「夜がまた来る」
血糊でべっとりのオートマチック拳銃。例外にもれず銃の知識も広くて浅いので(笑、ベレッタのようでもありワルサーのようでもありよく分かりません。注目してもらいたいのはグリップのハートマーク。映画「夜がまた来る」の最後の方のシーンですが、この映画の始まりは、この銃を手にしている主人公の女が、夫の無事を祈ってグリップにハートマークを描くところから始まり、ラストに絡みます。 で、脚本は映画も撮るし劇画も描く石井隆。石井隆というと「天使のはらわた」が有名ですが、私はこの「夜がまた来る」が好きです。主人公の女が、潜入捜査をしていて殺された夫の復習に、ヤクザの情夫にまで身を落として臨む―という、ストーリーは単純ですが今どきじゃない描き方になんともいえない死への本能があります。16年も前の作品で、女を演じた夏川結衣もまだ25歳!ちょっとだけ出てきてすぐに死んじゃう夫は永島敏行。その割りに、夏川結衣とのからみもたっぷりあり(爆、一番いい役です(爆爆。これで友情出演なんありなんでしょうか? さて、タイトルが洒落てます。若い人はわかんないと思いますが、小林旭の「さすらい」の一小節目です。「ひょーるがまーたーくりゅー おーもひへーちゅーれてー よーっ、まちなーっ」ってな感じですかね。