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テーマ:洋楽(3372)
カテゴリ:ビートルズ
重くファンキーなグルーヴ、決してキャッチーとは言えないメロディ、R&Bのコーラスグループを意識したおぼしきジョンとポールのツインボーカルはビートルズの曲としてはむしろ異色なものだった。 '62年の全米No.1ヒット「Hey Baby」(後にリンゴもソロでカバー)に影響されたジョンのハーモニカはこの曲のトレード・マークといえるもので、この曲をいっそうブルージーな印象のものにしている。 この曲にハーモニカを入れるというアレンジを提案したのはプロデューサーのジョージ・マーティンだが、そもそも最初は当時まだオリジナル曲の少なかったバンドに、マーティンは手持ちのポップな曲「How Do You Do It?」(後にジェリー&ペイスメイカーズで全英No.1となる)をテビュー・シングルとして推したが、これは当時のプロデューサーとしては至極まっとうな判断だったと思う。 それに対してビートルズはオリジナル曲に固執したが、そこで「ダメだダメだ、絶対に売れるからこっちにしろ」と言わなかった所がこのプロデューサーたる所以である。 この人が目先のヒットにしか考えがいかない、独善的なプロデューサーだったら、ビートルズがあそこまで素晴らしいバンドになったかどうかは甚だ疑問である。 こうした経緯を経て「Love Me Do」は晴れてビートルズのテビュー曲として世に出て、全英チャート17位というまずまずの成績を残すが、これはマネージャーのブライアン・エプスタイン(レコード店の支配人でもあった)が曲をチャートに載せるために大量の「サクラ買い」をしたという説が濃厚だとか。 全米チャートでは1年遅れてNo.1になっているが、これは当時の「ビートルズ現象」の為と考える方が自然かも。 なおこの曲のアメリカでのシングル・バージョンではリンゴはドラムを叩いていない。 ポムスフレのホームページでは自作曲の公開や独自の名盤レビューを行っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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