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カテゴリ:生命科学
確かに金曜日と今日と苦しんでいたには違いないのだが,
自分自身の体の免疫がウイルスに対してある程度の対抗措置 を取りきることができるようになるまでは,止瀉薬の使用は 控えていたのであった.一つには,効かなかったら困るという のがある.もともと止瀉薬は長期連用はしてはいけない薬だか ら,短期で治して打ち切るようにしたほうがいいのではない だろうか? さて,今日も午前中から午後にかけて寝たり起きたりして, 固形物はほとんど口にせず,「飲むヨーグルト」と「ポター ジュ」だけで過ごしていた(それでも何かいれるたびに,胃腸 がぎゅるぎゅるいって,切ない痛みに襲われるのだ). 午後,小康状態の間を狙って,岩倉ちかくの本屋と薬屋に買出し にいく.ひとつには,手持ちの文庫本を二冊とも読みつくし, (東直己「かけてきた少女」) (佐藤賢一「王妃の離婚」) そろそろ篭城にも退屈の影が忍び寄ってきたこと, あと,勘違いしていてストックに止瀉薬がないと思い込んでいた ので(後で見たらワカ末があった)それを調達に行きたかったの である. 薬屋に行くと,他にも整腸剤を買い求めるお客さんがいるので, 確かにこのお腹に来る風邪はそれなりに流行している模様. 店頭で止瀉薬が何種類かあるので,全部手にとって成分を確認す る.止瀉の主成分としては, ・塩化ベルベリン か ・タンニン酸ベルベリン を含んでいるものが薬局ではOTCで売られ ていて,そのほかはあまり一般的ではなさそうである. ・ロートエキス を補助成分として含んでいるものがある. やはり下痢止めといえばベルベリンだろうか? これは確かPiyotaが薬理学をならっていたころに最初に出てきた 化合物ではなかったか?記憶がまったく定かではないので, いくつかリンクをはることにする. ベルベリン・リンク1 ベルベリン・リンク2 生薬である黄柏(オウバク)の主成分であり,抗菌作用,抗炎症作 用,中枢抑制作用,血圧降下作用等が認められている。Ca2+チャネ ルブロッカーであり,腸の運動を弱めることで止瀉作用を発揮する が,抗菌作用もあるので細菌感染性の下痢にはよい(にもかかわら ず細菌感染性の下痢に対しては基本的に禁忌のようだ).ウイルス 感染性の下痢の場合,本来はウイルスの排出を遅らせる可能性があ るので,使うべきではない.なお市販薬でベルベリンを含むものは いずれも8歳以上しか使用できないようである.肝毒性も変異原性 もあるので,手放しで安全であるといえるような薬ではないと思う. 今回は,土曜日の段階ではまだ服用せず,ただし睡眠後,寝汗をか いた後,熱がひくという風邪がなおったような感覚が実感できたの で,翌日曜日の外出時に初めて服用することとした. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006.11.28 02:20:09
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