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カテゴリ:ちょっと変なお話
楽天日記開設後19日が経った。
毎日続けることに意義(?)がある。なのに早くも頓挫寸前。危うし。 本日は、トランプのジョーカー的、困った時の切り札でいこう。 ある不動産営業マンのちょっと恥ずかしいお話。 今から十数年前のある日の事。 その実直で真面目そうな(否本当に真面目?)営業マンは、商談のためあるお宅を訪問していた。 おじゃまして、さあ今日は決めるぞと気合十分。 物件についてやローンについてや説明することしばらく。 おや なんだか調子が。お腹の具合がいまいち状態。 そういえば会社を出るときにいやな感じだったな・・と、つい会話の合間合間にこの先の状況不安が頭をよぎる。 内気な営業マンはとてもお客様のお宅でトイレを貸して欲しいとはいえません。ましてや(大)など。 けれどここは大事な場面。しばらく踏ん張り時、とむりやり気を散らしながらも商談。 しばしお腹の調子は、心電図計のグラフのように時折上昇したり、収まったりを繰り返していたが、やがていよいよその間隔が短くなってきた。 もう営業マンの頭の中は真っ白。 大事な商談などもうどうでもよい状態。 額には冷や汗。あ~っもう死んでしまう! ついに営業マンは恥を忍んでお客様に告げました。 「申し訳ありません。ちょっとトイレを貸していただけますか」 その真面目そうな営業マン。 動作は落ち着きを見せながらも気持ちはトイレにすっ飛んで行きました。 あ~っ落ち着いた! 今までの緊張が一気に取り払われしばし快感。ところがそこでまた大ピンチに遭遇! 当時はまだ携帯がありませんでした。 ほとんどの営業マンは会社との連絡をポケベルというやつでしておりました。 ポケベルというのは、名刺サイズ位でやや厚みと重みをも持ち合わせた代物で、胸ポケットにクリップで留めるか、専用ケースに入れベルトに通して固定させ使用していました。 営業マンはベルト利用タイプでした。 この後どうなったかもうおわかりでしょう。 営業マンはトイレに飛び込み用を足して緊張感が途切れていたのか、ポケベルのことなど全然忘れておりました。 ベルトを戻そうとした瞬間に、黒のポケベルはすっとベルトを滑り落ちていきました。 そこのお宅は農村地帯で水洗化されておりませんでした。 暗闇に吸い込まれていったポケベル。 その営業マンの頭は再びパニック状態! 人間いろいろな状況下にあって、即断しなければいけないことが多々あります。 その時も、彼の脳裏にはいろんなことがショートしていました。 「あっどうしよう。どうしよう。 かっこ悪いな・・このまま知らん振りしておこうかな・・・・・ ・・・・」 とりあえず営業マンは何食わぬ顔でお客さん待つ商談の場である和室間へ。 すっきり感は味わいながらもやはり頭の中は真っ白。 相変わらずショートしています。 「・・いや~ このまましていても、会社から呼び出しがかかったら、あの暗闇で鳴ってしまうな・・だったら結局ばれてしまう・・」 「スイッチ"切"にしておけばよかったな・・」 数分。いや実に長く感じた間をおいて、観念した営業マンはそのお客様に事実を告げたのです。 けれど、その方はとても親切な方でした。 「あっそう それ取ってあげよう」と言って トイレの裏に回り、鉄製の汲み取り蓋を開けるや、火バサミで取ってくれたのです。 幸いそのポケベルの落下地点がよかったのか、よごれておらず、それを簡単に拭いてビニール袋に収めて返してくれたのです。とても親切な方でした。 その後ほっとした営業マンとお客様はなんとなくうちとけ、商談もスムースに。 えっ?そのポケベルどうしたか?って ポケベルはリースでした。 その営業マン。会社に持ち帰ったポケベルを指先で摘みながらビニールから出すと雑巾で丁寧に拭いて、 「この機種チョッと良くないので取り替えてくれる?」と 言って事務員さんにNTTまで行って取り替えてもらいました。 その後、そのポケベルの消息はわかりません。 月日は流れ、そのときの営業マンは、 その後独立し、経験を重ねながら今も不動産業界で頑張っています。 つい最近は楽天日記なるものもつけ始めたらしい。 ・・この日記が早くはるか彼方に遠ざかるように・・ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2004年08月08日 08時28分04秒
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