耳（ミミ）とチャッピの布団

世の中にはとてもバイクとは思えない、奇想天外なバイクが存在しますが、今回は「ブラックパール」と「ＴＭＣ デュモン」の２台をご紹介。
ブラックパール？
って、映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」でジョニー・デップ扮するジャック・スパロウ船長が指揮する帆船の名前ぢゃないですか。
バイクを制作したのはオランダの企業、「レバツーカスタム」。
パイレーツ・オブ・カリビアンを意識したのか分かりませんが、映画よりこっちのバイクの方がちょっと進んでいる。
と、云っても、今では考えられない駆動方式なんです。

なんと、このバイクは「蒸気バイク」！
つまり、蒸気機関車と同じ、蒸気タービンを外燃機関（普通のエンジンは内燃機関）として使っているのですね。
蒸気タービンはご存じのように、水を沸かしてその蒸気でタービンを回して動力を得ます。
背面に存在するクランクシャフトはピストンの往復運動を回転力に変えるための軸ですが、これが視覚的にも極めて蒸気機関車の概念に近いデザインとなっています。

前輪にはドラムブレーキとその際に生じるショックを吸収するためのサスペンションがステアリングとホイールを繋いでいます。
上部には"ベル"が取り付けられてますが、こうなると趣味の世界そのものですね。
時速は．．．８km くらい（笑）
歩くのと大差ない速度です。
それに、動画を観ると、走り出すまで手間がかかり過ぎぃ。
走ってるときのシッパ！エンジン音はまさに蒸気機関車です。
次の「ＴＭＣ デュモン」は打って変わって、飛行機のエンジンを搭載してます。
１９６０年代の飛行機に使われた３００馬力のロールス・ロイス６気筒エンジンを積んでいるのです。
このバイクを手掛けたのはブラジルの元レーサー、タルソ・マルケス。
３６インチの大きなタイヤは中空で、そこにあるべき放射状のスポークも無い未来的な形状になっています。