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テーマ:ミニカー大好き(3286)
カテゴリ:ルマン24h
「非常に強い」台風24号が列島を駆け抜けると、そこは10月であった。
錦秋の候などという挨拶は、メールだSNSだ全盛の昨今にあってはほぼ死語だろうが、そーゆー季節になるとレース界ではそろそろチャンピオンも決まろうかとゆー天王山やら大団円やらが待ちかまえる実りの時期を迎えるわけだが、WECについては今年は変則1年半とゆースパンでのシリーズになるのでチャンピオン云々は来年に持ち越しとなるわけだが、まあWECの場合シリーズチャンピオンがどーのとゆーよりは本来シリーズの一戦であるはずのルマン優勝のほうが格上とゆーか(笑) つまりは来年6月まで戦ってどこがチャンピオンになろうが、そんなことより今年のルマン優勝車のミニチュアはどー考えても外せないとゆーわけで、トヨタ・ポルシェともども年末発売を楽しみに待つばかりである。 (アシェットで799円で売りだしたが、スパーク製とはいえそこはやっぱ廉価品なんでね、無視無視、見ないようにしとこう) で、発売予定がずれ込まないとしてあと2ヶ月、その間にトヨタのルマン挑戦を大雑把に纏めておこう、と。 ざっくりトヨタの歴代グループC。 厳密にはトヨタがあんま噛んでない、パーツは売るが活動自体は知らんぷりなのも含まれるけど。 スパーク1/43 トムス 85C-L "1985年ルマン24h 12位" #36 中嶋悟 / 関谷正徳 / 星野薫 トヨタのルマン初挑戦。 とはいうものの、実態は童夢の開発した車両をトムスが運用したもの。 エンジン始めトヨタパーツを提供して入るものの、トヨタサイドは積極的には参加せず。 メインスポンサーのレイトンハウスも出来たばかりのブランドで活動実体なしの怪しさ全開。 トヨタがチーム運営に全面的に参加してたら、果たしてこんなペテン師まがいのブランドを冠スポンサーにしたかどうか(笑) 始めてのルマンは大事に走って望外の完走。 スパーク1/43 トムス 86C-L "1986年ルマン24h DNF" #36 ジェフ・リース / 中嶋悟 / 関谷正徳 85C-Lの改良版86C-L(とゆーか85Cも本を正せば童夢84Cのマイチェンだ) 本来、国内レース同様ミノルタカラーで参戦予定が、どこから横槍が入ったのかレイトンハウスがタイトルスポンサーになり、現地のガレージで急遽化粧直しを敢行。 85C-Lからダイエットに成功しエンジン馬力もアップ、前年以上の結果が期待されたが当時のルマン名物市販品レベルの低いオクタン価の粗悪ガソリンのおかげで所定のパワーも出ず、始終無理した走りを強いられてエンジンがギブアップ。 スパーク1/43 トヨタ 87C-L "1987年ルマン24h DNF" DNF#36 アラン・ジョーンズ / ジェフ・リース / エイエ・エルグ 前年までのトムス(や童夢)の単独エントリーに変わって「トヨタチームトムス」としてエントリーし、昨今の大相撲のようにあからさまに童夢外しを行う。 (86年、残り2時間の時点で生き残っている童夢車に対して観戦に来ていたトヨタ重役が「このままピットに留まってラスト一周走って完走させろ」と迫ったら「そんなものはレース道ではない!」と聞く耳持たずピットアウトさせて2周後にエンジンが壊れた) (Cカー開発をトヨタ陣営主導にすべく童夢の設計担当をトムスに移籍させた) まぁバックにワコールが控えている(当時)とはいえ街のレース屋風情が大トヨタの重役に盾突いたのが大きかったな。 当時のワークスカラーたるミノルタカラーでサルテ初見参もスタート1時間半でガス欠でリタイア。 ところで、マシン名称の「C-L」の「L」 85、86ではショートテール仕様も存在するから「L」はロングテールの意味かとも思うんだが、とすると87の場合はどーなのよ? まあ、のちのちV型エンジンを搭載すると「C-V」となるから「L」は直列エンジン搭載を意味するのか(直列をLと略すのは日本独特で世界的にはインラインのI) であるなら、困っちゃうのが・・・ スパーク1/43 トヨタ 88C "1988年ルマン24h 12位" #36 ジェフ・リース / 関谷正徳 / 星野薫 基本、87C-Lのモノコック床をカーボンに変更しただけの88C。 