|
カテゴリ:わくわく児童文学
「タイムスリップ探偵団シリーズ」の最新作を読んだ。
○ストーリー 小学生の香里,拓哉,亮平と犬のタイムは,幕末にタイムスリップしてしまう。3人と1匹は新撰組に捕まってしまうが,沖田総司らのとりなしで,なんと見習い隊員にまでなってしまう。折りしも,近くの子どもが誘拐され,暗号の脅迫手紙が届いていた。探偵団と新撰組は,京都見廻組の佐々木や”逃げの小五郎”と競いながら,謎に迫っていく。 -------------- シリーズものの1作だが,「なんでタイムスリップ?」という肝心の部分にさえ目をつむれば,お気楽に楽しめる。新撰組含め,幕末の人々もその部分は寛容らしい。 暗号の謎解きはそれなりに凝ったものだったが,それ以外にミステリー要素がほとんど無いというのは,ちょっと問題だろう。ミステリーとしてよりも,謎解き付きのユーモア冒険小説として読んだ方がいいような気がする。 -------------- 歴史上の人物を登場させているが,あまり歴史を教えようという気持ちは無いらしく,この作品を読んだだけでは,幕末の京都についてもあまり知識が増えないかも知れない。まあ,歴史上の人物に親しみを感じれば,それを取っ掛かりに情報を集める,というパターンもあると思うので良いとしよう。 新撰組の人々は,鷹揚な近藤,規律にきびしい土方,子どもに優しい沖田,とこれまで通りの描写がされている。試衛館のメンバーは一通り登場するので,子どものための新撰組入門としては,なかなかいいかも知れない。 でも,あまり試験に出る内容ではないなあ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.08.28 00:11:32
コメント(0) | コメントを書く
[わくわく児童文学] カテゴリの最新記事
|