サッカークリニッキ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　SOCCER CLINIKKI

【ドリブル練習１　スピード変化】

「ドリブルで、コーンに向かって全力。コーン手前で減速。
近づき過ぎずに、方向を変えたらその瞬間にスピードアップして次のコーン。
最後は、オレが待ってるからな。抜いてシュートしてみー。」
「コーンより、おとーさんの方が簡単だったりして。」
「やかましーわ。カカで行けよ。昨日、阿部を振り切ったようなやつ。
ボールばかり見てたら、スピード乗らねえぞ。」
「うっし。」

「そんなこっちゃ、坪井は振り切れねえ。スパートしろ。」
「クリは、セードルフだから、ゴール前で待ってるよ。」
「甘いわ。セードルフの運動量だってハンパじゃねえぞ。
31歳だけどインザーキと一緒に最後まで残って一番練習するって言ってたろ。
おまえも手抜くな。」
「ひー。」

「こんどは、コーン前で身体を少し浮かすだけっていうか、ステップを細かくして方向転換。
踏ん張って止まらない。流れの中。ステップだけで調節。
またスピードアップ。カカのドリブルね。リズム変化ね。力入りすぎ。」
「へらー。」

「止まってるコーンじゃなくて、オレを相手にしてるときは、
待ってないで自分で仕掛けろ。仕掛けて誘う。誘って外す。相手が足を出す直前を狙え。」
「やってるけど・・・。」
「取られるじゃん。間合いを考えろよ。
近づきすぎたら、オレに密着されて、身動き取れなくなるぞ。」
「早すぎてもダメでしょ？どれくらいがいいの？なんメートル前？」
「走っているスピードとか相手の体格にもよるけど、
おまえが走って行く、敵も走って来るから、
思ったより、余裕はないってことだ。遅すぎれば、寄せられる。
早すぎるほうが、連続して逆も取れるけどな。相手との駆け引き。
練習で感覚を覚えるしかない。まずは、早めの仕掛けと、相手をしっかり観察することや。」
「ふーん。」

「肩に力入ってるぞ。軽やかに行かなきゃ、リズムとリラックス。
前に行く気が強過ぎて、上体がかぶって猫背にならないように。視野の確保も大切や。」


【ドリブル練習2　視野確保】

ピッチの中に複数のボールを入れたり、複数のゴールを設定してやるゲームなど、
視野を広くする練習などはあるが、2人の練習だとなかなかままならない。
リフティングのときに「指何本？」と問題を出したりしていたが、そのドリブル版。

■５ｍ感覚でジグザグに置いたマーカーをドリブルで回る。
■リズムを大切にステップドリブル。
■そこへパス。

「オレが向こう（15ｍぐらい）から、2つ目のボールを出したら、
持ってるボールをキックで返して、出た方のボールを取って同じようにドリブル。」
「ふん？」
「ドリブルしながら、キョロキョロしたり、
下見てるときも目の端でこっちを捕らえてなきゃ、遅れるぞ。」
「あぁ。」
「パスに気付かずにマーカーの後ろに抜けて行ったら、オレの1点。」
「えー。クリは？」
「ココにマーカーでゴール作るから、そこにパスが入れば、1点。」
「邪魔しないでね。」
「しねえよ。とりあえず、やっみて、またルール考えよう。」
「OK。」
「オレもゆっくり動きながらボール出すからね。
最初はやさしく、だんだんと引っかけ問題も行くぞ。
一瞬でしっかり見て判断しなきゃ。
サッカー選手は、前を見て走ってる時でも、
目の端で何か動いてるのを捕らえられるぐらいじゃないとダメ。180度だな。
その上で、首を振ったりして、視野を広げる。確認をしっかりやる。」
「へーい。」

「おいおい、こっちばっかりに集中してドリブルがぜんぜん進んでねえぞ。」
「えへへ。」
「ドリブル失敗はオレの点にするか。」
「えー、ずるいよ。」


【ドリブル練習3　ドリブルインプレス】

「次はドリブルダッシュです。」
■２０ｍだけだから、たいしたことない。
■こっちからパス出すんで、即ドリブルで向こうのマーカーまで走る。
■ボールを取られずに、マーカーの間にボールを止めたら１点。
■できるだけ足から離さないで行け。
■オレは、パス出したら、そのままおまえのマーク。
■身体ぶつけて取りに行くけど、取られないように頑張れ。
■そっち側はタッチライン。斜めに逃げられないからな。

「即トップスピードにならないと追いつかれるそ。」
「来るのが早過ぎるよ。」
「プレーシャーの中でできなきゃ、ドリブルなんか役に立たねえぞ。
スピードの変化も使えよ。緩めたりパッと出たり。」
「ふぁーい。」
「出しすぎてもだめ。マーカーのところで、ボールを抑えなきゃ１点になんないぞ。」
「ついて来れるの？」
「やかまし。本気で追うぞ。」


【おすすめ本】

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