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カテゴリ:憂国の嘆き
私は、国家にとって大事なことを等閑視し、つまらぬことの差配を重視してきたのが「戦後日本」の姿である。この観点からいくつかのブログを書かせていただいている。
それは「安全保障」に関してである。 「安全保障」と言っても様々な分野だある。 多くの方々が思い浮かべるであろう「安全保障」は軍事的安全保障であろう。 だが、安全保障はそれだけにとどまらない。食糧・エネルギー安全保障もある。 このあたりは、多くの方も論じているし、「わかっている」という方は多数おられるものと思う。 では 「軍事的安全保障」は何を問題とするのか? 「食糧・エネルギー安全保障」は何を問題とするのか? こう問われると少なからぬ方々は立ち止まってしまうのではないだろうか? 「軍事的安全保障」は「領土」を問題とする。 「食糧・エネルギー安全保障」は国民の生命財産の保護を問題とする。 ここまで言えばお分かりになると思うが、「安全保障」とは国家にとっての大事、「主権」にかかわるテーマなのである。 では、我々が「歴史解釈」に関して問題とするのは、「主権」にかかわる問題ではないのか? 1990年代「社会的安全保障」という概念が脚光を浴びた。 「変わりゆく条件を存在的または現実的な脅威の下です赤井がその本質をなす性格を貫き通す能力」を問題にする。 オーレ・ウェバーが定義したのは 「発展のための受け入れ可能な条件の中で、言語、文化、人間関係、宗教的アイデンティティーとナショナルアイデンティティーおよび慣習の伝統的なパターンを維持できるかどうか」 社会的安全保障は、アイデンティティーすなわち国民が自分たちの文化、制度、生活様式を維持する能力を問題とする。 ここにおいて自らの国の歴史は極めて重要な部分を占める。 「歴史解釈」は他者・他国の専有物となることは「主権が侵されている」このように理解しておかなければならないのである。 「社会的安全保障」を考えた場合に「日本人になるための教育」これが必要不可欠なのである。 アリストテレスは 「人はただある場所に住んでいるだけで市民にはならない」 このように述べている。 日本で生まれたから、日本人の親を持つからという条件だけでは残念ながら十分ではない。 私は、このブログで何度か書かせていただいているが、我々は「日本人になる教育」を戦後かなりおざなりにしてきたように思えてならない。 このような教育の結果として、「心の中に日本というナショナルアイデンティティーを重視しない」人々が繁殖し、結果として「国益」というものがわからなくなっているのではないかと思える。 「守らなければならないもの」の概念がトランスナショナルなアイデンティティーとなり果てているからである。我が国において顕著なトランスナショナルなアイデンティティーと言えば「現憲法」である。我が国では「現憲法」を守ることが我が国を守ることであるかのように感じ取られている方は少なくない。 しかし、このトランスナショナルなアイデンティティーなるものは、外部条件などのさまざまな変化によって廃れるものである。一定のところにとどまるものではない。それを守ることがかえってもっと重要なものを守れなくする。こうなるのである。 だからこそ、私は「憲法改正」そのためには、「日本人になる教育」を十分施した上で(日本人になるための教育に否定的な方々が「現憲法を守れ」と主張するのは無関係ではない)「憲法改正」なる問題をその比重に適したテーマとして引き下げておくべきものと思う。 だからこそ「日本人でよかった」と思える社会・制度・価値観ををあるがまま見つめてみることが十四言うではないか?さすれば他国が主張している「歴史解釈」に関して「本当なのか?」という疑問符が付くt¥とともに、その主張する国の歴史を見れば、「自ら行ってきた歴史」に符合するだけのものであることが理解できるようになる。 「それが本当だ」と今まで「思い込まされてきた」「信じ込まされてきただけ」であることが分かれば、すでに我々は「社会的安全保障」に関して考えているということになるのである。 日本人としての美徳これをいかに維持し続けるのかが「社会的安全保障」だからである。 となれば「外国人労働者」や「移民」について考える場合に、「日本人とは何か」を考える必要性が分かるであろうし、この視点を欠いた「議論」などというものは本質を無視した机上の空論以外の何物でもないことがわかってくる。 当然「憲法改正」に関しても「日本人としての何を守るか」を化考慮した場合に、現憲法の規定では守れないものが顕在化するものと思う。 そのま虐の位置にあるのが国会における野党議員の質問、マスコミ報道であることも国民は十分に理解するであろう。 文責 上田 和哉 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.07.04 12:30:16
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