集じん装置の原理と構造及び機能 2.流通形式集じん装置 ・遠心力集じん装置(サイクロン)
¤ 遠心力集じん装置(サイクロン)· 集じん効率を向上させるには(分離限界粒子径を小さくするには)* 分離室を【長く】する。* 【外塔】径(D1)を大きくする。* 処理ガス量を【大き】くする。* 同柱渦の長さを【長く】取る。* 【入り口】管路断面積を小さくする。* 内塔(D2)と外塔(D1)の直径比(D2/D1)を【小さく】する。* 入り口気流速度を【速く】する。* 直管部(円柱渦)を長くする。* 処理ガス量の【5~15】%をブローダウン抽気する。· 100%分離径(dp100)は、50%分離径(dp50)の【2~3】倍。 (dp100)/(dp50)=【2~3】· 分離限界粒子径* サイクロン内の粒子における、遠心力とストークスの抵抗が釣り合う時の粒子の大きさ。· 圧力損失* 【入り口】断面積と内筒断面積の影響(大)* 【円錐部】高さ、外筒径、円筒部高さの影響(小)* ダスト濃度が【増加】すると、圧力損失は減少する傾向にある。* 一般に【0,8~1,5】kpa{80~150mmH2O}の範囲で計算される。* 【純】気流の圧力損失で計算· 小型のサイクロン* ダストが壁面に付着し閉塞しやすい。* 圧力損失が増加しない。· 利点* 構造が簡単で稼動部がない。* 高温に耐える材質で製作。· 欠点* 防止法における排出基準には及ばない。*マルチサイクロン· 多数の小型サイクロンを並置。· 大容量のガス処理にも対応。· 単位サイクロンは、細かいダストを高い集じん率で捕集できるが、粘着性ダストは【ダスト閉塞】を起こしやすいので、集じん率にあまり差がない範囲で出来るだけ大きい寸法のサイクロンを使用する。· 偏流を生じやすい。1. 入口室と出口室及びホッパー室の大きさを十分にとり、各室内の【静圧】がほぼ均一になるようにする。2. ホッパー室から入口ガス流量の5~15%程度を【ブローダウン】する。· 再飛散現象を防止するために【円錐下部(ダスト放出口近く)】にダストをためない工夫を施す。· 大部分は【軸流式反転】形、基本流速12m/s前後の場合、0,8kpa程度、数μまで捕集、集じん率70~80%。· 軸流式【直進】形は、設置面積を小さく出来るが、集じん率が低下しやすいのであまり採用されない。