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2008年04月01日
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■気になる本  - 時空を旅する遺伝子 -
-------------------------------------------------------

 昔といっても数十年前、教科書にでていた進化の過程の
図がありました。

 小さな生き物から微生物へ、そして魚へ、
そして陸にあがる両生類へ、陸専用になった最初の生物は
爬虫類です、そして体温を調節できる哺乳類へ、
さらに知性を獲得したサルになり、そして二足歩行をして
人になっていく

 という図(というか絵)です。でも、これが一部間違いと
されつつあるのです。現在の分子生物学では。驚きです。


 「この世に不要なものはない」といった方がいます。
そうです、どんな人も、この世に「オギァー」と生を
受けてきた人は、かけがえのない人です。
 小さなバクテリアでも、浄化作用をもっています。

 ただ、人から人間になるように、親や大人はしっかりと
子供(自分の子供でも他人の子供でも)をみつめ、
育んでいかなくてはならないのです。

 しかも、思考は、デジタルよりアナログが宜しい
ようです。


 さて問題です。
 人の細胞は約60兆個ありますが、この人の誕生時、
DNAという両親の遺伝子で誕生してきます。
しかし、父親からもらわない、母親からしかもらわない
(もらえない)ものがあるのですが、わかりますか?。






 それは、真核生物の細胞にあるミトコンドリアです。

 真核生物は、哺乳類、鳥類、爬虫類等で、この生物の
の細胞には、細胞内小器官(ミトコンドリア、葉緑体、
ゴルジ体等)があります。

 しかし、原核生物(細菌類)には、細胞内小器官は
ありません。


 ミトコンドリアは、母親からしか遺伝しません。それは、
父親の生殖の精子には、このミトコンドリアが含まれていない
からです。ミトコンドリア自身、DNAを保有していますが、
もともと卵細胞の中にあった母方のミトコンドリアだけが、
子供に引き継がれる と著者はいいます。

 そして、ミトコンドリアは、エネルギーの生産工場だと
いうのです。とすると、スポーツの得意なお母さんの子供は
やはりスポーツが得意になるのでしょうか。



いま、
「時空を旅する遺伝子 最新分子生物学の不思議ワールド」
(著者 西田徹 著、出版社 日経BP社、
発行年月 2005年07月)を読みました。

 著者のプロフィールは、次の通りです。
西田 徹(ニシダ トオル)
 株式会社エデュケーション代表取締役。
1986年京都大学農学部卒。
1988年同大学院卒。株式会社リクルートにて人材教育
ビジネスを担当。
1993年ニューヨーク大学経営学修士(MBA)取得。
その後、株式会社ボストン・コンサルティング・グループ、
株式会社カレンを経て現職。
ビジネス教育の新領域開拓に取り組み中


 著者は、大腸菌の一つの遺伝子バクテリオファージMuの
ner遺伝子を発見しましたが、これは赤痢菌のとある遺伝子
と63%同じだそうです。

 著者の経歴と著書の題名とがピンとこなかったのですが、
見事に遺伝子に関する情報とビジネスをつなげています。
ですから、現在、会社経営をされている人、役員の方には
読んで損はないでしょう。

 また、過去に冒頭のような進化過程を勉強した方
(私もそうですが)は、読んでみると、新しい世界が
広がります。内容については、高校生以上であれば問題なく
読めると思います。

 どの章も驚きの連続なのですが、そのなかで、この4つの
章が、凄い衝撃を与えてくれました。

第2章 「敵対的買収」をする生命
第3章 意図的な細胞死アポトーシス
第4章 超保守的な遺伝子の革新性
第5章 遺伝子の雑音イントロン


 第2章 「敵対的買収」をする生命では、前述した
ミトコンドリアは、昔は別な生物で、人間の細胞に
取り入れられた といいます。そして、動物と植物は
生命全体からみると「いとこ」同士であると著者は
いいます。

 そして、人間は、過去に2種類のまったく異なる生物の
合体したものというのです。そしてなんと、植物は、
3種類の生物の合体したもの というのです。なんという
ことでしょう。


 第3章 意図的な細胞死アポトーシスでは、消去法を
採用してている不思議な話です。そもそも、人の手の指は
成長につれてニョキニョキと伸びてくるのではなく、
団扇のように形をつくり、それから指以外の部分を消去して
いくというのです。(この現象をアポトーシスというのです)
 もと爬虫類だったからでしょうか。その遺伝子が人の
遺伝子に入っているのでしょうか。

 著者は、消去法は効率がよく、この方法でしかできない
ことがあるといいます。例えば、免疫細胞。自己以外の
細胞を攻撃しますが、自己以外の細菌のパターンを覚え
させることにあると、新種の細胞には対応できません。
 ところが、自分以外は敵とすると、いろんな細菌の
パターンを覚えなくてシンプルになります。
 そして、狂った免疫細胞(自己を攻撃する等)を
排除する仕組みもできているのです。



 第4章 超保守的な遺伝子の革新性では、自己複製という
生命の根幹にふれます。自己複製できるものが生命であると
著者はいいます。しかし、この自己複製、非常に難易度は
高いそうです。自己複製の基本となるのは設計図。
 つまり、遺伝情報です。遺伝子DNAです。4つしか
ありません。(DNAは保存用、RNAは持ち運び用設計図)
 G・・・グアニン
 A・・・アデニン
 T・・・チミン(RNAは、U)
 C・・・シトシン
です。そして、DNAの鎖は2本で1セットです。これは
1つの鎖を遺伝情報として渡しても、1つの鎖でもう一本
の鎖を作ることができるというのです。 いやはや大した
ものです。

 そして突然変異。自己複製時に配列を間違えた場合、
突然変異がなされるといいます。10億分の1の確率の
お蔭で人が存在していると思うと不思議な気持ちです。



 第5章 遺伝子の雑音イントロンでは、我々も含めて
DNAには、一種の雑音が入っている というものです。

 赤血球の中にあるヘモグロビンの遺伝子は、全体で
1421文字。そのうち980文字、つまり約70%が
雑音であるといいます。このようなことは、人以外でも
犬や猫、魚も、虫も、ニンジン、大根等、つまり真核生物
ではあるといいます。

 でも、その雑音イントロンをスプライシングで取り除き
遺伝情報を伝えるというのです。そして、そのイントロン
は、何らかの侵入者だったのではないか と言われて
いるようです。

 


 本当に、カバーにある「DNAは40億年の旅人。果てしない
時の流れのなかで生命が身に付けた「英知」とは。」を
理解することができます。


(追伸)AFP BB Newsの3月28日では、
「地球上の生物の進化は20億年近く停止していたとする
研究結果が、26日の英科学誌「ネイチャー(Nature)」に
発表された。」と報じています。この記事にも真核生物と
いう用語がでてきますが、この本のお蔭で理解できました。

(4月1日)


時空を旅する遺伝子





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最終更新日  2008年04月01日 13時13分35秒
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