テーマ:0歳児のママ集まれ~(7588)
カテゴリ:0歳日記(まーや編)
いつだったか、娘まーやの寝顔をじっと見ていたダーリンが 「僕には子どもを殺すやつの気が知れないよ。」 と、ぽつんと言った。 世間では相変わらず『幼児虐待』『親が子どもを殺人』『子どもが子どもを殺害』など、何の罪もない子どもがねらわれ、そして無残な目に遭っている。 日本人が想像している明るいイタリアにはまさかそんな事件はないだろう、と思われているかも知れないが、このイタリアにも子どもを狙った事件は常に存在している。 まーやと言う自分の子どもを持つ以前には、子どもの殺害事件などのニュースを聞くたびに『なんてひどい』と憤慨の気持ちがいっぱいに起きただけだったが、いざ子どもを持ってみると、そこに恐怖心が加わるようになった。 あまり考えたくないことだが、『もし自分の子どもがそんなことになったら・・・』と考えると怖くなってしまう。 つい20年前までは子ども達だけで公園に遊びに出かけたり、親の目の届かないところでかくれんぼをしたりとのびのびと遊ぶことが出来たのに、今となっては保護者の監視下がないと平静に遊ぶことすらできないのだから、嫌な世の中になったものである。 (日本だけでなくイタリアでも同様だ。) さて、私達の近所に少し変わった子ども連れの家族が二組住んでいるのでその話をしよう。 一組目は中国人の家族。 2歳位の男の子を持つ夫婦と、夫婦どちらかのお母さん、夫婦どちらかの弟(と思われる)、夫婦どちらかのお姉さん(?)の6人住まいである。(私達3人家族は彼らと同じ広さのアパートに住んでいる) 夫婦の旦那さんはいつもニコニコと感じが良く、会社帰りに中庭にいるまーやをあやしてから自宅へ帰って行く。 彼の息子はまーやと年が近いことから中庭に降りてくれれば一緒に遊ばせることができるのに、と一度ダーリンが彼に話したらしいが、旦那さんはニコニコしただけで返事をしてくれなかったそうだ。 それもそのはず、なんと彼の息子は一度も(!!!)外に出てきた事がない。 朝から晩までこの2歳位の男の子は家の中にいる。 一体どうやって遊ぶ欲求を満たしているのかわからないが、とにかく家から出てきた例がない。 (近所の人たちはこの男の子が外に出てきたのを誰も見たことがない) 家の中にいるのが確実なのは、午前中や午後、そして夜にこの男の子を大声で叱るおばあちゃんの声が聞こえるからだ。 中国語なので何を言っているのかわからないが、中国語が怒って聞えるような発音と言うことを差し引いても、一体どうやったらこんな怒鳴り声を小さな子どもに出来るのだろう、と震えてしまう位にこのおばあちゃんはいつも孫に向かって怒っている。 一度、あまりにも怒鳴り声がすごいので彼らの1階下の家族が文句を言いに行った。 「あなたたち子どもを外に出さないで、一種の虐待ですよ?あんまり怒鳴り声もひどかったら今度は警察に電話しますから。」 とはっきり通告したんだ、と家族のパパが話してくれた。 一体金網に囲まれた家の中で、この子どもはどう育って行くのだろう? もう一軒はシチリアの家族である。 再三このBLOGに書いているように、私は南イタリアびいきである。 ダーリンが転職さえ出来れば、すぐにでもここから南に~南に~と引越したいくらいだ。 だからつい数ヶ月前に、このシチリア人家族が近所に引越して来た時にはとても喜んだ。 この家族は、ただいま臨月の奥さんと太っちょの旦那さんの二人構成のはずなのだが・・・、何故か他にも常に人がいる。 現在は、出産の為に駆けつけてきたのか、奥さんの両親、奥さんの妹(らしい人)とその子ども二人も一緒に住んでいる。 道で会うとその人それぞれニコニコしてとても感じが良いのだが、一旦みんなが集まってしまうとそれはそれは手をつけられない状態になってしまう。 そう、騒がしいのだ。 南イタリアの人たちが大声でかなり陽気だと言うのはわかっているのだが、それをこの静かな北イタリアでやられてしまうと、かなり浮いてしまう。 おまけにここに住む人たちと、彼らの体内時計は何時間もずれているので、彼らの賑やかな夕食の最中に私達はベッドの中で眠る準備をしているのだ。 夜中の1時や2時まで窓を開けっぱなしにして、わいわい、がやがや、時にはかんかんがくがく、罵倒続きの喧嘩など、大声でやられるとこちとら堪ったものではない。 よくよく彼らの話を聞いていると、暴言を常に用いたりしているのであまり品行方正な家族ではないらしいということがわかり、今では『今度夜中まで騒いだら警察を呼ぶ』と言う話が近所からちらほら聞える。 一度、この家族の中の5歳位の男の子が 「ボールで遊んでいたら木に引っかかっちゃった。」 と祖父に言いに来た。 祖父は即座に、 「xx xxxxxxx!!(日本語に訳すことが出来ない位の暴言)」 と孫に向かって返したので、驚いた。 暴力は体だけでなく、言葉でも十分打撃を受けることができるのに。 世の中いろいろな家族がいるものだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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