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テーマ:洋楽(3367)
カテゴリ:80年代洋楽
'82年にデビューした彼らは、いわゆる"LAメタル"の先陣であり、80年代ハードロック・ブームを支えたバンドのひとつだった。 血の気の多い彼らは、その昔ヴィンス・ニール(Vo)がGuns'n'Rosesのアクセルと「ボクシングでガチンコ対決をする」とか公言したり、トミー・リー(Dr)がジョン・ボンジョビを殴ったりと、ロケンロールな話題を提供してくれたものだが、ワイルドなサウンドの中にもメロディの光る質の高い作品を常に出し続けていた彼らは、グレイトなバッドボーイズ・バンドだった。 1987年に4thアルバム「Girls Girls Girls」(全米5位)を大ヒットさせた彼らだが、「このアルバムは楽曲の出来に問題がある」と己に厳しい評価を下し、さらに当時ガタガタだったバンドの状態(ニッキー・シックスはヘロインの打ち過ぎで、心肺機能が一時停止した)を立て直す意味も含めて、メンバー全員がクスリや酒を断ち、それまでになくクリーンかつ気合いの入った状態で次のアルバム制作に臨んだ。 そうして出来上がったのが1989年発表の「Dr.Feelgood」(写真)である。 プロデューサーは、METALLICAのブラックアルバム(1991)でも有名なボブ・ロック。 前述のメンバーの言葉通り、徹底的に磨き上げられた楽曲はどれも非常に純度が高く、オープニングSEの「T.N.T」からラストの「Time For Change」まで息をつく暇一切なしの大傑作に仕上がった。 アルバムは全米1位を記録。さらにアルバムからはタイトル曲(全米6位)、お約束のバラード「Without You」(全米9位)など、5曲のシングルヒットが生まれた。 特にタイトル曲である「Dr.Feelgood」は、その重戦車のようなリズム隊からしてもう凄まじいが、ワイルドでありながらモトリー的なキャッチーさを持ったギターリフも強烈! ヴィンス・ニールの金属的な歌声とサビの部分でのコーラスにも背筋がゾクゾクする。 この重量感とグルーヴ感は今聴いてもまさにFeel Good! 彼らの評価と地位を絶対的なものにしたこのアルバムは、LAハードロックの枠を超えた大名盤と言える一枚。 その後バンドは、ヴィンス・ニールやトミー・リーの脱退など、やっぱりトラブルが続くが、現在はとりあえず元のサヤに収まって、元気にライヴを行っているとか。 ヴィンス・ニールなんかは、お肉がついちゃって"デヴィンス・ニール"になっちゃったけど、彼らには「永遠のバッドボーイズ・バンド」としてこれからも頑張ってほしい。 つーコトでここをクリックして、あなたもワタシもFeel Good! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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