多分スパークの金型も87C-L部分修正でやってんちゃうか? なのに何故か前年同様ロングテールじゃなくて直4エンジンなのにC-LじゃなくてただのC。 LはルーズのLだから、とかいう発想で3年連続リタイアを防ぐべくゲン担ぎで名称変えした、とか? 今となってはもうわからんな。 当時のルマンはマシン開発速度が現代に比べて緩くて、何年もマイチェンを続け熟成し覇を競うのが当たり前の時代。 数えて4年目の88Cも単純な一発速さとゆー観点ではジャガーやプライベーターポルシェと肩を並べるまでに成長し、予選はシングルグリッド8位。 ただし決勝は、3年連続リタイア回避を至上命令にペースを落として走行。 それでもシングルフィニッシュは狙えるとの読みは外れて、アクシデントにも会わず淡々と走ったにも関わらず12位フィニッシュ。 この結果に業を煮やしてとゆーべきか、満を持してとゆーべきか、とにかくトヨタがついにテコ入れを始める(実際にはトヨタの横槍は87年からだけど) バグジーズ1/43 トヨタ 88C-V "1988年JSPC富士1000km 22位" #36 関谷正徳 / 鈴木恵一 / ジェフ・リース ルマン直後のJSPCでデビューを果たしたトヨタの88C-V。 Vの名の通り3.2ℓV8エンジンを搭載。 モノコックもカーボン製、およそ5年の歳月をかけて熟成を進めたトムス(童夢)色を完全に払拭するかの如く、サス構成も補器の取り回しも徹底的に変更。 要するにオールブランニュー。 これまでのデータは全く使えず重くて遅い88C-Vにドライバーは思わず「88Cに戻そうぜ」 Cカープロジェクト全体からすれば完全に足踏み状態。 WSPC第10戦WEC in JAPANを兼ねて開催されたJSPC第6戦で予選は5位に食い込むものの決勝はミッショントラブルで最下位完走に終わる。 「納期遅れや商品ショート、発売中止など業界の悪癖をぶち壊す」と豪語した割には、亜流の64や32スケールに逃げてばっかで本流43スケールには全く後ろ向きなバグジーズ。 偉そうに大風呂敷ひろげたくせに先細りで笑っちゃうね。 ま、それまでどこからも出てなかった88C-Vを出した(それしか出せなかった、の間違いか?)メーカー、評価できるのはそこだけ。 スパーク1/43 トヨタ 89C-V "1989年ルマン24h DNF" #36 小河等 / パオロ・バリラ / ロス・チーバー 88C-Vの進化型だが、リアセクションの形状によるものか、なんとなくモサっとした印象を個人的には受ける。 ルマンはたったの45周でエンジンがイカレてリタイア、僚機#37号車もドライブシャフト破損で58周リタイアとまったく勝負できず。 トムス(童夢)で積み上げた経験が全部チャラになっちゃった感満載の89C-Vだが、国内JSPCでは一時ランクトップに躍り出るシーンもあったから旧態然となったポルシェ962Cとの差は縮んできたのかもね。 イグニッションモデル1/43 トヨタ 90C-V "1990年ルマン24h 6位" #36 ジェフ・リース / 関谷正徳 / 小河等 毎度おんなじ前年型進化系の90C-Vだけど、なんかやぼったくて重たい印象だった箱型リアエンドセクションをスパっと潔くやめちゃってすっきりかっきりイイネ。 4灯を斜めに配置したキャッツアイ型ライトもやめて横一線の4灯としたのも男前。 ま、入賞したからカッコよく感じるのかも知んないけどね(笑) 前年、スタートから4時間もしないで全滅したことはメーカーの沽券に係わるとばかりに、予選でポールを狙うなどというおこがましいことはせず決勝セッティングに徹し、その決勝もペースを守って無理をせず完走狙い。 ただ90C-Vはそれまでのマシンよりもちょこっと速さと地力(と運)があった。 