昨夜は満月。
帰宅する道は、土曜の夜で人通りも少ない。
進行方向、右手の夜空に
円（まる）く、静かに、堂々と居座る「月」。
時々見上げても、いつも、...そこにいる。
「明日からはダイエットしなくちゃな」
と月に向かって呟いてみる。
少しずつ、欠けていくのだから。
色々なモノに、周期があって
満ちたり、欠けたりを繰り返す。
欠けていくのが悪いわけではなくて
力を溜めている時間とも考えられる。
そして昨夜は、家にたどり着くと
そのまま、気絶するように眠りについた。
そして、今日。
クローゼットから書類を探していると
上から雪崩のように、CDやDVDが崩れてきた。
昔の、とうに聴かなくなったCDだ。
その中に、George Michael のアルバムが。
懐かしい、他にも80年代のアーティストが山盛り。
早速、車に持ち込んでDrive。
家でウダウダと、録画した海外ドラマを観ていたら
気がつくと夕方になっている。
西の空は、カクテルのシンガポールスリングのように
少しオレンジがかった色で、目をとめる。
Audioのコンパートメントに
George Michael のCDを入れる。
うん、やっぱり懐かしい。
曲がちょうど 「One More Try 」 になった時
昔のことが、怒涛のように流れ込みそうになり
車を停めて、Discを変えた。
「もう１度」は、２つあって
１つは、後悔からくる「もう１度」
そして、もう１つは
失敗しても挫（くじ）けない「もう１度」。
後悔はしない、想い出が流れ込もうと。
だけど、One More Try は悪くない。
諦（あきら）めては、駄目だから...。
諦めの先には、何もない
小さな１歩でも、歩み出さなければ進まない
始めなければ、始まらない。
アルバムは 「Toni Braxton」のベストに変わり
日が暮れた、休日の夜を深くしていった。
