カテゴリ:甲州ライフ
我が家は、 甲州市の山間部の農家を借りている。 7DKの大きな家。 倉庫もある。 玄関を開けると正面に富士山が見える。 広い庭もある。 庭木は切られているが、 立派な庭石があって、 うちの父親もそうだったが、 庭作りを楽しんでいたのだろうと思う。 この庭がヤギーずの住処。 単管パイプと呼ばれる、 建設現場の足場などに使われる鋼管で、 大きな庭石のある部分を囲って、 ワイヤーメッシュを張って、 なかなか快適なスペースが作ってある。 奥の方の、 竹藪に近いところの倉庫の壁に沿って、 屋根を作り、 下に小屋が置かれている。 ここが彼らの寝床となっている。 ところが、 このごろ、 白ヤギのあかりが、 夜になっても小屋に入らないことがある。 彼女は、 気が弱いのか、 みんながご飯を食べていても、 遠巻きに見ていて、 空いているエサ箱を見つけて、 やっと食べられるという状態だ。 「ひょっとしたらいじめられているんじゃないの?」 妻の弘美が心配する。 あかりが小屋以外で寝ているのは、 ちょうど、 枯草が残っているところだ。 地べたに寝るより暖かいのだと思う。 ただ、 吹きっつさらしなので、 風よけだけは作ってあげた。 ヤギたちも、 関係性があって、 強い子から順番にいい思いをするようになっている。 我が家で一番強いのは、男の子のかっくん。 二番目が、 2歳になるさわり。 見るからに気の強そうな子。 2ヶ月で妊娠して、あんりを産んだ。 たくましさが身に付いたのかもしれない。 母親であるあかりにもきつく当たる。 あかりはさわりが近づくと逃げて行く。 出産のとき、 ずっとさわりのそばにいて、 あんりが生まれたらぺろぺろとなめていたあかりの姿を思い出すと、 なんでお世話になった実の母親につれなくするんだろうと思ってしまうが、 そこには野生の掟があるのだろう。 たぶん、 ぼくたち人間の理屈ではわからない中で、 彼らは生きている。 それでバランスを保っている。 だから、 あまり余計なことはせずに、 さりげなくサポートするのが、 ぼくたちの役割だ。 一番弱いあかりも、 上手にエサを食べて、 丸々太っているのだから大丈夫だろう。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024年01月26日 09時31分39秒
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