のこり15分で2位ポルシェがリタイアの恩恵で6位に繰り上がりルマンでトヨタ初入賞。 速さがあるってのはセンシティブでもあるって側面もあり(ホントは速くてもドライブが楽なのが正解だが)そこを嫌って国内では終盤使われなくなっちゃった。 イグニッションモデル1/43 トヨタ 92C-V "1992年ルマン24h 9位" #34 ローランド・ラッツェンバーガー / エイエ・エルグ / エディー・アーバイン 理由は知らんが91年はルマン不参加(例の3.5ℓNA規定の関係?)だったので、国内専用91C-Vの名前を92C-Vに変えて参戦。 運営はサード。 プライベーター感満載の小口スポンサーがいい味醸しだしてるわ。 すでにトヨタの軸足は新規定C1(TS010)へ移行しているため、010がコケた時の後詰め的な役割を完ぺきにこなしてC2クラス(旧グループC)2位! とはいえC2クラスは全部で3台しかいないんだけどね。 イグニッションモデル1/43 トヨタ 93C-V "1993年ルマン24h 5位" #22 ローランド・ラッツェンバーガー / マウロ・マルティニ / 長坂尚樹 相変わらず新規定C1クラスは不人気、プジョー・トヨタ3台ずつしか集まらず、頭数合わせのために旧グループC車両が駆り出される。 見りゃわかる通り、93C-V≒92C-V。 前年とは違ってC2クラスは大盛況のなかでのクラス優勝は、ケイゾクは力なり、とゆーことかね。 カンケーないが、この白地に紺金のカラーリングは、今期開幕4連勝で絶好調なNFLロサンゼルス・ラムズみたいで個人的にイチオシ。 スパーク1/43 トヨタ 94C-V "1994年ルマン24h 2位" #1 エディー・アーバイン / マウロ・マルティニ / ジェフ・クロスノフ FIAが大鉈を振るった3.5ℓNAエンジングループC構想は、FIA以外の誰もが予想した通りたったの2年で瓦解し(笑)、LMPクラスと名を変えて再び旧グループCの出番となる。 となれば、NAグループCの傍ら延々ターボグループCも続けていたトヨタが大本命となるはずだったが、海千山千のポルシェは962CをLMPよりも規制緩和されたGT1クラスのマシンに仕立ててきた(ダウアーポルシェ962LM) レースはトヨタ・ダウアー2台ずつ計4台がっぷり四つからダウアーがトラブルで後退しトヨタワンツーで推移していくものの、トヨタも1台がトラブルで後退、#1号車が残り38分(残り2時間説あり)までトップ走行するが、シフトリンケージトラブルでコース脇にストップ。 ジェフ・クロスノフがエンジンカウルを開けて手動で強引に3速にブチこみなんとかピットへたどり着くも18分を要しダウアー2台に抜かれ3位に後退。 交代したエディー・アーバインの鬼神の追い上げで、ラストラップの最終コーナーでシェルカラーのダウアーを強引に抜き去っての2位。 マシンには1ヶ月前のF1サンマリノで事故死したローランド・ラッツェンバーガーの名前も書きこまれており(実際搭乗予定だった)、ラッツェンと共に日本で戦ったガイジンドライバー3人は何を思ったんだろう。 トヨタにはラッツェンといい小河等(92年)といい、この後もクロスノフ(96年)、もっと言えば福澤幸雄(69年)、トヨタに乗ってての事故死は幸雄のみだが、なんか弔い合戦的な色合いがあるなぁ。 日産にはそーゆー逸話はないよねえ、不思議だ。 94C-Vはもちろん本を正せば91C-Vなんだが、ロングテール化されてて、ストーリーを持ってるクルマだけど実はそれほど好きじゃなかったり(笑) とか、トヨタのターボグループCをざっくり括ってみたけど、まー長いねm(__)mスマン そのうち日産もやるつもりだけど、こんなに長くならないよーに注意しよう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.07.29 21:28:16
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