|
テーマ:楽器について♪(3626)
カテゴリ:ロック/ギター
昔の、フェンダーをコピーした日本製Eギターの安いやつは、5~6枚の板を接着して1本のギターのボディにすることは珍しくなく、私の見た中での最高は9枚というのがありました。
その9枚モノは驚いたことにサンバースト塗装で、真ん中の黄色部分から木目を確認できるものでしたが、アルダーらしく木目が目立たない上に上手に木目を揃えてつないでいるので、ちょっと見ただけではそれとは分からないものでした。 (ピックガードを外すとザグリから木口が見えたので9枚と分かりました。) また別の日本製ボディで、複数枚接着したボディの上からアッシュの突き板を貼りワンピースに見える加工をしているものもありました。 こうした手間のかかる工程を安価なモデルに採用したのは、当時の職人の人件費が安かったこと、それに対して材料費の比率が高かったのでそれを押さえる方が全体のコストダウンにつながったことが挙げられます。 現在安い価格帯のギターは中国製が多いですが、圧倒的に安い人件費に支えられているわけです。そうなると安いのに見てくれの良いギターは『手がかかっている』可能性が考えられますね(笑)。 ちなみに「(かつての)日本人が手先が器用」「中国人は手先が器用」というのは実際の能力の話ではなく、低賃金でも携わる人数が多いため器用な人材を安価に調達できるという経済状況に過ぎないということです。 手先の器用なアメリカ人を雇っているカスタムショップの製品は高価でないとやっていけないのは、人件費面から理解できます。それに見合ったスペックを要求したくなるのは消費者として自然なことですが、それにより高級材を使用しなければならず、これがさらにカスタムショップ製品の値段を上げることになります。 買う買わないは買う側の自由ですが、カスタムショップ製品の値段は経済合理性に照らし合わせて適正であると言う他はありません。 今回はオチはありません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[ロック/ギター] カテゴリの最新記事
|
|