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カテゴリ:世情
昨日の夕方、韓国居酒屋のひいちゃんに行くと、 カウンターに座っていたのは、たまに見る男性だった。 お客さんもまだ他に居なかったので、 自然と会話が始まった。 その男性Nさんは、この春に母親を見送り、今年が初盆だとか。 「とうとう、独りになったよ・・」 父親は30年前に他界し、Nさんは結婚もしないで母と二人暮らしだった。 ララ 「猫もおれへんのか」 モモ 「そら、寂しいなあ」 葬儀のセレモニーホールで、母親の身体を清める「湯灌」が始まる前に 「見ますか」 と声を掛けられたが、Nさんは結構です、と断った。 湯灌が終わり、柩に収められた母親と対面した時の感想は 「本当に、綺麗だったよ。お化粧されて、歯も無かった口には 綿が詰められてふっくらして、何歳も若く見えた」 思わず、参列に来ていたご近所の人の手を引っ張って 「見て見て、おかん、綺麗やろ」 と自慢したそうだ。 ミミ 「おくりびとやね」 あの映画から一躍有名になったもんね。 それまでは暗くてマイナーなイメージだった湯灌師が 各セレモニーホールでは一種の催し物になり、遺族が観客のようにその仕草を見守る。 知り合いも母親の葬儀の時には 一部始終を見てたそうだが、その流れはとても優雅なものであり、 「あれは芸術よ」 と讃賞してたほどだ。 まるちゃん「ゆかんってニャニ」 ネットによると、 納棺の前に、故人を湯につけ体を清めることで、 生前の煩悩を洗い流すとともに、生まれ変わりのための 産湯の意味合いもある また、 生前に持っていた悩みとか、痛みとか苦しみを洗い流せるように、 って願いをこめて行うもの 湯灌師は納棺師も予ていて、 その場合は「湯灌納棺師」よ呼ばれるんだって。 Nさんは私より年上だが 「ぼちぼち、僕らもそんな時が近づいてくるんやねえ」 「誕生」があれば「死」が必ずあるもんね。 どちらも大きなセレモニーだ。 ってな事で、昨日の昼に借りてきたのがこの本、偶然だったな。 もう既に映画は見たけど、本は初めて。 今夜はこれを楽しむとするか お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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