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テーマ:洋楽(3367)
カテゴリ:80年代洋楽
80年代に入ると共にピーター・クリス、エース・フレイリーといったオリジナル・メンバーが相次いで脱退した上に、トレードマークであったメイクを落とした事が、Kissのイメージを地味なものにした事もあるのだろう。 加えて音楽そのものも、ハードロックを基調としていながらバラードからディスコまで取り入れる「なんでもあり」なポップ路線から、時代を意識してハードロック/ヘヴィメタルに焦点を絞った結果、以前のような面白味がなくなったような気がする。 そんな中でも「Crazy Nights」(写真)は、80年代Kissの中でもダントツの傑作となった。 このアルバムが発表された'87年は、まさにハードロック/ヘヴィ・メタル全盛の年で、ボンジョビ、モトリ・クルー、デフ・レパード、ポイズン、ガンズ・アンド・ローゼス(ブレイクはもう少しあとだけど)といった若手バンドが猛威をふるっており、エアロスミス、キッスといった先輩バンドにも追い風がかかる好状況だった。 プロデューサーに選ばれたのは、当時の売れっ子だったロン・ネヴィソン。いわゆる産業ロックな音作りには定評がある彼だったが、ここで聴けるコマーシャルで明朗快活な音作りは「ポップ」が本質であるKissとは思った以上に相性が良かった。ただし今聴くと、いかにも80年代的なシンセの音がちょっと情けない(笑 Kissも起死回生を狙って気合いを入れたのだろう。曲作りにも鋭さを見せ、70年代を思わせるポップでメロディアスな曲が多く収録される事になった。 中でもアルバム冒頭を飾る「Crazy Crazy Nights」は「これぞKiss!」というべき大名曲に仕上がった。 聴く者を一瞬で高揚させるイントロに燃えるようなビート。思わず一緒に歌ってしまう「みんなのうた」なメロディ。そしてこの天井知らずの楽しさ。これぞKissだぜ! あの「Rock And Roll All Nite」に勝るとも劣らない名曲と断言したい。 …にも関わらず、この曲はこれまでのKissのベスト盤にはいづれも未収録。あひゃ こんなにポップで熱い曲が人知れず埋もれていくなんてオラ許さねえぞ つーコトでここをクリック! これであなたもワタシもCrazy Night! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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