灼眼のシャナIIの第16話を見ました。
第16話 つきせぬ想い
清秋祭が終わりを告げた時、そこに
近衛史菜の姿はなかった。
「案外早く片付いたな」
「そうですね」
「閉会式の後にほとんどやっちゃったからね。誰かさん達はサボってたみたいだけど。佐藤なんか今日もサボってるし」
ヘカテーの偽りの器だった個としての
史菜は
ヘカテーと同化され、この数ヶ月を共に過ごしたクラスメイト達の記憶からも失われてしまったのだ。
その違和感に戸惑う
吉田。
しかし、それが
悠二のいる場所なのだ。
「なぁ、今夜時間あるか?マージョリーさんが話があるってさ」
「状況の整理と確認、それに今後の対策ね」
「あぁ、そんなこと言ってた。後、もう一度お前の体を調べたいって。色々あったからな、ワケの分かんねえことばっかりよ」
「うん…」
「……」
「吉田さん、大丈夫か?」
「え!?はい」
「きついんなら無理して来ることないぜ」
「私は……私も行きます」
その夜、
佐藤の家では
マルコシアスが嘆いていた。
「フレイムヘイズが三人もいて、まんまとしてやられたか。まったく情けねぇ話だぜ」
零時迷子を作った
フィレスとヨーハンの到来、銀の出現、降臨した
ヘカテー。
手に余るほど謎の断片があるようで、彼らが手に出来た解答はほんのわずか…。
だが、その場に居た
悠二と
吉田の心には新たな決意が生まれていた。
吉田は
フィレスから渡された宝具に惑っていた。
フィレスを呼び出せるものである代わりに、代償として使った者の存在の力が失われるようだ。
悠二の危機に呼べということだけど、使えば
吉田は消える。
『あなたが本当にここにいたいと思っているなら、必ずこれを使う。ここに居続ける為には力が必要だから。これは私を呼び寄せる宝具。使った人間は存在の力を失って死んでしまう』
悠二と
シャナは
ヴィルヘルミナの部屋で資料整理を手伝っていた。
「なぁ、シャナ、吸血鬼(ブルートザオガー)を貸して欲しいんだ」
「吸血鬼?“愛染自”の?」
「貴様が使うというのか?」
「少しでも何かできる力が欲しいんだ」
「アラストール」
「あぁ、これより先に進むには必要な力やも知れぬ、良かろう」
「ありがとう」
《死ぬのは怖い。けど、私だけ同じ場所にいられないのは…私もそこにいたい。でも…フィレスさんが言う通り、坂井くんやシャナちゃんと同じ場所に立つは力がいる。でも、もしこれを使ったら私は消えて、坂井くんとシャナちゃんの二人が残る。そんなの…》
吉田は宝具を捨てようとするのだが、特訓する
悠二を見て止める。
《私も…私も坂井くんと同じ場所にいたい――》
次回、「それぞれの道」
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