、おっとと2人でこの夫婦のための夕食をつくって待った。 が、来たのはミリアムだけ。 「あれ?だんなさんは??」 彼女はさびしそうにほほえみ、「まだ、トスカーナにいるのよ。『前日だし、帰ってきて。』って言ったら『ぼくのせっかくの休暇を邪魔するな!』っておこられちゃった。」と。 彼女のだんなの仕事はうらやましいもので、年に3~4ヶ月働いたら、あとは遊んで暮らせるのだ。なので結婚式からミリアムが仕事を片付けるまでの1ヶ月間、トスカーナの別荘にいたことは知っていたが。。。。 新婚なのに、別居も信じられなかったが、前日ギリギリまで仕事というわけでもないのに、まだトスカーナにいるなんて何考えてるんだ? この時からだ。 この夫婦の心配をはじめたのは。 それでも、彼らはミラノ郊外の広大な高級新築マンションを買い、彼女は結婚の記念に彼からプレゼントされたスポーツカーを乗り回し、うまく行き始めているようにみえた。 でも聞くと、だんなは出張ばかりでほとんど家に帰ってこないという。 彼女も夜の暇つぶしにしょっちゅう友達と飲みに出かけたり、習い事をするようになった。 わたしたち同僚は、「ドイツ人ってクールなんだな。」とか「自己尊重主義なんだよ。」とか言っていたのだが。。。 10日ほど前のある日。 出社するといつもは遅いはずのミリアムがもう来ていてしょんぼりとデスクにいた。 わたし「おはよう、今朝は早いね?」 ミリアム「うん。。。おはよう。」と元気がない。 1時間もしてみんなが揃い、コーヒータイムになったとき、彼女の顔が真っ赤になり、大声で泣き出したのだった。 夏のある日、ベッドの横のゴミ箱にコンドームが捨てられているのをみて「?」と思ったのがはじまりだったという。 そしてこの間は、彼女のパソコン上につくった覚えの無いファイルを見つけ、開けたところ「エロ動画アンド写真」集だったそうだ。 これだけではスケベなラテンの血の混ざっただんなのことだし、驚きもしないのだが、 男優はだんなと知らない男。 女優は知らない女性。 撮影場所は彼らのベッド。 ありきたり?だけど「だんなの3P浮気発覚。」 しかし、だんな何を考えているんだ?こんなわかりやすい、しかも衝撃的証拠を彼女のパソコン上に残すなんて? 見せたかったって事? そういえば思い出した。 あの楽しかった展示会のあと、接待で遅くなり、深夜にタクシーで家に帰ったときのこと。 タクシーの運ちゃんに「君、日本人?」と聞かれた。 そうだよ、と応えると 「ぼく、日本語をこの間、乗ってきた日本人の女の子から習ったよ。スラングだけど。。。」 「へえ、どんな?」 「イッパツ ヤラセロ。」 わたし「。。。。。」 運ちゃん「どんな意味かわかるよね?」 わたし「うん。」 運ちゃん「君、結婚してるの?だんなはイタリア人?」 わたし「ううん、南米人。すごーくやきもち焼きなの!」 このセリフ、危険な目に遭いそうなイタリア在住日本人女性は是非、使っていただきたい。 こういう手合いのポルコはやりたいくせに臆病なので、だんなや彼が「やきもち焼き」という言葉にあとのおそろしい復讐を想像し、たいてい尻込みする。 特に「南米人 イコール やきもち焼き」の公式がイタリア人の間では当たり前? 運ちゃん「え~、だんなが南米人なんて最悪だね。他の誰かとやりたくても出来ないじゃない?」 わたし「いや、まったく他でやる気はないから。。。汗」 運ちゃん「無理してるね、飽きるだろ?一生、同じ男とSEXなんて。食べ物だって同じだ、毎日スパゲッティばかりじゃイヤになるだろ?いろいろなものを食べないと。。。」 わたし「あんた、結婚してる?」 運ちゃん「もちろん。娘も2人いるよ。」 頭が痛くなった。 根本から何かが違う。でも、運ちゃんの言うことも一理あり??いやいや。。。。 きっとミリアムのだんなもこの運ちゃんと同じ頭の構造なんだ、と想像する。 しかし、さすがミリアム、100パーセントドイツ人でクールである。こんな証拠を見つけたからには切り替えが早い。 この10日間の間に: 実は妊娠をしていたのだが、さっさと中絶の予約をした(こっちは女性の独断で出来る。しかしすごい勇気だ)。 100枚はあったであろうエロ写真の中から30枚ほどセレクトし、プリントして(会社でこの作業をしたものだから、しっかりわたしたちは見てしまった。。。汗)さっそく離婚訴訟の材料として昨日、弁護士のところへ持って行った。 ただのエロ写真ならともかくだんな出演の写真のセレクト。。。そうとうつらかったと思う。昨日は泣かなかったが、今日は朝から泣いていた。。。。 明日はいよいよ、ドイツに向けて、中絶と裁判の手続きETCのために出発である。 しかし、こともあろうにだんなが「木曜出発? ぼくもその日は仕事でドイツだ。送って行ってあげるよ。」とのたまったという。 何を考えているんだ?? あ、ちなみに昨日の日記の契約社員制度、イタリアの旧契約社員だったひとの44,4パーセントはわたしたちと同じくまだ宙に浮いたままらしい。ベルルスコーニ、なんとかしてよ!! > > ↑ ↑投票お願いしま~す!(ボタンをクリックするだけ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[我が社のないしょ話] カテゴリの最新記事
|
|